気になる目やにと猫の病気との関係を探る

気になる目やにと猫の病気との関係を探る

大きくて丸い猫の愛らしい瞳、その魅力に惹かれて猫を飼い始めた人も多いかもしれません。猫の目はそれぞれに個性があらわれていて愛らしいパーツですが、健康状態が出やすい箇所でもあります。いつも顔を見ていても気が付いたら目やにが出ている…と気になってしまうこともあります。目やにの状態や色によっては、重要な猫の病気の前兆である場合もあるので、日頃からしっかりと観察しておくことが大切です。今回は猫にとっての健康のバロメーターのひとつである目やにと、目やにの症状で考えられる病気など気をつけておきたいポイントを動物病院サプリ編集部がお届けします。

この記事の監修医師
佐藤獣医師 (都内動物病院勤務)

健康のバロメーター!猫の目やにと病気の関係

猫の目やにはどうして出るのか

猫の目やにが出るというだけで、緊急で病院に行く必要ありません。人間でも目に異物が入ったときに涙を流し、寝起きには目やにが出るように、猫にだって生理現象の一つとして目やにが出るものです。目やにの量が少量で、目やに以外の体調に特に変化がなければ深刻に考えすぎない方が良いかもしれません。

正常な目やにと病気が考えられる目やにがある

猫の目は涙の水分や油分、粘液によって埃や外敵から守られています。それらの分泌物や古くなった細胞、ほこりなどが混ざったものがめやにで、少量で普段と変わらない色・量であれば問題ありません。しかし、目やにの量がいつもより多く、色がいつもと違う場合は、何かしら体に異変が起きている場合があります。大切なのは、猫にとっての目やには「気にしなくていい場合」と「病気のサインである場合」があるということを正しく知っておくことでしょう。

目やに以外には体の異変が起きていないか観察

目やにが増えたりいつもと違う色である場合、他にも何か体に異変が起きていないか観察してみましょう。「食欲の減退はないか」、「体重が減っていないか」、など全身の状態、「目が充血していないか」、「まぶたが腫れていないか」、「涙が出ていないか」「眼球に傷はないか」などの眼の状態、その他鼻水やくしゃみなどの他の症状を伴っていないか、などポイントをおさえて観察することで異変を見つけやすくなるでしょう。

正常な目やにが気になる場合は自宅で出来る対処法を

正常な状態の猫の目やには、透明~白、またはチョコレートのような茶色をおびた色をしていて、ごく少量です。
正常な目やにであれば特に気にする必要はありませんが、猫の顔に目やにが付着したままだと気になってしまう飼い主さんも多いでしょう。そんな時はたっぷりと湿らせたコットンやティッシュで優しく拭き取ってあげましょう。この時くれぐれも眼球を傷つけないようにしてください。猫が嫌がる素ぶりを見せた場合、無理やり拭こうとせずに少しずつ様子をみながら拭くことをお薦めします。また、人間用のウェットティッシュにはアルコール成分が含まれている場合があります。ウエットティッシュはペット用のものか、赤ちゃんでも安心な、余計な成分の入っていないものでなければ使うのは避けた方がよいかもしれません。

目やにの質がサラサラとした粘度の低い性質であったり、涙が止まらない場合は花粉などのアレルギー性の目やにである場合があります。人間も人によって体質が様々であるように、猫の体質にも個体差があるものです。比較的長く付き合って行くうえで、猫のアレルギー体質や癖は理解できるようになってきますが、花粉やアレルギーなどによるサラサラの目やにが続く場合は専門医に相談してみましょう。特に猫自身が目やにを気にしている場合は早めの受診をおすすめします。猫にとっても飼い主にとっても、心地よく暮らせるための策を探っていきたいものです。

正常な目やにであれば特に気にする必要はありませんが、飼い主さんなら猫の顔に目やにが付着したままだと気になってしまうものです。そんな時はたっぷりと湿らせたコットンやティッシュで優しく拭き取ってあげましょう。この時くれぐれも眼球を傷つけないようにしてください。猫が嫌がる素ぶりを見せた場合、無理やり拭こうとせずに少しずつ様子をみながら拭くとをお薦めします。また、人間用のウェットティッシュにはアルコール成分が含まれているため猫の目やにを拭く際には使えないことを覚えておきましょう。

目やにが出やすい猫の病気~角膜炎・結膜炎~

目やにが増え、涙をともなう症状の場合は、結膜炎や角膜炎を疑ってみましょう。目やに以外にも瞼が腫れる、かゆがる、などの症状がみられる場合があります。結膜炎や角膜炎は傷ついた粘膜から侵入したウイルス感染が原因で引き起こる猫の病気です。他の猫と接触した際に爪で目を傷つけられた場合に発症しやすいので、室内で飼っている猫を外に連れ出すときには十分注意しておきましょう。

まず疑うべき病気は白内障です。人間の目の病気としても聞き馴染みのあるこの病気は、猫にも起こり得る病気の一つです。猫の白内障の場合、外的要因で怪我をしてしまったことから症状が進行する場合が多々あります。重症化してくれば、目が白濁し見えにくいようなそぶりを取るのでわかりやすいですが、そうなる前に発見してあげたいものです。初期症状として、いつもより目やにの量が増える、食欲が減退する、などの症状があるのでこれらの症状がある場合は、白内障を疑い動物病院で診察してもらいましょう。

感染性の角膜炎・結膜炎

目やに以外にくしゃみを繰り返し、鼻水が出るなどの症状がある場合は猫風邪を疑いましょう。日常生活にひそんでいる様々なウイルスが原因で、猫も風邪をひいてしまうことが多々あります。特に空気が感染している冬場は、ウイルスが増殖しやすく猫風邪に感染してしまう可能性もぐっと高まります。風邪をひいてしまってからの治療ももちろん重要ですが、猫風邪をひかないために室内湿度を上げるなどして、生活環境を整えてあげることも重要なポイントです。

外傷による角膜炎・結膜炎

他の猫の爪で引っかかれる、何かにぶつける、自分で擦るなどの理由で眼に傷がつくことにより、角膜炎・結膜炎を発症することがあります。複数飼育の場合には、爪を切っておくことが予防につながります。

角膜炎・結膜炎の治療

病気の原因や状態に合った目薬や内服薬、場合によっては自分で擦るのを防ぐエリザベスカラーにより治療を行います。
猫の目やには日頃から注意して観察猫の目は、健康状態があらわれやすいパーツであることが分かりました。日頃からよく観察を続けておけば、少し目やにが出る程度であれば神経質になりすぎる必要はありません。しかし目やにの色や量、目やに以外の症状によっては、病気を疑った方がいい場合があることもたしかです。室内で飼っているし大丈夫だろう…と自己判断せずに少しでも不安に感じることがあったら、かかりつけの動物病院で原因を究明してもらいましょう。早期発見・早期治療が猫の病気を重症化させないための大切なポイントです。いずれにせよ、飼い主さんは猫の目やにと猫の病気に関する基礎知識を備えつつ、目やに以外にも異変がないかなど日常からよく観察しておくことが重要です。

佐藤 獣医師 都内動物病院勤務監修ドクターのコメント

目やにに限らず、飼い主さんの「いつもと違う」という感覚は病気の早期発見のため大切なので、普段から猫ちゃんをよく観察してあげてください。毛色によっては、正常な目やにでも目立ってしまうことがありますが、あまり気にして掃除しすぎて目に傷をつけたり、猫ちゃんがストレスをためてしまったりしないように気を付けましょう。

 

監修ドクター:佐藤 獣医師 都内動物病院勤務