トリミングサロンで部分カットするメリットや確認事項は?セルフカットの注意点も解説

トリミングサロンで部分カットするメリットや確認事項は?セルフカットの注意点も解説

ペットを飼っていると定期的なトリミングが必要ですが、顔周りといった特定の部位のみ毛が伸びてしまい、困った経験はありませんか。全身をトリミングする程ではなく、部分的にカットしたいと考えても、トリミングサロンで対応してもらえるのかわからないという方もいるでしょう。今回はトリミングの部分カットをテーマに、部分的なケアのメリットや、トリミングサロンを利用する際の確認事項をまとめました。セルフカットの注意点も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

部分カットとは

部分カットとは

まずは、トリミングの部分カットとはどのようなものなのか、基本的な情報を押さえましょう。部分カットを行うメリットを知ると、定期的なケアの必要性についても理解が進みます。

部分カットのメリットを教えてください
特定の部位のみケアするトリミングの部分カットは、ペットの見た目を整えるだけでなく、健康維持や衛生管理のためにも欠かせないものです。例えば顔周りを部分カットすると、毛が目に入って視界を遮るのを防止できることはもちろん、目やにや食べかすが付着しにくくなるため、清潔な状態が保たれます。鼻口部の毛が整うことで、呼吸や食事がしやすくなるというのもメリットです。また、適宜部分カットを行えば、全身をトリミングする回数が少なくて済むため、ペットの負担を軽減することができます。
部分カットした方がよいパーツはどこですか?
部分カットした方がよいとされるパーツは、主に顔周りとお尻周辺です。顔周りの部分カットは、視界の確保や、食べかすなどの付着を防止するために行われます。一方、お尻周辺の部分カットは、排泄時の汚れを防ぎ、清潔に保つ役割を果たします。これらの部分カットを全身トリミングの間に挟むと、ペットがより快適な生活を送れるようになります。
部分カットができないところはありますか?
部分カットができないところは特にないものの、部分的なケアが必要とされるパーツはとてもデリケートなため、ペットに危険が及ばないことを第一に考えて、慎重に施術しなければなりません。

トリミングサロンでの部分カット

ここでは、トリミングサロンにおける部分カットについて、具体的な情報をまとめます。トリミングサロンは部分カットに対応しているのかという疑問から、順を追って解説を加えるので、プロへの依頼を検討する際に役立ててください。

トリミングサロンに部分カットのメニューはありますか?
部分カットのメニューが提供されているかどうかはトリミングサロンによって異なりますが、部分的なケアだけでも対応してくれるサロンは増加傾向にあります。ただし、部分カットを希望する場合はシャンプーコースとの併用が必須となるなど、一定の条件が設けられているケースも少なくないため、あらかじめ詳細を確認しておくことが欠かせません。なお、一部のトリミングサロンは、デリケートなパーツのケアはペットが暴れて危険なことから、全身施術で落ち着かせながら進めたいといった理由により、部分カットを断っています。デザインバランスが取れなくなるので、部分カットは実施しないというサロンも見られます。プロに部分カットを任せるというと、簡単にすぐ済ませてくれるというイメージを持つ方もいるかもしれませんが、そうした認識は誤りです。トリミングサロンでの部分カットを希望する場合には、事前に関連の情報を集めておきましょう。
部分カットの料金体系を教えてください
部分カットは施術範囲が狭いため、全身カットに比べると、料金が抑えられています。しかしながら、トリミングサロンによって、料金や施術範囲、オプション条件などに大きな差が見られるので、比較検討してみて、ニーズに即したサロンを選ぶとよいでしょう。
部分カットを依頼するときに確認しておくべきことは何ですか?
前述のとおり、部分カットのサービス内容はトリミングサロンごとに違います。不要なトラブルを避けるためにも、部分カットのみ単品で利用できるのか、初回カウンセリングは実施されるか、バリカン仕上げとシザー仕上げは選べるのかといった点については、事前にしっかり確認しておきましょう。また、顔周りのトリミングを初めて受ける場合などは、ペットの様子を伺いつつ、丁寧に施術を進める必要があるため、通常よりも時間を要することが考えられます。追加料金や時間延長の条件などについてもチェックしておくと、不測の事態が起きたときにも慌てずに済むでしょう。

自宅で部分カットを行うときの注意点

自宅で部分カットを行うときの注意点

部分カットにはさまざまなメリットがあるといっても、特定の部位のみケアするために、何度もトリミングサロンへ足を運ぶのは難しいものです。終わりに、飼い主が自宅で部分カットを行う際の注意点について、詳しく説明します。

飼い主が自宅で部分カットを行うことはできますか?
飼い主が自宅で部分カットを行うことも可能です。とはいえ、部分カットは決して簡単ではありません。狭い範囲の施術で済むからと侮って、間違った方法で進めてしまうと、ペットにストレスを与えたり、怪我をさせたりすることも考えられます。セルフカットに不安を覚える場合には、プロのサポートを仰ぐことも一案です。
部分カットに必要な道具は何ですか?
基本的にはバリカン、コーム、ハサミ、爪切り、ブラシといったアイテムを揃えるとよいでしょう。道具を選ぶときには、安全性と使いやすさを重視してください。例えばバリカンの場合、肌に直接触れる刃の部分が鋭利すぎず、かつスムーズに毛を刈れるものがおすすめです。小型犬用の目に入って視界を妨げたり、目の病気を引き起こすこともあります。また、皮膚病の原因になったりする恐れもあります。広い範囲を刈るための大型バリカンなど、種類もさまざまなので、ペットの種類やニーズに即したアイテムを用います。毛並みを健やかに保つためのコームも、ペットの毛質に合ったものを選ぶのがポイントです。密度が高くボリューミーな毛質であれば太めのピンで間隔が広いコームを、やわらかく細かい毛質には小さな絡みも逃さず整える間隔が狭いコームを選ぶというように、状況に応じていくつかの道具を使い分けましょう。
部分カットをうまく進めるコツを教えてください
セルフカット初心者の場合、作業を一気に進めようとせず、狭い範囲から少しずつカットしていくことが成功のポイントです。不適切な道具の使用、毛の流れに逆らってのブラッシング、ペットの肌を痛めるような行為は絶対に行わないよう気を配りつつ、丁寧にトリミングしましょう。慣れないうちはバリカンではなく、少量の毛を切って微調整することができる、ハサミを用いるのがおすすめです。なお、ペットが嫌がるような様子を見せたら、無理やりトリミングせず、プロに任せることも検討してください。万が一ペットが怪我をしてしまった場合には、まずは冷静に対処して、獣医師の判断を仰ぎます。トリミングのストレスによってペットが異常な行動を取る可能性もあるため、少しでも違和感を覚えたら、いったん作業を中断することが大切です。

編集部まとめ

定期的に部分カットを行うことは、大切なペットの見た目を美しく保つためだけでなく、健康を守る意味でも、欠かせないものです。必要に応じてプロのサポートを受けながら、こまめなケアを心がけてください。セルフカットに挑戦する場合には、完璧な見た目に仕上げようとするよりも、日常的なケアの延長という意識で、慎重に作業を進めることが大切です。ペットのことを第一に考えたうえで、部分カットをうまく取り入れ、健やかな日々をサポートしてあげましょう。

【参考文献】