ハリネズミを飼っている方のなかには、旅行や出張の際にペットホテルを利用したいと考える方もいるでしょう。
しかし、犬や猫と違ってハリネズミを預かってくれる施設は限られているのが現状です。 適切な温度管理や専用の飼育環境が必要なため、事前に十分な情報収集をしておくことが重要になります。
本記事では、ハリネズミを預けられるペットホテルの選び方や預ける際の注意点、料金相場について詳しく解説します。
ハリネズミを預けるペットホテルの選び方

- どのような設備が整っているペットホテルを選べばよいですか?
- ハリネズミは温度変化に敏感な動物であり、適切な環境でなければ体調を崩してしまいます。ペットホテルを選ぶ際は、室温を常時24~29度に保てる空調管理がされているか確認しましょう。
また、ケージ内に回し車や隠れ家などがあると、ハリネズミがストレスを感じにくくなります。さらに、夜行性の習性に配慮した、静かな環境や日中は暗めに保たれているかどうかもチェックポイントです。預ける前に施設見学ができる場合は、実際の飼育スペースや衛生状態を自分自身で確かめるとよいでしょう。
- ハリネズミの取り扱い経験があるかどうかはどこで確認できますか?
- ペットホテルのホームページやSNSで、過去の預かり実績を確認するとよいでしょう。エキゾチックアニマル専門の動物病院が運営するホテルや、ハリネズミ専門カフェ併設の施設では、専門知識を持つスタッフが対応してくれます。
電話やメールで問い合わせる際は、温度管理の方法や給餌の頻度、夜行性への配慮など具体的な飼育内容について尋ねてみましょう。丁寧で具体的な説明が得られる施設であれば、ハリネズミの扱いに慣れていると判断できます。
実際に施設を訪問して飼育スペースの見学が可能な場合は、環境の清潔さや設備の充実度も直接確認できるため、より判断しやすいでしょう。
- ハリネズミ専用のペットホテルがあれば教えてください。
- 全国にはハリネズミ専門のペットホテルがいくつか存在します。東京ではハリネズミカフェ&ホテルHARRYが有名で、ハリネズミに特化した環境で預かってもらえるでしょう。埼玉のハリネズミのかくれがや、大阪のハリネズミ結なども専門施設として知られています。
また、エキゾチックアニマル専門の動物病院が運営するホテルも各地に点在しており、愛知や福岡などでもハリネズミの預かりに対応している施設があります。
これらの施設では、ハリネズミの習性を熟知したスタッフが常駐し、温度管理や食事の配慮も徹底されているそうです。 初めて預ける方でも、専門知識を持つスタッフが常駐する施設なら利用しやすいでしょう。
ハリネズミをペットホテルに預ける際の注意点

- 人慣れしていないハリネズミも預けられますか?
- 人慣れしていないハリネズミでも、多くのペットホテルで預かってもらえます。ただし、警戒心が強い個体は針を立てやすく、日常のお世話に時間がかかる場合があります。予約時に人慣れの程度や性格を正確に伝えておくと、スタッフも適切な対応を準備できるでしょう。
ハリネズミ専門の施設や動物病院併設のホテルであれば、臆病な子の扱いにも慣れているため、初めて預ける方でも利用しやすくなっています。また、個室対応や静かな環境を用意してくれる施設もあるため、人見知りが強いハリネズミでもストレスをできる限り軽減して預けられます。
- ハリネズミにできるだけストレスを与えないためにできることを教えてください。
- ストレスを軽減するには、普段使っているケージや寝床をそのまま持ち込むのが効果的です。自分の匂いがついた環境であれば、新しい場所でも落ち着きやすくなります。
また、いつも食べているフードを持参し、食事の急な変更を避けましょう。ハリネズミは夜行性のため、日中は静かで暗い環境が理想です。施設によっては個室対応や布カバーでの遮光をしてくれる場合もあるため、事前に確認しておくとよいでしょう。
預ける期間が長い場合は、途中で様子を写真や動画で報告してもらえるサービスを利用すると、飼い主側の不安も軽減できます。
- 事前に用意する持ち物を教えてください。
- ペットホテルに預ける際は、普段使用しているケージやフード、給水ボトル、床材、回し車、隠れ家などを持参します。ケージごと預けられない施設の場合は、少なくともフードと水入れは用意しましょう。
フードの種類や給餌量、回数を記載したメモを添えておくと、スタッフが適切な対応をしやすくなります。また、普段使っているタオルや毛布など、ハリネズミの匂いがついたものを一緒に入れておくと落ち着くでしょう。
健康状態に不安がある場合は、かかりつけの動物病院の連絡先も伝えておくと万が一の際にスムーズです。
- ペットホテルに預ける前にするべきことはありますか?
- 預ける前には施設の見学や問い合わせをして、温度管理やケージの広さ、衛生状態を確認しましょう。また、初めて利用する施設では、事前に健康診断を受けるよう求められる場合があります。
動物病院併設のホテルでは、預ける当日に簡単な身体検査を実施するところもあるため、診察料が別途かかることも覚えておきましょう。予約は早めに行い、特に年末年始やゴールデンウィークなどの繁忙期は、数週間前からの予約が必要です。
持ち物リストも事前に確認し、フードや床材など必要なものを漏れなく準備しておくとスムーズに預けられます。
- 急に預けることになっても対応してもらえますか?
- 急な預かりに対応しているペットホテルもありますが、空室状況によっては難しい可能性があります。特に繁忙期や週末は予約で埋まりやすいため、できるだけ早めに連絡を入れましょう。
動物病院併設のホテルでは、当日でも空きがあれば受け入れてくれる場合もあります。ただし、初回利用の場合は事前の健康診断や身分証明書の提示が必要になるため、多少時間がかかります。また、ケージやフードなどの持ち物の準備も必要です。
万が一に備えて、信頼できる施設を事前に探しておき、連絡先を控えておくと役立ちます。可能であれば、普段から利用できる施設を見つけておくことをおすすめします。
ハリネズミ対応ペットホテルの料金相場

- ハリネズミ対応ペットホテルの料金相場を教えてください。
- ハリネズミのペットホテル料金は、1泊あたり1,650~3,300円程度が相場です。施設によって料金設定は異なりますが、ハリネズミ専門ホテルやエキゾチックアニマル対応の動物病院併設施設では、2,500~3,300円程度が一般的です。
ケージごと預ける場合や、ケージのサイズによって料金が変わる施設もあるため、利用前に問い合わせておきましょう。また、長期預かりの場合は割引が適用されることもあります。初回利用時には身体検査料として別途1,650円程度がかかる場合があります。繁忙期には通常料金に加えて割増料金が発生するため、事前に料金体系を確認しておくことが大切です。
- ハリネズミは犬・猫より料金が高くなることがありますか?
- ハリネズミの料金は、犬や猫と比較すると同程度か、やや高めに設定されている場合があります。小動物は温度管理や個別の飼育環境が必要で、その分管理コストが高くなるためです。
特に専門知識が求められるエキゾチックアニマルは、一般的なペットホテルよりも料金が高くなる傾向にあります。ただし、大型犬の料金と比べれば割安でしょう。
施設ごとに料金体系が大きく異なるため、複数の施設を比較検討することをおすすめします。
- 繁忙期とそうでないときで料金は変動しますか?
- 繁忙期には料金が割増になる施設が多く見られます。ゴールデンウィークやお盆、年末年始などは、通常料金に加えて1泊あたり550~3,300円程度の繁忙期料金が加算されることがあります。
施設によって割増額が大きく異なるため、料金体系を事前に確認しておきましょう。混雑する時期は予約も取りにくくなるため、早めの予約が重要です。
通常期の利用であれば、コストを抑えて利用できます。旅行の日程に柔軟性がある場合は、繁忙期を避けて予約するとお得に利用できるでしょう。
編集部まとめ

ハリネズミをペットホテルに預ける際は、温度管理が徹底され、専門知識を持つスタッフがいる施設を選びましょう。
事前に施設見学をして環境を確認し、普段使っているケージやフードを持参すれば、ハリネズミも落ち着いて過ごせます。
繁忙期は混雑しやすいため、早めの予約が肝心です。ハリネズミ専門の施設や動物病院併設のホテルなら、万が一のトラブルにも迅速に対応してもらえます。
大切な家族を預けるからこそ、妥協せず複数の施設を比較検討するようにしましょう。
適切なホテルを見つけておけば、旅行や出張の際も心置きなく出かけられます。
参考文献
