動物病院の手術が怖いと感じる場合の対処法や手術に関する基礎知識とは

動物病院の手術が怖いと感じる場合の対処法や手術に関する基礎知識とは

大切なペットが手術を受けるとなると、信頼できる動物病院が対応してくれるとしても、飼い主としては少なからず不安を覚えるものです。特に麻酔の安全性については、あらかじめ理解を深めておきたいと考える方が多いのではないでしょうか。今回は動物病院の手術が怖いと感じている飼い主の方たちに向けて、押さえておきたい基礎知識をわかりやすくまとめました。手術が怖いときの対処法についてもお伝えするので、ぜひ参考にしてください。

動物病院の手術に関する基礎知識

動物病院の手術に関する基礎知識

いざ手術を受けるという話になっても、必ず入院しなければいけないのか、どのようなリスクを伴うのかなど、さまざまな疑問が出てきます。気がかりな点があれば獣医師に相談することが大切ですが、まずは動物病院の手術に関する基礎知識を正しく理解しましょう。

手術後は、必ず入院が必要ですか?
手術後に、必ず入院しなければいけないという決まりはありません。例えば、避妊手術や去勢手術、歯石除去などについては、当日帰宅できる動物病院も見られます。動物たちが落ち着いて過ごせる自宅での静養を推奨しての対応ですが、逆に大事を取って入院してほしいという希望がある場合には、あらかじめ獣医師に相談してみるとよいでしょう。なお、必ず入院が必要な手術が行われるときは、そのように説明を受けます。
ペットが動物病院で手術を受ける場合、どのようなリスクがありますか?
動物病院で行われる手術には、それぞれにリスクがあります。避妊手術を例に挙げると、犬種によっては稀に尿失禁や縫合糸反応性肉芽腫が形成される場合もあるでしょう。しかしながら、手術のタイミングを見極めて適切な縫合糸を選択すれば、こうしたリスクを軽減することが可能です。獣医師はさまざまなリスクについても丁寧に説明したうえで、飼い主の意思を尊重した診療を行ってくれるため、必要なコミュニケーションを取ってから手術に臨みましょう。
ペットの年齢や持病によって手術のリスクは変わりますか?
ペットの年齢や持病の有無によっても、手術のリスクは変わります。年齢でいえば、年齢による線引きで麻酔をかけられないということはありません。しかし、10歳を超えると心臓病やホルモン病や腎不全などに罹患する可能性があり、年齢よりも全身状態が重要です。リスク軽減のため、健康診断を実施してから手術を行うケースも見られます。
動物病院での手術は必ず全身麻酔を使用しますか?
動物病院での手術において、必ず全身麻酔が使用されるとは限りません。麻酔には全身麻酔だけでなく、局所麻酔というバリエーションもあり、状況に応じて使い分けられます。
全身麻酔と局所麻酔にはどのような違いがありますか?
わかりやすいところでいえば、脳に作用する全身麻酔を行うと、動物は意識をなくします。一方の局所麻酔は神経を麻痺させるものであり、意識をなくすことはないので、その点ではより安全性が高いといえます。
どのような場合に全身麻酔が必要になるか教えてください
開腹手術を行う場合には、全身麻酔が必要となります。一方の局所麻酔は、体表の小さなイボを取り除くようなときに使用されます。

動物病院の手術が怖いと感じる場合の対処法

動物病院の手術が怖いと感じる場合の対処法

動物病院の手術を受けるとき、まったく怖さのない状態で臨むのは難しいかもしれませんが、やみくもに怖がるのではなく、不安を和らげるためのアクションを起こすことが大切です。ここでは、動物病院の手術が怖いと感じる場合の対処法をお伝えします。

手術が怖いと獣医師に相談しても大丈夫ですか?
獣医師は動物たちだけでなく、飼い主にも寄り添ってくれる存在です。手術が怖いと感じたら、何が原因で不安を覚えているのか明確にしたうえで相談してみて、手術のリスクやその対処法について説明を受けましょう。ペットの体調について気がかりな点がある場合や、手術を受けるべきタイミングなど、わからないことがある場合にも、その旨を伝えてください。
手術に関して獣医師に確認しておくべきことはありますか?
手術内容や麻酔について十分な説明を受けておくことはもちろんですが、手術料金についてもしっかり確認しておきましょう。手術料金は動物病院やそのときの状況によって異なるものの、決して安くはないことがほとんどです。手術後の慌ただしい状況のなかで焦らないためにも、手術料金について不明な点があれば、あらかじめ質問するように意識してください。
手術のリスクを減らすために事前にできることがあれば教えてください
10歳を超える高齢のペットなどが手術を受ける場合は、基本的に麻酔をかける動物には、術前検査として血液検査、レントゲン検査、エコー検査など必要な検査が実施されます。健康診断によってペットの健康状態を正確に把握できると、それをもとに手術の必要性を判断できるため、少しでも飼い主の不安とペットの負担を取り除きたいようであれば、実施を検討してみてください。獣医師の方から健康診断を受けないかと提案されるケースもあるでしょう。
手術の前後に、飼い主が気を付けるべきことはありますか?
手術に臨む際、飼い主は事前の診察時に丁寧な説明を受けて、注意点をまとめた資料なども受け取ります。その内容をしっかりと確認のうえ、獣医師の指示に則った行動を取るよう心がけてください。併せて、手術前日と当日はペットの体調管理にもいつも以上に気を配りましょう。手術前にペットの様子で気になる点があれば、獣医師に共有することが大切です。手術を受けた後も、ペットは本調子ではない状態が続きます。何かあったらすぐにケアできるよう、可能な限り傍にいてあげてください。手術の前後は飼い主の不安も募りますが、ペットの心身に寄り添い、冷静に対処することが欠かせません。なお、お風呂やシャンプー、トリミングなどのケアは手術後3週間程経ったら可能となります。手術直後の激しい運動は避けた方がよいものの、通常の散歩や家のなかを歩く程度であれば、翌日からでも問題はないでしょう。ただし、雨が降っているのに出歩くなど、不衛生な環境に身を置くことは控えるべきです。その他にも手術前後の対応について疑問に思うことがあれば、獣医師に質問してみてください。
手術前後の食事で注意すべき点があれば教えてください
例えば去勢手術や避妊手術を受ける場合には、前日の夜12時を超えて食べものを与えない、といった指示を受けます。これを遵守しつつ、ペットの食欲や健康状態をよくチェックして、気にかかる点があれば獣医師に共有しましょう。手術当日も飲水に関しては病院の指示に従ってください。手術後の食事についても、すぐに通常どおりとはいきません。消化管の動きが回復していない可能性があるので、麻酔終了より 6時間以上経過してから通常の半分程度の量を与え、飲み込み方に問題はないか、吐き出してしまわないかなど、注意深く観察します。飼い主にとっても負担が大きいものの、責任を持ってペットの回復をサポートしてあげましょう。

編集部まとめ

大切なペットが手術を受ける以上、飼い主として怖いと感じるのは無理もないことといえますが、やみくもに怖がっていても何も解決しません。獣医師と必要な対話を重ね、手術のリスクや麻酔について正しく理解できれば、不安が軽減されるだけでなく、有効な対処法を選ぶことにもつながるでしょう。手術に際しては、飼い主のサポートが不可欠です。前後の健康状態にも気を配りつつ、ペットとともに手術を乗り越えてください。

【参考文献】