愛犬が動物病院に入院していると、飼い主としてはできるだけ面会してあげたいと考えるものです。しかしながら、飼い主との面会はかえって犬のストレスになるのではないかと、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。何度も面会に行くことがマナー違反にあたり、動物病院に迷惑をかけていないかということも気になります。今回は入院中の面会をテーマに、そのメリットとデメリットをまとめました。面会に際しての注意点もお伝えするので、ぜひ参考にしてください。
入院中の面会は犬のストレスになるのか

よかれと思って面会していても、犬がストレスを感じているようであれば、対応をあらためなければいけません。初めに、入院中の面会は犬のストレスとなりえるのかという疑問について、詳しく解説を加えます。
- 入院中の犬に面会することは犬のストレスになりますか?
- 基本的に入院中の面会は飼い主と愛犬の絆が深まる大切な時間であり、飼い主との面会によって犬が元気を取り戻すケースも見られます。一方で、犬の状態や性格、飼い主の態度によっては、入院中の面会が犬のストレスにつながる可能性も否定できません。愛犬のことを心配するあまり、無理やり時間を割いて動物病院へ通い詰めるような事態になると、飼い主自身が疲弊してしまう恐れもあるでしょう。入院中の面会は犬に好影響を与えることが多いという前提に立ちつつも、面会時の対応や心構えについては、よく検討する必要があります。
- 面会がストレスになるケースとそうでないケースの違いを教えてください
- 病状が思わしくないのに何度も飼い主が面会に訪れて、大きな声や動作で接してくると、犬はリラックスして過ごすことができず、ストレスを感じてしまうでしょう。飼い主が動揺する様子を見て、不安を募らせる犬もいるかもしれません。甘えん坊な性格の犬が飼い主の姿を見て過剰に興奮したり、面会が終わるときに寂しがって吠え続けたりする可能性もあります。あまりにも犬の負担が大きいと、思わぬ事故に発展することも考えられるため、注意が必要です。一方、飼い主が適切な頻度で動物病院へ行き、面会時に犬の不安を煽るような態度を取らなければ、愛犬は安心感をえられます。ストレスも緩和され、身体がうまく機能しやすくなった結果、回復が早まることも期待できるでしょう。
- 面会すべきか迷ったら何を基準に判断すればよいですか?
- まずチェックしたいのは、犬の病状や回復段階です。ぐったりしているときに面会に来られると、犬はストレスを感じやすくなるので、面会できる状態にあるか判断に迷ったら、いったん獣医師や動物看護師に相談して判断を下しましょう。犬の性格も、面会すべきかどうか決めるときに考慮したいポイントです。面会によって分離不安が強まる可能性が高い場合には、治療の妨げにならないよう、会うことを見送った方がよいかもしれません。犬の性格について気になる点があるときも、獣医師らの判断を仰いでください。さらに、面会を迷った際は、飼い主自身の状態にも目を向けなければいけません。元気がない愛犬の様子を見たら泣き出してしまいそう、不安で取り乱してしまうかもしれないといった場合には、いったん会わない選択をするのも思いやりです。犬は飼い主の心情を敏感に感じ取ります。自身の状態が愛犬のストレスにつながりかねないと思ったら、今すぐ面会に行くべきか、冷静に検討してください。
入院中の犬に面会するメリット・デメリット
入院中の面会が犬のストレスにつながるケースもあると理解できましたが、ここでは面会のメリットとデメリットについて、より掘り下げていきましょう。入院中の面会にはどのような影響があるのか理解を深め、愛犬に寄り添った対応を取ることが大切です。
- 飼い主との面会には、どのようなメリットがありますか?
- 面会時に飼い主と触れ合ったり、声をかけてもらったりすることは、犬の安心感につながります。飼い主もまた面会を通じてペットの様子を確認したり、獣医師らとコミュニケーションを図ったりできるので、現状を把握しやすくなるでしょう。このように、入院中の面会は犬と飼い主の双方にメリットをもたらします。
- 面会の有無は犬の回復スピードに影響しますか?
- 飼い主が適切な頻度と態度で面会に臨み、犬のストレスが軽減されると、面会に行かなかった場合と比べて、回復スピードは速くなります。ただし、面会時の飼い主が犬に負担をかけるような行動を取れば、逆に体調が悪化してしまう恐れもあるため、注意しなければいけません。
- 面会のデメリットがあれば教えてください
- 入院中の面会は犬にとってもうれしいものですが、飼い主に会えた喜びから興奮し過ぎて体調を悪化させたり、ホームシックに陥ったりするケースも見られます。このようなデメリットが前面に出た場合には、面会を控えるよう依頼される可能性もあるので、獣医師の指示にしたがってください。さまざまな事情によって面会が難しければ、電話や動画などを通じてペットの様子を確認できないか、代替策の有無を尋ねてみるとよいでしょう。
入院中の犬に面会するときの注意点

終わりに、入院中の犬に面会するときの注意点をまとめます。適切な頻度やマナーを守って面会に赴き、ペットが少しでも早く元気になって退院できるよう、サポートしてあげてください。
- 面会に備えて準備すべきことや守るべきマナーを教えてください
- 面会にあたって獣医師に確認したいことや共有したい情報があれば、あらかじめメモを取り、適切なコミュニケーションを図れるように準備しておくとよいでしょう。その後、面会時間内であることをチェックのうえ、動物病院へ出かけます。面会時の服装は落ち着いた印象のものを選んでください。華美な服装や強い香りなどは、ペットの不安を煽りかねません。動物病院に到着したら、スタッフに挨拶したり、大きな声を出さないよう注意したりと、周囲に配慮するのがマナーです。ペットと顔を合わせる際にも、穏やかな態度を心がけましょう。
- 犬の好きなおもちゃやご飯を持参してもよいですか?
- 面会に行くときには、ぜひ愛犬の好きなおもちゃや毛布などを持参してください。馴染みのあるグッズが近くにあると、犬のストレス軽減に役立ちます。ご飯は動物病院で用意されたもののみ口にできるケースが多いですが、お気に入りのおやつを用意しておくのも一案です。ただし、持ち込み可能なものは動物病院によって異なるので、各種グッズを持参しても問題はないか、事前の確認を忘れないでください。
- 犬にストレスをかけない面会の頻度はどのぐらいですか?
- 犬が寂しい思いをしないように、できれば毎日、少なくとも3日に1回は面会に行くことを推奨しますが、ここまでにお伝えしたように、状況によっては、飼い主との面会は犬のストレスにつながります。愛犬の様子をよく見て、適切な頻度を判断してください。どのように対応すべきかわからなければ、獣医師に相談のうえ、その指示にしたがうとよいでしょう。
編集部まとめ
入院中の飼い主との面会は犬の安心感につながり、回復のスピードを早めることもあります。一方で、犬の状態や性格、飼い主の態度によっては、犬にストレスがかかってしまう場合もあるので、状況を注視して対応しなければいけません。面会の際には、周囲の人たちへの配慮を怠らず、節度ある行動を取ることも大切です。飼い主が穏やかな様子を見せれば、犬の心身も落ち着きます。面会の機会をうまく活用することで、犬の健康を後押ししてあげてください。
【参考文献】
