動物病院の選び方|診療科の違いや慢性腎臓病に強い病院を見極めるポイント

動物病院の選び方|診療科の違いや慢性腎臓病に強い病院を見極めるポイント

大切なペットの健康を守るため、動物病院選びは飼い主さんにとって重要な決断です。しかし、数多くある動物病院のなかから、自分のペットに合った動物病院を見つけるのは簡単ではありません。特に慢性腎臓病のような長期的な治療が必要な疾患を抱えている場合、専門的な知識や設備を持つ動物病院を選ぶことが大切です。

この記事では、動物病院の診療科の違いや選び方の基本ポイント、さらに慢性腎臓病の治療に強い動物病院を見極めるためのポイントを紹介します。

動物病院選びはなぜ難しい?飼い主さんが感じる不安とは

動物病院選びはなぜ難しい?飼い主さんが感じる不安とは

動物病院には、明確な診療科の表示がないことも少なくありません。そのため、どの動物病院が自分のペットに適しているのか判断しにくく、不安や迷いを感じる飼い主さんもいるでしょう。

このように、動物病院選びが難しい理由として情報の少なさが挙げられます。
人間の病院であれば、診療科目や専門分野が明確に示されていることが多いですが、動物病院の場合は一般診療という括りで幅広い疾患に対応していることが多く、どの動物病院がどのような分野に強みを持っているのかがわかりにくいのです。

また、動物は自分の症状を言葉で伝えることができません。そのため、飼い主さんが気づいた症状をもとに受診する必要がありますが、その症状がどの診療科に関連するのか、専門的な治療が必要なのかを判断するのは簡単なことではありません。
近年はペットの高齢化に伴い、慢性疾患を抱えるペットも増えています。長期的に通院できる信頼できる動物病院を見つけたいという思いが、動物病院選びをさらに難しくしているといえます。

動物病院の診療科の違い

動物病院の診療科の違い

動物病院にも人間の病院と同様に、さまざまな診療科が存在します。ここでは、一般診療と専門性の高い診療科の違いや、動物病院でよくみられる診療科について解説します。

一般診療と専門性の高い診療科の違い

動物病院における一般診療とは、風邪や下痢、外傷など日常的に起こり得る疾患や症状に対応する診療のことを指します。多くの動物病院では、一般診療を中心に幅広い疾患を診察しています。

一方、専門性の高い診療科では、特定の臓器や疾患に対して深い知識と経験を持つ獣医師が、より専門的な診断と治療を行います。専門診療では、一般診療では対応が難しい複雑な症例や高度な検査、治療が必要なケースに対応することができます。

動物病院で多い診療科

それでは、動物病院にはどのような診療科があるのでしょうか。動物病院における主な診療科と特徴は次のとおりです。

診療科名特徴
歯科歯石除去や抜歯、歯周病治療など、口腔内の疾患に対応
眼科白内障や緑内障、角膜疾患など目に関する疾患を専門的に診療し、視力の維持や目の健康を守る
皮膚科アレルギー性皮膚炎や膿皮症、外部寄生虫による疾患など、皮膚に関するさまざまな問題に対応
消化器科内視鏡検査などの専門的な検査も行い、嘔吐や下痢、食欲不振など消化器系の疾患を専門的に診療
腎泌尿器科腎臓や尿路系の疾患を扱い、慢性腎臓病や尿路結石など長期的な管理が必要な疾患に対応
循環器科心臓や血管系の疾患を専門的に診療
整形外科骨折や関節疾患、靭帯損傷など、骨や関節に関する疾患の診断と治療に対応
神経科てんかんや椎間板ヘルニアなど、神経系の疾患を専門的に診療
腫瘍科がんの診断や治療に専門的に対応

【動物病院の選び方】押さえておきたい5つの基本ポイント

【動物病院の選び方】押さえておきたい5つの基本ポイント

ここからは、動物病院を選ぶ際に押さえておきたい5つの基本ポイントを解説します。一般診療と専門的な診療を行う診療科の違いと、これらのポイントを参考に動物病院を選んでみましょう。

診療方針と診療内容

動物病院を選ぶ際、まずは診療方針と診療内容を確認するのがポイントです。
動物病院によって得意とする分野や治療方針は異なるので、ホームページやパンフレットなどでどのような診療を行っているのか確認しましょう。一般診療のみを行っている病院もあれば、特定の診療科に特化した専門的な治療を提供している病院もあります。ペットが必要としている診療内容に対応しているかどうかを確認することが大切です。

また、診療方針についても確認しておきましょう。
予防医療を重視している、飼い主さんとのコミュニケーションを大切にしているなど、それぞれの動物病院が持つ考え方や姿勢は異なります。自分の価値観や考え方に合った動物病院を選ぶことで、長期的に信頼関係を築くことができます。

獣医師やスタッフとのコミュニケーション

獣医師やスタッフとのコミュニケーションの取りやすさも、動物病院選びにおいて重要なポイントです。ペットの健康状態や治療について、不安や疑問を気軽に相談できる環境が整っているかを確認しましょう。

初めて受診する際には、獣医師の説明がわかりやすいか、質問に丁寧に答えてくれるか、飼い主さんの意見や希望を尊重してくれるかなどを観察するのがおすすめです。また、受付やスタッフの対応も、動物病院全体の雰囲気を知るうえで参考になります。

良好なコミュニケーションは治療の効果を高めるだけでなく、飼い主さんの不安を軽減することにもつながります。信頼できる獣医師やスタッフがいる動物病院を選ぶことで、ペットも飼い主さんも安心して治療を受けることができるでしょう。

立地と診療時間などの通いやすさ

動物病院の立地や診療時間も、動物病院選びの重要なポイントです。

特に慢性疾患を抱えているペットの場合、定期的な通院が必要になるため、通いやすい動物病院を選ぶことが大切です。また、ペットの状態によっては移動時間が長いと負担になることもあります。
緊急時のことも考えて自宅や職場から近いか、公共交通機関でアクセスできるか、駐車場はあるかなどを確認しましょう。

診療時間についても、自分のライフスタイルに合った動物病院を選ぶことが重要です。平日の夕方や土日も診療している病院であれば、仕事をしている方でも通いやすくなります。
さらに、緊急時の対応についても事前に確認しておくと安心です。

検査や手術、入院など院内設備

適切な診断と治療を行うためには、必要な検査機器や手術設備が整っていることが大切です。
血液検査や尿検査などの基本的な検査はもちろん、レントゲンやエコー検査、内視鏡検査など、より専門的な検査を院内で行えるかどうかを確認しましょう。検査を外部に依頼する必要がある場合、結果が出るまでに時間がかかることもあります。

手術が必要な場合には、手術室や入院設備が整っているかも重要です。特に高齢のペットや慢性疾患を抱えているペットの場合、入院中の管理体制が充実している病院を選ぶことで、より安心して治療を受けることができます。

料金体系や説明のわかりやすさ

動物病院の治療費は自由診療であるため、動物病院によって料金が異なります。また、治療内容によっては高額な料金がかかることもあるので、次のようなポイントを確認するのがおすすめです。

  • 料金体系が明確か
  • 治療前に費用についての説明がしっかりあるか
  • ペット保険に対応しているか
  • 高額な治療が必要になった場合に支払い方法について相談できるか

診察前や治療前に、どのような検査や治療が必要で、それぞれにどの程度の費用がかかるのかを説明してもらえれば、安心して治療を受けることができるでしょう。
また、料金表を掲示している動物病院や、ホームページで料金の目安を公開している動物病院もあるので、事前に確認してみてください。

【動物病院の選び方】ペットに慢性腎臓病がある場合のポイント

【動物病院の選び方】ペットに慢性腎臓病がある場合のポイント

ペットが慢性腎臓病を抱えていて、動物病院選びで困っているという方もいるでしょう。ペットの慢性腎臓病の治療は、専門的な知識と経験を持つ動物病院を選ぶことが重要です。
ここでは、慢性腎臓病の基礎知識と、治療に強い動物病院を選ぶポイントを解説します。

犬猫の慢性腎臓病(CKD)の基礎知識

慢性腎臓病(CKD)は腎機能がゆっくりと低下していく進行性の病気で、一度失われた腎臓の働きを元に戻すことはできません。
そのため、早期に見つけて適切な管理を始めることがとても重要です。特に初期の段階では目立った症状がほとんどなく、気づいたときには病気が進行しているケースも珍しくありません。
病気が進行すると、次のような症状が現れます。

  • 水をたくさん飲むようになる
  • 尿の量が増える
  • 食欲が低下する
  • 体重が減少する

さらに病状が進んだ場合には、嘔吐、貧血、脱水など、全身に影響する症状が現れることがあります。

治療の目的は、腎機能の低下をできるだけゆっくりにし、ペットの生活の質(QOL)を保つことです。状態に合わせて、腎臓に負担をかけにくい食事療法、必要な薬による内科治療、輸液療法など、継続的な管理が行われます。
早期発見と定期的な検査が、安心して長く過ごすための大切なポイントです。

慢性腎臓病の治療に強い動物病院を選ぶポイント

慢性腎臓病の治療に強い動物病院を選ぶためには、5つの基本ポイントのほかに3つのポイントに気をつけて選んでみましょう。

■ 腎泌尿器科の専門知識を持つ獣医師が在籍しているか

慢性腎臓病は進行性の病気で、治療には正確な診断と継続的な内科管理が欠かせません。

腎臓や尿路の疾患に詳しい獣医師が在籍している病院であれば、腎機能の変化を見逃さず、より適切な治療方針を立ててもらえるでしょう。
例えば、血液検査や尿検査の細かな数値の変化から病態を読み取り、輸液量や食事内容の調整、必要に応じたエコー検査やX線検査などの画像検査の活用など、慢性腎臓病に特化した管理を行うことができます。
また、尿路結石や腎盂腎炎(じんうじんえん)など腎臓病と関連しやすい病気にも幅広く対応できるため、複雑な症状を抱えるペットでも安心感があるでしょう。

病院を選ぶ際は、ホームページなどで腎泌尿器科に注力しているか、日本獣医腎泌尿器学会に所属している獣医師がいるかなどをチェックしてみてください。

■ 内科管理や外科治療などペットに合わせた治療が可能か

慢性腎臓病(CKD)は、状態によって必要となる治療が大きく異なる病気です。
早期であれば、血液検査や尿検査の結果を基に細かく投薬を調整し、輸液量や腎臓に負担をかけない食事のアドバイスを行うなど、食事療法や内服薬、輸液などの内科的な管理が中心です。

しかし、尿路の閉塞や結石、構造異常が見つかった場合には、外科的な処置や専門的な対応が必要になることもあります。
例えば、マイクロサージュリー(顕微鏡を用いた精密手術)が可能な病院であれば、尿管中に細いチューブ(ステント)を入れて通り道を確保する尿管ステントの設置や、尿管を使わずに腎臓と膀胱を直接つなぐ新しいルートを作るSUBシステム手術といった、高度な処置にも対応できます。こういった治療に対応している動物病院では、腎臓病に関連する急なトラブルにも柔軟に対処してもらえると考えられます。

このように、どちらの治療にも対応できる病院を選ぶことで、病期が変わったときにもスムーズに治療を継続できる安心感があります。

■ 定期検査の体制が整っているか

慢性腎臓病はゆっくり進行する病気のため、継続的な検査で状態を細かく確認できる体制があるかどうかが重要です。
血液検査や尿検査、血圧測定に加えて、必要に応じてエコー検査やX線検査などを行える動物病院なら、腎機能の変化を早期に捉えやすく、治療内容の調整に役立てられると考えられます。

また、検査結果をすぐに説明してくれるか、結果を比較して経過を追ってくれるかなど、フォローの丁寧さも大切なポイントです。慢性腎臓病は調子がよい日と悪い日が波のように現れることも少なくないため、定期的な検査と細やかなモニタリング体制が整っている病院を選ぶことで、安心して長期管理を続けることができます。

慢性腎臓病の専門的な診療も!ペットのことはエルマーどうぶつ病院にご相談を

エルマーどうぶつ病院

大切なペットの健康管理のためには、信頼できる動物病院を見つけて病気の早期発見や治療を受けられる環境を整えることが大切です。
練馬区にあるエルマーどうぶつ病院は、慢性腎臓病をはじめとした腎泌尿器科の専門的な診療にも対応しており、ペットの健康と幸せを育むための、質の高い動物医療を提供しています。ここからは、ペットと家族が安心して動物医療を受けられる環境を整えることに注力しているエルマーどうぶつ病院の特長を3つ紹介します。

生活の質(QOL)の向上を目指す専門的な慢性腎臓病治療

エルマーどうぶつ病院では、犬猫の慢性腎臓病に対して専門性の高い診療を行っています。腎泌尿器科の視点から、血液検査や尿検査、画像検査などを組み合わせて状態を丁寧に評価し、ペットの状態や体質、生活環境に合わせた治療プランの提案を心がけているといいます。

慢性腎臓病の治療においてエルマーどうぶつ病院が大切にしているのは、病気と向き合いながらもペットの生活の質(QOL)をできる限り保ち、少しでも快適に過ごせる時間を延ばすことです。病気の進行を遅らせることはもちろん、日常生活のなかで負担が少ない治療方法を飼い主さんと一緒に考えることを心がけているそうです。

食事療法、内服薬での管理、皮下点滴などの輸液療法などさまざまな治療法のなかから、ペットの状態や飼い主さんの生活スタイルを踏まえて、無理のない治療を一緒に考えてもらえるのは、長期的な治療でも心強いのではないでしょうか。
さらに、定期的な検査で腎臓の状態をモニタリングし、必要に応じて治療内容を細かく調整することで、より効果的な管理を目指して診療されています。

充実の院内設備と経験豊富な獣医師によるチーム医療

エルマーどうぶつ病院

エルマーどうぶつ病院は、質の高い診療を提供するために必要な院内設備が充実しています。血液検査や尿検査といった基本的な検査はもちろん、レントゲンや超音波検査などの画像診断も院内で完結できるため、慢性腎臓病の定期チェックやトラブル時の迅速な対応が可能だといいます。

また、経験豊富な獣医師とスタッフが連携し、チーム医療として多角的にペットの健康を支えています。腎泌尿器科をはじめとする専門診療に対応し、内科的な管理から必要に応じた外科的治療まで、幅広いケースに対応できる体制が整っています。

個性の違う動物たちに、それぞれに合った医療を届けたいという想いで診察や検査の進め方にも配慮し、飼い主さんとペットの不安をできるだけ減らすよう心の込もったサポートを心がけられています。

ペットと飼い主さんに寄り添う幅広い診療内容とサポート体制

エルマーどうぶつ病院では、内科や外科、予防医療など幅広く診療内容し、犬と猫だけでなく、ウサギやハムスター、フェレットの診療にも対応しています。

予防医療にも力を入れており、定期的な健康診断やワクチン接種、寄生虫予防などを通じて、病気の早期発見と予防に努められています。
特に高齢のペットの場合、定期的な健康診断を受けることが病気の早期発見につながります。慢性腎臓病の場合は初期症状がわかりにくいため、定期健診で早期発見と早期対応できるかどうかが、将来の生活の質(QOL)に影響します。

慢性腎臓病の専門的な治療はもちろん、日常的な健康管理の相談まで幅広く対応されているので、ペットのことでお困りのことがあれば、温かく寄り添う動物医療を提供しているエルマーどうぶつ病院に相談してみてはいかがでしょうか。

アクセス・住所・受付時間

アクセス

JR西武池袋線 練馬高野台駅 車で10分

受付時間
9:30〜12:30
15:00〜18:30

★:予約診療・手術日
☆:14:00まで

※原則予約制
※受付は診察時間終了の30分前まで

【費用(税込)】1回の通院で5,000~3万円
【治療期間と治療回数】早期段階は月1回程度
 ※病状が進行すると週1〜4回の可能性あり
【治療回数】早期段階は月1回程度
 ※病状が進行すると週1〜4回の可能性あり

お問い合わせはこちらから

参考文献