デグーは活発で好奇心旺盛な動物ですが、体が小さいため、体調を崩すと一気に悪化することがあります。そのため、飼い主が日頃から健康状態をよく観察し、異変に気付いたらすぐに適切な対応をすることが大切です。しかし犬や猫と違い、デグーを診てくれる動物病院は限られています。いざというときに慌てないためにも、診てもらえる病院を事前に探しておき、受診の流れを把握しておくことが大切です。本記事では、デグーが動物病院を受診する際の基本的な情報や、気をつけたい症状、診察時の準備などを詳しく解説します。
デグーの動物病院受診について
デグーの様子がおかしいと感じたとき、どのように動物病院を選び、受診すればよいのかを解説します。
- デグーを動物病院に連れて行く場合、近くの動物病院でもよいですか?
- エキゾチックアニマルの診療を行っていない場合は避けた方がよいでしょう。デグーはエキゾチックアニマルに分類され、一般的な犬や猫とは異なり、専門的な知識が必要です。すべての動物病院で対応しているわけではないため、事前に診療経験があるか確認し、エキゾチックアニマルを専門とする病院を選ぶことが大切です。
- 特に目立つ症状や病気がなくても予防的に診察を受けてもよいですか?
- はい。デグーの健康を維持するために、定期的に健康診断を受けることはとても重要です。デグーは体が小さく、病気の進行が早いため、飼い主が気付いたときにはすでに重症化していることもあります。定期的な診察を受けることで、小さな異変を早めに見つけ、適切な対処が可能になります。また、健診では飼育環境や食事内容の見直しなどのアドバイスも受けられるため、病気の予防にもつながります。
- デグーに少し元気がないように感じますが、動物病院に連れて行くべきですか?
- デグーは体調不良を隠す習性があるため、わずかな変化でも注意が必要です。例えば食欲が落ちていたり、あまり動かなくなったりした場合は、病気のサインである可能性が高いです。早めに病院で診察を受けることで、重篤な状態を防ぐことができるでしょう。
- デグーを診察している動物病院が近隣にない場合の対応方法を教えてください
- 少し遠くても、エキゾチックアニマルを診られる病院を探すことをおすすめします。インターネットで「デグー 病院」などのキーワードで検索すると見つかる場合があるので、一度試してみてください。また、一部の動物病院ではオンライン相談を行っているため、遠方の病院に直接行く前に相談してみるのもよい方法です。
デグーに見られる気をつけたい症状

デグーの異変に早く気付くために、体調不良時にはどのような症状が現れるのかを知っておくことが大切です。ここでは、特に気をつけたい症状を解説します。
- デグーが体調不良になった場合、どのような症状がでるか教えてください
- デグーが体調を崩すと、まず食欲が低下し、活動量が減少することがよくあります。普段は元気に走り回るのに、じっとしたまま動かなくなる、隅にうずくまるといった様子が見られた場合は注意が必要です。また、呼吸が荒くなったり、被毛がボサボサになったりするのも、体調が悪化しているサインです。さらに、体重が急に減少する、目や鼻に異常が出る、排泄の回数が減る、便が変化するなどの症状も重要な兆候です。こうした変化が見られた場合は、できるだけ早く動物病院で診察を受けることが大切です。
- デグーの食欲がない場合は、どのような病気が考えられますか?
- 食欲がなくなる原因としては、いくつかの病気や問題が考えられます。まず、不正咬合によって歯の噛み合わせが悪くなり、口内に痛みが出ることで食事をとれなくなることがあります。また、消化器系のトラブルによって胃腸の動きが悪くなると、食べること自体が負担になり、結果的に食欲が低下します。さらに、感染症にかかると、全身の調子が悪くなり、元気がなくなるとともに食事をとらなくなることもあります。ストレスも重要な要因で、環境の変化、騒音、気温の変化などが原因で食欲が落ちることがあります。いずれにせよ、食欲が落ちている状態が長く続く場合は、できるだけ早く動物病院を受診し、原因を特定することが重要です。
- 呼吸が荒いまたは鼻水が出る場合、病気の兆候である可能性が高いですか?
- はい。呼吸が荒い、または鼻水が出る場合、病気の兆候である可能性が高いです。これらの症状は、呼吸器系の感染症やアレルギー、肺炎などが原因であることが考えられます。特に、呼吸が早くなる、しゃっくりのような動作が見られる場合は、早急に動物病院で診察を受ける必要があります。
- 注意して観察すべき症状があれば教えてください
- デグーの健康を守るために、食欲や体重の変化、活動量の減少、毛並みや皮膚の異常、排泄の異常、呼吸の異常、目や耳の異常に注意しましょう。これらの変化が見られた場合は、できるだけ早く獣医師に相談することが大切です。
デグーを動物病院に連れて行く際の注意点

動物病院へ行く際には、事前にしっかり準備をしておくことで、診察がスムーズに進みます。移動中の安全対策についても確認しておきましょう。
- デグーを動物病院に連れて行く際、必要な持ち物は何ですか?
- デグーを動物病院に連れて行く際は、安全で通気性のよいキャリーケースを用意しましょう。キャリーケースのなかには、普段使っている寝床やタオルを入れてあげると、デグーが安心できます。また、診察時に役立つよう、デグーの普段の食事や排泄物のサンプルを持参するのもおすすめです。さらに、診察料や薬代に備えて現金やクレジットカードを用意し、万が一のためにデグーの健康記録や飼育環境の写真なども持参すると、獣医師がより適切な診断を行いやすくなります。
- 診察時にデグーの状態を伝えるためにどのような準備が必要ですか?
- 診察時には、デグーの体調や行動の変化を正確に伝えることが大切です。そのために、普段の食事内容、排泄の状況、活動量、体重の変化などを日々記録しておくとよいでしょう。特に、体調不良が見られた日時や症状の詳細、環境の変化などをメモしておくことで、受診時に役立ちます。また、デグーの普段の様子を撮影した写真や動画があれば、それも診察時に役立つ情報となります。
- 移動中の脱走を防止するための対策方法を教えてください
- デグーが移動中に脱走しないように、しっかりと閉まるキャリーケースを使用することが重要です。キャリーケースの扉や通気口がデグーの力で開かないことを確認し、必要に応じてロックや固定具を使うとよいですね。移動中はキャリーケースをしっかりと持ち、揺れや衝撃を最小限に抑えるよう心がけましょう。また、車での移動の場合はキャリーケースをシートベルトで固定するなどして、安全性を高めることも重要です。
編集部まとめ
デグーの健康を守るためには、普段からよく観察しておくこと、そしていざというときの適切な対応が不可欠です。食欲の低下や元気がないといった小さな変化も、実は深刻な病気のサインかもしれません。異変を感じたら自己判断せず、早めに動物病院を受診するようにしましょう。
ただし、犬や猫などの一般的な動物と違い、デグーを診察できる病院は限られています。いざというときに慌てないよう、事前に診てもらえる病院を調べておくと安心です。また、移動時の安全対策や診察時の準備を整えておくことで、スムーズに診察を受けられます。