猫も口内炎になる?猫も口内炎の原因や症状、治療法を解説

猫も口内炎になる?猫も口内炎の原因や症状、治療法を解説

口内炎はちょっとできただけでも痛くて不快なものです。特に猫が口内炎になると痛みを訴えられないため、飼い主が注意深く見てあげなければ重症化が懸念されます。食事を食べづらそうにしていたり口臭を感じたり、普段と違う様子から口内炎が疑われるようであれば早めの受診が必要です。この記事では、口内炎の特徴的な症状や原因、治療法、予防などの情報を詳しく紹介します。猫の口内炎は早期に発見し、治療してあげましょう。

猫の口内炎について

猫も人と同様に口内炎を発症しますが、猫の口内炎は口内に広がりやすいのが特徴で、治療が難航する場合もあります。しかし、数種類の治療法や沢山の予防方法があります。猫の口内炎の原因と治療、予防について説明していきます。

猫の口内炎はどのようなものですか?
口の中の粘膜にできた炎症です。猫の口内炎は歯肉や歯周、舌、頬の内側、喉付近の表面に炎症を起こします。赤く腫れて潰瘍になる場合もあり、出血や痛みも激しいようです。赤く腫れた部分が石畳のように見えたり、舌や口の奥にできた場合は赤黒いあざがあるように見えたりもします。

また、その症状の程度も、炎症や潰瘍が口全体に広がる重度のものから、口の中の一部が炎症するだけですむ軽度のものまで、さまざまです。
口内炎がある猫は口中の痛みから「毛づくろい」をしなくなり、毛並みが荒れてしまうこともあります。「毛づくろい」ができなくなることは猫にとって大きなストレスで、衰弱へとつながるともいわれています。


口内炎にかかる割合は猫全体の5%未満であり、罹患率としては低いのですが、痛みやストレスから衰弱が進んで、ときには死に至るため、発症が疑われる場合は早めの受診と治療が必要です。
猫の口内炎の症状を教えてください。
猫の口内炎の症状はさまざまですが、特徴的なのはヨダレ、口臭、口の中の痛みです。また、口の中が腫れる、潰瘍ができる、口から出血するなどの症状も見られます。

猫の様子を注意して見た時に、フードを食べづらそうにしていたり、水を飲むのがつらそうだったり、食欲が落ちてきたりしてはいませんか? また、毛づくろいができずにイライラした様子がある、痛みから奇声をあげて攻撃的になるといったサインが出てないか、注意深く観察してあげましょう。

猫が口内炎になる原因

猫が口内炎になる原因

なぜ猫が口内炎になるのか、その理由が気になるところです。現在考えられている可能性について、次から説明していきます。

猫が口内炎になる原因はなんですか?
原因については完全な解明はされていませんが、現在、以下のような要因が口内炎の原因として考えられています。

まずは、ウイルス感染です。猫カリシウイルス(猫風邪)、猫ウイルス性鼻気管炎ウイルスなどが影響して、口内炎を引き起こすと考えられています。

次に考えられるのが、免疫異常によるものです。口の中の細菌や微生物に対して過剰に免疫が反応した結果として口内炎になります。反対に、免疫力の低下も口内炎を引き起こします。免疫を抑える猫白血病ウイルスや猫免疫不全ウイルスに感染した場合、口内炎を発症しやすくなります。また、糖尿病や副腎皮質機能亢進症、慢性腎炎も免疫力が落ちるため、口内炎の症状が見られるようです。

歯周病も口内炎の原因となります。歯垢や歯石の細菌が歯茎に炎症を起こし、重度の歯周病や歯肉炎につながるのです。
猫の種類で口内炎のかかりやすさは違いますか?
猫種、年齢に関係なく口内炎は発症します。

猫が口内炎になった時の治療法

猫が口内炎になった時の治療法

口内炎の治療は、抜歯による外科的な治療と内服薬や注射による内科的治療の2種類があります。それぞれメリットとデメリットがありますが、症状に合った方法を獣医師と相談して決めていきます。ここでは一般的な治療法について説明していきます。

猫の口内炎の治療法を教えてください。
基本的な治療は口内の細菌を取り除くことと、過剰な炎症反応を制御することです。次に、具体的な治療法を説明します。

投薬治療に使われる薬剤は抗生剤やステロイド剤で、炎症や痛みに対しては消炎鎮痛剤、ウイルスを抑えるためにインターフェロンなどを投与します。また、激しい痛みを軽減するためにはレーザー照射治療もあり、何回か通院する必要はありますが、レーザー光線を当てるだけで猫への負担が少ない治療です。

歯周病が原因であれば、歯石を除去して歯周病菌を取り除きます。しかし、歯周病は再発しやすいため、全ての歯を抜く治療(全抜歯)を行うことも珍しくありません。抜歯を行う場合には全身麻酔が必要となるので、血液検査やレントゲン検査を行い、検査結果によっては実施できないので注意が必要です。

口内炎の痛みから食事や水分補給ができなくなると、脱水症状を起こして免疫力を落としてしまいます。その場合は、可能な形で水分補給と食べやすい食事をあげるようにしてください。
猫の口内炎の治療で手術が必要なことがありますか?
前述の通り口内炎の原因が歯周病の場合、抜歯する外科治療もよく行われます。抜歯は奥歯だけを全部抜く全臼歯抜歯と、全ての歯を抜く全抜歯があります。どちらも全身麻酔による手術となりますので、手術前には入念な検査が必要です。口内炎と歯周病は密接な関係があり、歯周病の猫は肝臓や心臓に病気を持っているケースも多くあります。血液検査やレントゲン検査の結果、全身麻酔が難しい場合の治療法として、近年では幹細胞を用いた再生医療も注目されています。
猫の口内炎を放置するとどうなりますか?
痛みがあるために思うような食事や水分補給が困難となり、痩せてしまうこともあります。また、イライラが募ることで突然鳴いたり走りだしたりと、落ち着きがなくなる猫もいます。最悪の場合、衰弱が進んで亡くなってしまいます。

猫の口内炎の予防法

猫の口内炎の予防法

猫の口内炎を予防する方法は何種類かありますので、次に説明します。

猫の口内炎は予防できますか?
口内炎の原因ともいわれる猫カリシウイルスや猫白血病ウイルス感染症には混合ワクチンがあります。接種すれば絶対に感染しないわけではありませんが、重症化を防ぐためには有効です。

歯周病を予防するためには、小さい頃から大きめのドライフードを食べさせるようにしましょう。大粒のドライフードを食べるためにはたくさん噛まなければならないため、顎をよく使います。そうすると唾液腺が刺激され、唾液の出る量が増えて歯周菌を洗い流してくれます。さらに、水をよく飲ませることも予防となります。口の中が水分で潤うことにより、食べかすが流れて口中の汚れが落ちます。これもまた、歯周病菌が繁殖しづらい口内環境をつくります。

免疫力をつけることも予防のひとつです。サプリメントは栄養補助として有効になり得ます。日ごろから猫に合った予防策を実践してみてください。
口内炎予防のためのケア方法について教えてください。
口の中をきれいに保つことは、予防につながります。歯磨きが基本となるケアですが、猫が嫌がる場合はデンタルガム用品を活用してみてください。おやつやおもちゃなど、いろいろなグッズがありますので自分の猫にあったものを探しましょう。

口腔ケアを習慣化すると、口内炎や歯肉炎、歯周病といった異変に早く気づけるという大きなメリットが生まれます。

編集部まとめ

猫の口内炎は、原因が特定されていないだけに不安になるかもしれません。しかし、治療法や予防策も多くあります。早期に気づいて治療を受けさせることが、大切な猫を口内炎の苦痛から救うことになるのです。また、小さな頃から口に触るようにしておくと、猫は触られることに慣れてお口の中のチェックもしやすくなります。日常的な口腔ケアにもつながるため、早くからの予防を心がけてください。

参考文献