鳥類はペットホテルに預けられる?費用や注意点も解説

鳥類はペットホテルに預けられる?費用や注意点も解説

鳥類を旅行や出張などで一時的に世話ができない場合、ペットホテルに預けることを検討する方も多いでしょう。ペットホテルへ預ける際は必要な費用や注意点を事前に把握しておくことが大切です。

本記事では鳥類はペットホテルに預けられるのかについて以下の点を中心にご紹介します。

  • 鳥類を預けられるペットホテルとは
  • 鳥類を預ける際のペットホテルの種類
  • 鳥類のペットホテル利用時に知っておきたいこと

鳥類はペットホテルに預けられるのかについて理解するためにもご参考いただけますと幸いです。ぜひ最後までお読みください。

鳥類を預けられるペットホテル

ペットホテルに鳥類は預けられますか?
鳥類を預かってくれるペットホテルはあります。犬や猫を対象としているペットホテルが多く、鳥類の受け入れには対応していないこともあるため、事前の確認が必要です。

特に小鳥やインコなどの鳥類はとてもデリケートな生き物で、環境の変化やほかの動物の鳴き声に強いストレスを感じることがあります。そのため、犬や猫と同じ空間で管理される施設ではなく、鳥類専用のスペースを設けているホテルや、鳥類の取り扱いに慣れたスタッフが在籍するペットホテルを選びましょう。
鳥類のペットホテルではどのようなことが行われますか?
鳥類のペットホテルでは、どのようなことが行われるのでしょうか。
以下で解説します。

1.鳥類が過ごしやすい温湿度の管理
鳥類の安全のために、個別に仕切られた清潔なケージや専用スペースが用意されています。飛翔が可能な設計や、過ごしやすい温湿度の管理など、鳥類にとって快適な空間づくりがなされています。

2.健康面への配慮
健康面の配慮も万全で、体調の変化にすぐ気付けるよう定期的な観察や健康チェックが実施されます。もし異変が見られた場合には、速やかに動物病院と連携し、必要に応じて受診対応を行う体制が整っているペットホテルもあります。

3.食事管理
食事管理も重要なポイントです。ペレットやシード、葉野菜など、鳥種に合わせた栄養バランスの取れた食事が提供され、個別の食事制限や好みにも柔軟に対応してもらえる場合があります。

4.トリミング、爪やくちばしのケア
トリミングや爪、くちばしのケアといったメンテナンスも行われることがあります。羽づくろいのサポートやストレス軽減のための遊具・おもちゃの提供なども含め、健康と快適さの両面を支えるケアサービスが充実しています。
鳥類のペットホテルが利用できないケースはありますか?
鳥類のペットホテルを利用する際には、すべての鳥が受け入れ可能というわけではありません。施設の安全性や衛生管理の観点から、体調や行動に関して以下のように条件が設けられています。

1.健康状態が不安定な鳥類
なかでも感染症の疑いがある場合や、重度の病気・けがを抱えている場合は受け入れが難しいとされています。また、内部・外部の寄生虫に感染している鳥類も対象外となります。

2.特別なケアを必要とする鳥類
要看護・要介護の状態にある鳥類や、差し餌が必要な雛などは、特別なケアを必要とするため、預かり対象外です。その他、過去に感染症にかかり、治っていることが確認できていない場合や、1年以内に健康診断を受けていない鳥類も断られることがあります。

3.法律上の理由から預けられない鳥類
野鳥・猛禽類・家禽類などの特定の種や、ワシントン条約(CITES)により規制されている鳥類で登録証のない個体は、法律上の理由から預けることができません。

4.極端に人間を怖がったり環境の変化に過敏な鳥類
極端に人間を怖がったり、パニックを起こしやすい性格の鳥類、環境の変化に過敏で食欲が落ちやすい個体なども、預け先によっては断られる可能性があります。

鳥類を預ける際に必要な費用とペットホテルの選び方

鳥類のペットホテルの種類について教えてください
鳥類に対応したペットホテルには、さまざまなタイプがあります。主な3つのタイプを以下でご紹介します。

【動物病院併設型のペットホテル】
体調面に不安のある鳥類や、持病を抱えている場合は、動物病院が併設されたペットホテルがおすすめです。獣医師が常駐しているため、急な体調の変化があった場合でも迅速に対応できるのがメリットです。

【ペットショップ・トリミングサロン併設型】
宿泊と併せて羽や爪のケア、くちばしの手入れなどのサービスが受けられることが多いようす。なかには、追加の美容ケアをセットで申し込むと、宿泊料金が割引されるサービスを行っているところもあります。定期的なケアも兼ねて預けたい方におすすめの選択肢です。

【鳥類専用・専門のペットホテル】
数は限られますが、鳥類のみを受け入れる専門のペットホテルも存在します。セキセイインコやオカメインコといった小型・中型の鳥類から、大型インコやオウムなども対応している施設もあります。ただし、猛禽類や家禽類などの特殊な種類については、対応可否が異なるため、事前に確認が必要です。
鳥類のペットホテルの費用を教えてください
鳥類をペットホテルに預ける際、費用が気になる方も多いですよね。

宿泊料金は鳥類の種類や大きさ、ケージサイズ、そして必要とされるケアの内容によって変動します。価格帯は1泊あたり2,000~5,000円程度が目安です。例えば、小型のインコや文鳥は安価な料金で預けられる一方、ヨウムやフクロウなどの中型~大型種は高めの設定になっている場合があります。
鳥類のペットホテルを選ぶポイントはありますか?
大切な愛鳥を安心して預けるためには、ペットホテルの選び方がとても重要です。
以下でポイントを解説します。

1.鳥類に精通したスタッフがいるか
鳥類は犬や猫とは異なり、種類によって食事やケア方法に細かな違いがあります。そのため、鳥類に関する専門知識を持ったスタッフが在籍しているかどうかは、施設選びの大きな判断材料になります。獣医師や愛玩動物飼養管理士の資格所持者がいる施設であれば、より安心して預けられるでしょう。

2.施設の衛生管理が行き届いているか
清潔な環境は、鳥類の健康を保つうえで重要です。ケージや床、共有スペースの清掃頻度や、消毒の有無などを事前に確認しましょう。排泄物の処理が行われているか、食器類の衛生管理が徹底されているかもチェックすべきポイントです。

3.普段使っているケージを持ち込めるか
環境の変化に敏感な鳥類にとって、普段と異なるケージで過ごすことがストレスになることがあります。使い慣れたケージをそのまま持ち込める施設を選びましょう。ただし、持ち込みにあたっては事前の清掃を済ませておく必要があります。

4.第一種動物取扱業者として登録されているか
ペットホテルを営むには、“第一種動物取扱業者”として自治体に登録されていることが法的に義務付けられています。未登録の施設は法律違反となるため、利用を避けるべきです。

鳥類のペットホテル利用時に知っておきたいこと

ペットホテルで鳥類を預けるときの持ち物を教えてください
鳥類をペットホテルに預ける際には、どのような持ち物が必要なのでしょうか?
以下で解説します。

1.普段食べ慣れた餌とおやつ
預け先で急に餌が変わると、食欲不振や体調不良の原因になってしまうこともあります。自宅で与えている主食やおやつを、預ける日数分よりも少し多めに持参しましょう。

2.お気に入りのおもちゃやストレス軽減アイテム
慣れない環境で過ごす鳥類にとって、普段使っているおもちゃや安心できるアイテムがあると、精神的な安定につながります。ブランコや鈴など、いつも遊んでいるものを持参することで、滞在中のストレスの軽減が期待できます。

3.使い慣れたケージとケージカバー
普段使っているケージごと預けられる施設を選ぶことがおすすめです。鳥類は新しい環境に敏感なため、慣れ親しんだケージで過ごすことが安心感につながります。また、ケージカバーも一緒に用意しておくと、光や音の刺激から守り、夜間の休息をサポートしてくれます。

4.健康管理に関する書類や緊急連絡先
病歴や現在の健康状態がわかるメモ、投薬が必要な場合はその指示書なども用意しておきましょう。また、緊急時に連絡が取れる飼い主の電話番号やかかりつけの動物病院の情報も伝えておくと、万一の際にも迅速な対応が可能になります。
鳥類のペットホテルを予約する際のポイントはありますか?
鳥類対応のペットホテルでは、電話予約またはインターネット予約のいずれかで受け付けが行われています。電話で予約する際は、事前に公式サイトやパンフレットで連絡先を確認し、預ける期間や鳥の種類、体調などを伝えることがいいでしょう。

その際、鳥の種類、年齢、性別、健康状態、持病の有無、特別な食事の有無など、ケアに関わる情報も詳しく共有することが大切です。
鳥類をペットホテルに預けるときの注意点を教えてください
ペットホテルでは、複数の動物が同じ空間を共有するため、感染症などのリスク管理が大切です。預ける前には動物病院で健康チェックを受け、異常がないことを確認しましょう。

また、鳥類は環境の変化にとても敏感です。慣れない場所や音、ほかの動物の存在が大きなストレスとなり、食欲が落ちたり、羽を抜くといった行動が現れることもあります。そのため、初めての施設であれば事前に見学をして雰囲気を確認することや、短時間の“お試し預かり”を利用するのもおすすめです。

編集部まとめ

ここまで鳥類はペットホテルに預けられるのかについてお伝えしてきました。鳥類はペットホテルに預けられるについての要点をまとめると以下のとおりです。

  • 鳥類のペットホテルでは、鳥類が過ごしやすい温湿度の管理や、健康面への配慮、食事管理などが行われる
  • 鳥類を預けられるペットホテルには、動物病院併設型のペットホテル、ペットショップ・トリミングサロン併設型、鳥類専用・専門のペットホテルがある
  • 鳥類をペットホテルで預ける場合、普段食べ慣れた餌とおやつ、使い慣れたケージとケージカバーなどを持っていくのがおすすめ

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

参考文献