ペットホテルには、ケージ内で宿泊するタイプやケージレスで広い空間で過ごせるものなど、さまざまな種類があります。
ペットホテルはほかのペットと同じ空間で過ごすため、どのようなタイプのペットホテルを選ぶかは、ペットの性格や特徴を考慮する必要があります。
そのようなペットホテルのタイプのなかでも注目を集めているのが、完全個室のペットホテルです。ほかのペットを気にすることなくゆったりと過ごすことができたり、多頭飼いのペットを同じ空間に預けられたりできるのが魅力です。
今回は完全個室のペットホテルのメリットやデメリット、利用する際の注意点などについて解説します。
完全個室のペットホテルを選ぶ際の参考にしていただければ幸いです。
完全個室のペットホテルについて
- 完全個室のペットホテルはありますか?
- 完全個室のペットホテルはあります。完全個室の場合ほかのペットと触れ合うことがなく、広さも適度にあるため快適に過ごすことが可能です。
広さは、ペットホテルや部屋のグレードによってさまざまであるため、事前に確認しておく必要があります。ペットを複数飼っている場合、同じ部屋に皆一緒に預けられる点も魅力です。
ただし、ホテルによっては1部屋に預けられるペットの数が決まっているので、事前に確認しましょう。また、24時間監視カメラや、24時間駐在するスタッフがいると、なお安全に預けることができるでしょう。
快適な広さがあれば、普段と環境が似た生活を送れるため、ペットにとってもストレスがあまりかからないことが魅力です。
- どのような子に完全個室は向いていますか?
- 完全個室は、アレルギー持ちで感染症に弱い子や、ほかのペットに対して恐怖を抱いている子が向いています。
ペットホテルは、多種多様のペットを預かっていることがほとんどです。ほかのペットとの触れ合いを避けることで、感染症をうつされる心配がありません。また、デリケートな子は、ほかのペットと接触がないため恐怖心もなく快適に過ごすことが可能です。
普段の生活において、ほかのペットに対して怯える子は完全個室が向いています。
- 完全個室以外にも部屋のタイプはあるのでしょうか?
- 個室もしくはケージタイプなどさまざまなタイプがあります。
ケージタイプは、就寝時のみケージや、お散歩や食事以外はほとんどケージのなかで過ごすタイプなどさまざまです。就寝時のみケージの場合、日中はほかのペットと触れ合いながら生活することがほとんどです。
ほかのペットと動き回ることで運動不足も解消され、快適に過ごすことができるでしょう。しかし、散歩のとき以外の時間をケージで過ごす場合は、閉鎖的な空間に長くいるためストレスが溜まりやすくなります。
ケージのなかで過ごすことに慣れていないペットは、特に注意が必要です。ケージタイプのペットホテルでは、日中の過ごし方を確認しておきましょう。
- 完全個室のペットホテルはけがや感染症のリスクは低いですか?
- 完全個室の場合、けがや感染症のリスクは低いです。
ほかのペットとの接触がないため、感染症をうつされる心配がありません。また、ほかのペットとのケンカも起こらないため、けがをする心配もありません。
しかし、環境の違う場所での生活が、ストレスとなる可能性もあります。ストレスにより、体力や免疫力の低下などで体調を崩す恐れがあるため、注意が必要です。
なお、完全個室であっても部屋が清潔に保てていない場合、感染症を引き起こす恐れがあります。ペットホテルを事前に見学できる場合には、個室が清潔な状態か確認しておくとよいでしょう。
完全個室のペットホテルのメリット・デメリット
- 完全個室のペットホテルのメリットを教えてください。
- 完全個室のペットホテルのメリットとして、以下の3つが挙げられます。
- 雑音などをシャットアウト
- 清潔な空間で感染症のリスクが低減
- 適度な広さでストレスフリー
通常の個室の場合、部屋は広いケージタイプである場合があります。完全個室であれば、1つの部屋として完全に仕切られているので、プライベート空間が確保されています。
周りの音がシャットアウトされ、十分な広さもあるなど、ストレスをあまり感じさせない作りが特徴です。臆病や怖がりといった性格のペットも、ほかのペットを気にすることなく過ごすことができるでしょう。また、ほかのペットと一緒に過ごすことがないことや部屋が清潔に保たれていることから、感染症をうつされるリスクもほとんどありません。
デリケートな子は、特に完全個室が向いているでしょう。
- 完全個室のペットホテルのデメリットを教えてください。
- 完全個室のペットホテルのデメリットは主に以下のようなものが挙げられます。
- 料金が高い
- 高齢のペットは預けられない場合がある
- 寂しさからストレスが発生する
完全個室のため、料金設定は通常の個室タイプよりも高い傾向にあります。
ペットを預ける期間が長い場合は、料金の負担が大きくなるため注意が必要です。また、高齢のペットはリスクがあるため、ホテルによっては預けられない場合があります。
ペットホテルの利用規約を必ず確認しておきましょう。完全個室とはいえ、飼い主と離れ離れになる寂しさから、ストレスが発生する可能性もあります。ストレスによる食欲不振や体調の悪化に注意が必要です。
完全個室のペットホテルを利用するときの注意点
- 完全個室のペットホテルでもワクチン接種は必要ですか?
- ワクチン接種証明書は、ペットホテルの規則に従う必要があります。一般的に、ほとんどのペットホテルでワクチン接種証明書の提出が必要です。
完全個室とはいえ、多種多様のペットが同じ空間で生活をともにします。直接的に触れ合うことはなくても、感染症にかかる可能性もあるでしょう。感染症は原因がわからなければ、トラブルのもとになりかねません。また、動物から人へうつる動物由来感染症もあります。
ペットに噛まれたり引っ掻かれた傷から感染したり、キスなど密に触れ合う事で感染する病気のことです。ワクチン接種証明書の提出を求めているペットホテルは、預かるペットの安全性に配慮しており、信頼性が高いといえるでしょう。完全個室のペットホテルを選ぶ際、ワクチン証明書の提出が必要であるところを選ぶようにしましょう。
- 完全個室のペットホテルで用意しておくべきものはありますか?
- 完全個室のペットホテルに預ける際は、普段食べ慣れている食事やおやつを用意しておきましょう。
ほかには、いつも使っているおもちゃや毛布などを準備しておくことも、ペットのストレス軽減に役立つでしょう。
飼い主と長時間離れ離れになることから、不安になる子がほとんどです。不安が増していけばストレスもたまり、食欲不振や体調不良を起こす子もいるでしょう。ストレスを回避するために、普段から食べ慣れている食事やおやつを与えると、食べてもらえる可能性が上がります。
不安を少しでも和らげるために、おもちゃや匂いがついた毛布などがあると、ペットもリラックスして過ごせるでしょう。
- 完全個室のペットホテルに部屋のグレードはありますか?
- ペットホテルによりグレードはさまざまです。主に以下のようなグレードがあります。
- スタンダード
- デラックス
- スイート
ペットホテルによっては、グレードがない場合もあり、その場合は完全個室と表記されていることがほとんどです。
グレードによって変わるのは、部屋の広さと料金です。グレードが上がるほど、部屋も広く快適に過ごしやすい作りになっています。
グレードが上がるほど料金は高くなる傾向です。また、複数ペットを飼っている場合、2匹同時入室可能の場合もあります。同じ部屋に預けたい場合は、ある程度の広さの部屋が必要です。ペットホテルによっては、同室が難しい場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
- 完全個室のペットホテルの料金の相場はどのぐらいですか?
- 完全個室のペットホテルの料金の相場は、5,000〜15,000円(税込)程度です。料金は、地域や部屋の広さ、ペットの大きさなどにより異なります。
なかには、部屋のグレードを上げ、オプションを追加することにより20,000円を超える場合もあります。料金が安い場合は、完全個室ではない可能性があるため、ホームページで調べたり店舗を実際に見たりして確認しておきましょう。
完全個室は一般的なペットホテルの料金よりも高い傾向にあるので、長期で預けたい場合は費用が高額になる可能性があります。あらかじめ予算の見積もりをしておきましょう。
編集部まとめ
今回はペットホテルの完全個室について解説しました。
完全個室であれば、ほかのペットと直接触れ合うことがないため、感染症のリスクが低減されるでしょう。また、ほかのペットへの恐怖心がある子には不安なく宿泊ができるメリットがあります。
しかし、料金が高くなることや、高齢のペットは預けることが難しいなどデメリットも挙げられます。
飼っているペットは完全個室に向いているのか、預けることが可能なのか、事前にペットホテルに確認するようにしましょう。
参考文献