【ペットホテル利用】餌を小分けにして準備するメリットや確認ポイントを解説!

【ペットホテル利用】餌を小分けにして準備するメリットや確認ポイントを解説!

「初めてのペットホテル、餌はどのように準備したらよいのだろう」
「餌を小分けにするときはどのようなことを意識した方がよいのかな?」

ペットホテルから餌の持ち込みを推奨されても、具体的な準備方法は悩みます。普段の食事量は把握していても、衛生的な保存方法は難しいものです。慣れない環境でペットが食欲を失わないか、不安になる飼い主さんも少なくありません。

しかし心配はいりません。飼い主さんがいつものご飯を正しく小分け準備するだけで、その不安の大半は解消可能です。ペットのストレスを抑え、ホテル側にもスムーズに対応してもらえる体制を整えるのです。

本記事では、餌を小分けにするメリットと確認ポイントを詳しく解説します。さらに、具体的な小分け方法のコツや、万が一の延泊に備えた予備分の準備についても紹介します。

この記事を読めば、迷うことなく安心してペットホテルの準備を整えられるでしょう。

ペットホテルでは餌を用意してもらえる?

猫とキャットフード

ペットホテルでは飼い主さんが餌を準備するのが一般的です。施設によっては餌を用意してもらえる場合もあります。

しかし、慣れない環境ではストレスが溜まりペットが食欲を失う可能性も少なくありません。普段から食べ慣れている餌を持参するのがおすすめです。

食べ慣れた餌が環境の変化によるストレスを和らげてくれることもあります。特にアレルギー対応食を与えている場合は、持参が必要です。

ペットが快適に過ごせるよう、預ける前にペットホテルの餌のルールを確認しましょう。

【ペットホテル利用】餌を小分けにして準備するメリット

ペットホテルのスタッフと犬

ペットホテルを利用する際に餌を小分けにして準備しておくことで3つのメリットがあります。メリットは以下のとおりです。

  • 食べ慣れた餌でストレスを減らせる
  • 食事量の間違いを防げる
  • スムーズに対応してもらえる

ここでは、なぜ餌を小分けにして準備すると3つのメリットがあるのかについて詳しく説明します。

食べ慣れた餌でストレスを減らせる

餌を小分けにして持参するメリットは、ペットのストレスを軽減できる点です。ペットは環境の変化に大変敏感です。

慣れない場所や見知らぬスタッフ、ほかのペットの気配などによって不安を感じ食欲が低下したり、体調を崩したりするケースも少なくありません。

いつもと同じ匂いや味の食事は、ペットにとって大きな安心材料です。特に環境変化に敏感な子やシニアでは、食べ慣れたフードを続けることが推奨されています。

そのため食べ慣れた食事を用意することで、ペットホテル滞在中も普段どおりリラックスして過ごしやすくなるでしょう。

食事量の間違いを防げる

青空と犬

餌を1回分ずつ小分けにすると、食事量の間違いを防げるメリットがあります。

ペットホテルでは、預かるペットの健康状態に応じ、適切な量や回数で食事を与えることが法律でも定められています。

しかし、多くのペットを同時に世話するなかでは、スタッフの勘違いや伝達ミスが起こる可能性もゼロではありません。1回分を明確に小分けしておけば、誰が対応しても量を誤る心配を減らすことができ、特に食事制限のある子の健康管理に有効です。

正確な食事管理はペットの健康維持にも関わるため、餌を小分けにすることで間違いを防げます。

スムーズに対応してもらえる

餌を1食分ずつ小分けにしておくと、ペットホテル側の対応がスムーズです。

施設スタッフは給餌の都度、計量する手間がありません。小分けされた袋を受け取るだけで、すぐに食事の準備に取りかかれるため、給餌ミスを防ぐことにもつながります。

1回分が明確に分けられていれば、誰が対応しても量や内容を間違えにくく、飼い主さんやスタッフ双方の負担を軽減します。

ペットにとってもストレスの少ない快適な時間を提供できるため、小分けの準備はとても有効な方法といえるでしょう。

【ペットホテル利用】餌の小分け方法と準備のコツ

飼い主と猫

ペットホテルを利用する際、愛犬や愛猫の餌をスムーズに正確に提供してもらうために、餌の小分け方法や準備のコツは以下の5つのコツを意識してみましょう。

  • 1食分ごとに袋や容器に分ける
  • 小分け袋は密閉できるものを使用する
  • 袋に日付や名前、量を記入しておく
  • ウェットフードの場合は冷蔵や冷凍対応を確認しておく
  • 予備分として少し多めに準備する

ここでは、5つのコツについて説明します。

1食分ごとに袋や容器に分ける

ペットホテルへ食事を持参する際は、多くのペットホテルや動物病院併設施設で1食分ずつ小分けにすることが推奨されています。

普段と違う環境では、緊張から食欲が落ちるペットも少なくありません。

そのため、1回分の量を正確に分けておけば、スタッフが給餌量を間違える心配を防げます。実際に動物病院併設ホテルでは、個包装での持参をお願いしています。

万が一の延泊や、食欲不振といった変化にも柔軟に対応しやすくなるからです。愛犬や愛猫が安心感をもって過ごせるよう丁寧な準備を心がけましょう。

小分け袋は密閉できるものを使用する

フードを小分けにする際は、密閉できる袋や容器を選びましょう。

ドライフードは空気や湿気に触れると、酸化が進み風味が落ちてしまいます。品質が低下すると、ペットが食べてくれなくなる可能性もあります。

特に湿度の高い時期は、カビや細菌が繁殖しやすくなるため注意が必要です。環境省のガイドラインでも、開封後の衛生的な管理が推奨されています。

フードのおいしさと安全性を守るため、ジッパー付き保存袋などの活用が賢明です。

袋に日付や名前、量を記入しておく

カバンの中にいる猫

小分けにした袋には、必要な情報をはっきりと記入しておきましょう。

多くのペットを預かるホテルでは、スタッフが給餌ミスを防ぐ工夫が大切です。具体的には以下の内容を袋に直接油性ペンで記入しておくと、誰が見てもすぐに確認できます。

  • 日付(例:10日朝)
  • ペットの名前(例:モモ)
  • 量(例:50g)

ホテルスタッフが一目で内容を把握できるように、大きく、はっきりと書きましょう。特に療法食など、厳密な食事管理が必要な場合は間違い防止に役立ちます。

誰が見てもすぐにわかる状態にしておくことが、預ける際の安心材料となるでしょう。

ウェットフードの場合は冷蔵や冷凍対応を確認しておく

ウェットフードを持参する際は、ペットホテルの保存設備を事前に確認しましょう。

ウェットタイプは水分がとても多く、開封後は酸化や腐敗が進みやすいため、すぐに与えるのが基本です。

環境省が示すペットの飼養管理ガイドラインにおいても、食べ残しや開封後のウェットフードは、密閉容器に移して速やかに冷蔵保存し、遅くとも翌日までには使い切ることが推奨されています。

預け先のホテルに、冷蔵庫や冷凍庫が備わっているか確認しておきましょう。大切なペットの食事を衛生的に管理してもらうため、事前の相談が重要です。

予備分として少し多めに準備する

持参する餌は、宿泊日数ぴったりではなく予備を含めて多めに準備しましょう。

交通機関の遅れなどで、お迎えが遅れる可能性もゼロではありません。また、環境変化で食欲が落ちたり、うっかりフードをこぼしたりする事態も想定されます。

実際に動物病院のホテルでは、延泊やトラブルに備え宿泊日数分に加えて1〜2食分多めに持参するよう推奨されていますが、施設によって異なる場合もあります。

万が一の事態にも慌てず対応してもらえるよう、余裕を持った準備が大切です。

【ペットホテル利用】利用前に確認しておきたいポイント

獣医師と犬

実際にペットホテルに大切なペットを預けるときに確認しておきたいポイントがいくつかあります。以下のとおりです。

  • おやつやサプリなども一緒に渡せるか
  • 薬の服用がある場合の注意点
  • 預かり条件と必要書類
  • 預ける時間とお迎え時間
  • 宿泊環境や見学の可否
  • スタッフの対応とペットの様子の報告方法
  • 散歩など預けている間のスケジュール

ここでは、利用前に確認しておきたいポイントについて詳しくみていきましょう。

おやつやサプリなども一緒に渡せるか

普段与えているおやつやサプリを預けられるかは、ペットホテルによって対応が異なります。
犬猫用のフードやおやつ、サプリメントは、農林水産省が定める愛がん動物用飼料(ペットフード)として安全性確保の対象になっています。

ただし、法の規制対象は主に製造や販売事業者であり、ホテル側に特別な制限があるわけではありません。施設ごとに持ち込みや保管のルールが定められています。

アレルギー対応や体調管理のために持参したい場合は、事前に持ち込み可否と保管方法を確認しましょう。その際、何を・どれだけ・いつ与えるのかを明確に伝えることが大切です。

薬の服用がある場合の注意点

薬を服用しているペットを預ける場合は、特に事前の確認と準備が必要です。

環境省の基準では、事業者は怪我や病気のある動物に対し、すみやかな処置や必要に応じて獣医師の診療を受けさせる義務があります。

投薬は医療行為に近いため、対応できる施設とできない施設があります。いつ・何を・どのように投薬するかを正確に伝えましょう。粉薬が苦手、食後に飲ませるなどの細かい情報も共有が必須です。

持病や服薬がある場合は、かかりつけ医と連携可能か、緊急時に獣医師が対応できる体制かも含めて確認しておくことが大切です。

預かり条件と必要書類

犬と仕事をするスタッフ

ペットホテルを利用するときは、まずその施設が動物取扱業の登録を受けているか確認しましょう。
登録施設は、環境省が定める飼養管理基準に基づき運営されています。施設の構造や衛生管理、スタッフの体制などが運営基準を満たしている証拠です。

多くの施設では、感染症対策として混合ワクチン接種証明書や狂犬病予防接種済票の提示、ノミやダニ予防の有無や健康状態の申告書提出を求められます。

ほかのペットへの感染を防ぎ、安全に預かるために不可欠な手続きです。

預ける時間とお迎え時

預け入れとお迎えの時間は、営業時間内での対応が原則です。

ペットホテルの営業は、法律上一時的な保管と位置付けられています。環境省の指針では、数週間に及ぶ長期預かりは一時的保管に該当しない可能性があるとされています。

そのため、多くの施設では受付時間が決まっていて早朝や深夜などの時間外対応は追加料金が必要か、そもそも対応不可の場合が多いようです。

予約時に、希望する日時で対応可能かをしっかり確認することをおすすめします。もしもの場合の延泊ルールも明確にしておきましょう。

宿泊環境や見学の可否

ペットホテルを見学する

安心感を持って預けるために、可能であれば事前に宿泊環境を見学させてもらいましょう。

環境省では、飼養施設のケージの広さや換気、温度管理などを適切に行うよう基準を定めています。

見学は、その施設が基準を守り、清潔で安全な環境を提供しているかを知るよい機会です。見学では、ケージや室内の清潔さ、空調管理やスタッフの対応などを確認します。

見学を快く受け入れている施設は、運営の透明性が高いと考えられます。愛犬や愛猫が過ごす場所を自分の目で確かめておきましょう。

スタッフの対応とペットの様子の報告方法

預けている間のペットの様子をどのように報告してくれるかは、重要な確認項目です。

動物取扱業の基準では、動物ごとの識別管理や飼養や健康状態の記録、保存が義務付けられています。

これに基づき、お迎えのときに日誌やレポートで報告したり、SNSやアプリで写真や動画を送ってくれたりする施設も増えました。ペットがどのように過ごしていたかを飼い主さんに説明することは、施設の義務でもあります。

報告の方法や頻度を事前に確認しておくと、滞在中も安心感を持つことができるでしょう。

散歩など預けている間のスケジュール

犬と散歩をする

ペットを預ける際に飼い主さんにとって預かり中の運動スケジュールは気になるのではないでしょうか。運動スケジュールは、慣れない環境で過ごすペットのストレス軽減のために確認したい点です。

環境省が定める第一種動物取扱業者及び第二種動物取扱業者が取り扱う動物の管理の方法等の基準では、事業者はペットに応じた十分な運動や休息を取らせることが義務付けられています

例えば、運動スペースの確保や、犬の場合は1日3時間以上の運動などが示されています。預ける前に散歩は1日に何回か、1回の時間はどれくらいかを確認しておきましょう。

ケージに入れたままではなく、適切に運動させてくれるか、事前に滞在スケジュールを尋ねておきましょう。

まとめ

昼寝する犬と猫

今回は、餌を小分けにして準備するメリットや確認ポイントについて説明しました。

ペットホテルに預ける際、普段食べ慣れた食事の準備はペットのストレスを和らげ、健康を守る鍵です。特に、1食分ずつ小分けにして持参する方法がよりしっかりとしています。これにより、食事量の間違いを防ぎ、ホテル側もスムーズに対応することが可能です。

準備の際は、酸化や湿気を防ぐ密閉容器を使い日付や名前、量を明記しましょう。万が一のお迎えの遅れやトラブルに備え、宿泊日数より少し多めに予備を準備することも大切です。

また、預ける前には餌だけでなく、おやつや薬の与え方や緊急時の対応についてもホテル側と事前に確認を済ませておくとスムーズに預けることができます。

今回の内容を参考に、愛犬や愛猫が快適に過ごせるよう、さっそく準備を始めてみましょう。

参考文献