ペットホテルはうさぎも利用できる?施設の種類・用意するものを解説

ペットホテルはうさぎも利用できる?施設の種類・用意するものを解説

ペットでうさぎを飼っている方にとって、出張・帰省・旅行などで不在の期間、「お世話をどうしよう?」と不安に思うことは少なくないでしょう。

一般的に犬や猫の場合、ペットホテルに預ける選択肢が考えられますが、うさぎも同様に預けられるのか気になる方もいるのではないでしょうか。

この記事では、うさぎもペットホテルを利用できるのかについて詳しく解説します。また、施設の種類・用意すべきもの・うさぎを預ける際の注意点も解説しています。

うさぎを預けることに不安や疑問を感じている飼い主さんは、ぜひ目を通していただければ幸いです。

ペットホテルはうさぎも利用できる?

うさぎを膝の上に乗せる

ペットホテルはうさぎも利用できるか不安に思っている方は少なくないでしょう。

ペットホテルといえば犬や猫が主に利用するイメージがあるものの、なかにはうさぎも利用できるところがあります。

数自体は犬や猫専門のホテルほど多くないものの、うさぎを専門的に扱っているペットホテルもあります。

ペットホテルにはさまざまな種類があり、それぞれに特徴が異なるため、以下に詳しく解説します。ご自身の飼われているうさぎに合ったペットホテルを見つけるための一助となれば幸いです。

ペットホテルの種類

猫

ペットホテルとは、文字通りペットが宿泊できる施設のことです。日帰りで数時間だけ利用できるところもあれば、1ヶ月以上の出張や入院などの長期間預かってもらえるところもあります。

ペットホテルと一口にいっても、複数の種類があるのをご存知でしょうか。ペットホテルの種類は以下のものが挙げられます。

  • ペットホテル単独運営
  • 動物病院に併設されている
  • ペットショップに併設されている
  • トリミングサロンに併設されている
  • 個室など個人営業

それぞれに関して、詳しく解説します。

ペットホテル単独運営

ペットホテルを単独で運営している施設は、ペットを預かることへの専門性に長けていることが特徴です。

ケージの大きさを選べたり、個室を選べたりするので、ペットの性格に合った環境で過ごせるメリットがあります。

動物病院に併設されている

動物病院に併設されている施設は、ペットの体調不良時にすぐに対応してもらえるのがメリットです。病院のため衛生環境が整っていることも期待できます。

高齢であったり、持病があったりする場合には、何かあったときにも獣医師に迅速に対応してもらえる心強さがあります。

ペットショップに併設されている

ウサギ達

ペットショップに併設されている施設は、宿泊利用だけでなく、短時間の一時預かりにも対応しているところがあります。

料金は1時間や5時間以上など、時間で設定されていることもあります。

ショッピングモール内のペットショップにホテルが併設されている場合は、飼い主さんがお買い物をしたりカフェに行ったりと、気分転換が同時にできる点もメリットです。

また、ペットの爪切りや耳掃除、デンタルケアなどのお世話をオプションでつけることができるのもうれしいポイントです。

トリミングサロンに併設されている

うさぎを抱っこする

トリミングサロンにペットホテルが併設されていることもあります。トリミングやシャンプーなどのお手入れが専門のサロンのため、ペットを預けている間にお手入れ周りのオプションをつけることが可能です。

別の機会にトリミングに行く必要がなくなるため、手間が省け、時間を効率的に使うことができるメリットがあります。

個室など個人営業

ペットホテルとして最後に紹介するのは、個人営業のペットホテルです。具体的には、トレーナーが駐在しており、しつけや社会性を身に付けるためのトレーニングをしてくれる施設やペットシッターなどが挙げられます。

ペット同士が遊んだり、散歩をしたりしながらコミュニケーションを取ることができる点もメリットです。日中のみの一時預かりプランだけの場合や、宿泊が可能な場合があります。

ただし、個人営業の場合は注意点が2つあります。1つ目は利用料金がサービス内容に見合った料金かチェックすることです。地域や預ける動物の相場を確認しながら、事前に聞いてみることをおすすめします。

2つ目は、ペットホテルの運営に必要な、第一種動物取扱業の登録と動物取扱責任者の設置をしているかどうかです。

すべての施設においてこれらの確認は必要であり、特に個人営業のペットホテルの場合は大手のホテルに比べて情報が少ないため、ご自身でしっかり確認する必要があります。

利用前にこれら2点を確認したうえで、信頼して大切なペットを預けられる施設か判断しましょう。

うさぎが利用できるペットホテル

食事するうさぎ

うさぎが利用できるペットホテルはどのような施設があるのか、知りたい方もいるでしょう。

うさぎが利用できるペットホテルの数自体は犬や猫程多くありません。またうさぎを専門に扱っている施設があるのをご存知でしょうか。

続いて詳しく解説します。

数自体は犬・猫ほど多くない

ペットホテルのなかには、うさぎが利用できる施設もありますが、施設数は犬や猫程多くありません。

24時間常勤スタッフがいるうさぎの預かりが可能なペットホテルとなると、全国的にみても数が少ないのが特徴です。事前にうさぎを預かってもらえるかどうか、ペットホテルに確認する必要があります。

料金についても、犬や猫の料金しか公式サイトに記載されていないことがあるため、事前に確認しておくと安心です。

施設の機能や地域での相場を考慮したうえで、施設ごとの料金を比較して検討しましょう。

また、うさぎのような小動物の場合、ケージでの預かりが基本です。各ペットホテルのケージ数には限りがあるため、預けたい日取りが決まっている場合は早めに予約するのがおすすめです。

うさぎ専門に扱っている施設がある

ペットホテルのなかには、うさぎを専門に扱っている施設もあるのをご存知でしょうか。

うさぎの習性などを熟知した経験豊富なスタッフに預けられる安心感があるため、利用したいと考える飼い主さんは少なくありません。

うさぎしか扱っていない施設の数はかなり少数であり、場所によっては預け先が自宅から遠くなってしまう可能性があります。

まずはお住まいの地域にうさぎ専門ペットホテルがあるかどうか、チェックしてみることをおすすめします。

うさぎを預けるときに用意するもの

茶色いうさぎ

うさぎをペットホテルに預けるときに何を用意すればよいかわからない方もいるのではないでしょうか。用意するものとして、以下の4つのものが挙げられます。

  • 普段食べている餌
  • 自宅で使用している容器
  • 使い慣れた敷物
  • 施設によってはケージが必要

それぞれについて、詳しくみていきましょう。

普段食べている餌

ペットホテルに牧草やペレットなどの餌が用意されている場合もありますが、自宅から持参する必要がある場合もあります。餌を持参する場合は、1回分ごとに計量し、小分けにして用意するのがよいでしょう。

ペレットの分量が朝と夕で異なる場合は、袋に明記するのがおすすめです。スタッフは同時に数多くの動物の面倒を見ているため、混乱してしまう可能性もあります。

そのため、袋に明記したうえで、事前にスタッフに伝達しておくと親切です。このような工夫をすることで、スタッフが餌の量を間違えにくくなるでしょう。

うさぎは嗅覚が敏感なため、餌の変化があればすぐに気が付きます。できるだけペレットを持参することで、うさぎのストレスを軽減できるでしょう。

またおやつを持参することで、リラックス効果が期待でき、食欲が落ちたときのエネルギー補給にも役立ちます。おやつも小分けにするか、普段摂取している量を事前にスタッフに伝えておきましょう。

家で使用している容器

餌を食べるウサギ

うさぎは慣れない環境に対してストレスを感じやすいため、ペットホテルに預ける際もできるだけ自宅と同じ環境に整えてあげることが重要です。

餌をあげるときに使用している容器も、自宅で普段から使用しているものを持参するのがよいでしょう。

使い慣れた敷物

餌の容器と同様、できるだけ普段と同じ環境を整えるために、使い慣れたいつもの敷物を持参しましょう。普段使用しているものを使うことにより、うさぎは慣れない環境で感じるストレスを軽減することができます。

施設によってはケージが必要

うさぎのような小動物の場合、ほかの動物と接触しないよう、基本的にはケージ内での預かりが主流です。

ケージがある施設もありますが、場合によってはケージを自宅から持参する必要があることもあります。そのため、事前に施設に確認するとよいでしょう。

ケージを複数持っている場合は、普段から動物病院やトリミングサロンなどに行く際に使用しているものを使うと、うさぎのストレスを軽減できます。

うさぎはストレスに弱いので注意

獣医とうさぎ

うさぎがストレスに弱い動物だということは、どこかで一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。うさぎは聴覚や嗅覚がとても敏感で、環境の変化をすぐに察知し、影響を受けやすい特徴があります。

また野生では敵から追われることが多いため、本能的に警戒心が強く臆病なのも特徴の一つです。

うさぎが強いストレスや痛みなどを感じると、体内でアドレナリンやノルアドレナリンなどの交感神経を優位にするホルモンが放出されます。その結果、心筋梗塞を引き起こすこともあり、命に関わる事態となりかねません。

これが、うさぎが強い恐怖心を感じると自死してしまうといわれる理由です。

そのため、私たち人間があまり気にならない刺激や音、環境の変化がうさぎにとってはストレスになってしまうことに注意する必要があります。

普段の生活と異なるペットホテルでの生活は、うさぎにとってストレスになる可能性があります。うさぎが危険を感じると、その場から脱出しようとして瞬発力を発揮し、骨折や神経損傷を引き起こすこともあるため注意が必要です。

これらのことから、うさぎをペットホテルに預ける際には、信頼できる場所やこれまでに預けたことがある場所を選ぶとよいでしょう。

また上述したように、できるだけ普段から使用している餌や容器、敷物を持参し使用するのがおすすめです。少しでもいつもと同じ環境に近づけることにより、普段と違う場所でストレスを感じているうさぎに対し、安心感を与えることができます。

さらに、自宅で過ごしているときの様子や餌の量などをペットホテルのスタッフに知らせておくことで、異変時に気付いてもらいやすくなります。何度も利用しているところであれば、スタッフが生活の特徴を覚えてくれるかもしれません。

長期間預ける予定がある場合には、事前に短期間のお泊まり練習をして、環境に徐々に慣れさせるのもおすすめです。

さらに、預け先によっては部屋の環境や管理方法が異なる場合があるため、気になる点があれば事前に確認しておくとよいでしょう。

うさぎを預けるなら動物病院併設タイプがおすすめ

うさぎの診療をする女性の獣医

うさぎはストレスに弱いため、注意が必要なことを解説してきました。そのためうさぎを預ける場合は、ペットホテルのなかでも、動物病院併設タイプの施設が特におすすめです。

動物病院併設タイプの施設であれば、万一の体調変化に対応可能で、ストレスや環境変化に伴う症状にも対応可能です。

それぞれについて詳しく解説します。

万一の体調変化に対応可能

動物病院を併設しているペットホテルにうさぎを預けた場合、万一の体調変化があった際にも迅速に対応してもらうことが可能です。

高齢の場合や持病がある場合には、環境の変化により生活リズムが崩れることもあり、体調が悪化する可能性も考えられます。ほかのペットホテルの場合、動物病院までの距離が遠い可能性もあり、異変に気付いてから受診するまで時間がかかることもあるでしょう。

動物病院併設のペットホテルであれば、何かあってもすぐに獣医師や動物看護師に診てもらうことができる点がメリットといえます。

ストレスや環境変化に伴う症状にも対応可能

うさぎはストレスに弱く、環境の変化により体調を崩してしまうことも珍しくありません。

動物病院が併設されていれば、様子の変化があった際にすぐに受診でき、症状に応じた適切な対処が可能になるでしょう。

また前述したように、恐怖を感じ脱出を試みた結果、大きな怪我をしてしまうケースもあります。骨折や神経損傷などの重症となった場合、緊急性の高い処置が必要になることも考えられます。

獣医師がそばにいるのといないのとでは、その後の回復にも影響するでしょう。

これらのことから、動物病院が併設しているタイプのペットホテルに預けるのをおすすめします。

まとめ

寝るうさぎ

この記事では、ペットホテルはうさぎも利用できるか詳しく解説してきました。また、ペットホテルの種類やうさぎを預ける際の持ち物、うさぎがストレスに弱いという特徴に関しても解説しました。

ペットホテルと一口にいっても、さまざまな機能を持った施設があります。そのなかでも、うさぎがストレスに弱い性質を考慮すると、万一の体調変化に迅速に対応できる、動物病院が併設されたペットホテルを利用するのがおすすめです。

また、ペットホテルでもできるだけ普段と同じ生活環境を整えることで、うさぎのストレスを軽減することができます。餌や容器、敷物など、普段から使用しているものを持参するようにしましょう。

さらに、預け先のスタッフに普段のうさぎの様子や食事量などを細やかに伝えることも重要です。これにより異変があった場合にも気付いてもらいやすくなり、早期に対応してもらえます。

飼い主さんにとって、大切な家族ともいえるうさぎを預ける際の不安は大きいことでしょう。この記事が、そのような飼い主さんの不安を解消できれば幸いです。

参考文献