ペットは大切な家族の一員です。できることなら、旅行にも一緒に連れて行きたいと考えている飼い主さんは多いでしょう。しかし、ペットの性格や体調、交通手段、宿泊先の条件などによってはどうしても同行が難しい場合もあります。
そんなときに検討したいのが、ペットホテルの利用です。最近では散歩や食事といったいつものケアだけでなく、滞在中の写真を送ってくれるなどサービスが充実している施設も増えています。
この記事では、ペットホテルで預かり中に受けられる主なサービスや費用の相場、宿泊できる期間などについて詳しくご紹介します。
旅行中にペットホテルに預けるべき?メリットとデメリットとは

- 旅行中にペットをペットホテルに預けるメリットを教えてください。
- ペットホテルを利用する大きなメリットは、安心・安全な環境でペットを預かってもらえる点です。自宅での留守番とは異なり、万が一の体調変化にも対応してもらえます。
ホテルには、適切な環境でペットが過ごすためのルールが定められているので、飼い主にとっても、旅行先でペットの様子を心配しすぎることなく、安心して過ごすことができます。
ほかにも、食事や散歩だけでなく、健康チェックや写真や動画の共有といった、さまざまなサービスを提供しているホテルもあります。こうした付加サービスを通じて、飼い主のニーズやペットの性格に合わせた施設を選べるところも魅力のひとつです。
- 旅行中にペットをペットホテルに預けるデメリットを教えてください。
- ペットホテルに預けるデメリットもいくつかあります。
まず挙げられるのが、ペットのストレスです。環境の変化に敏感なペットは、飼い主が不在のなか、見知らぬ場所に宿泊することに不安を感じてしまうことがあります。ホテルに宿泊するほかの動物の存在もストレスになる可能性があります。
また、多くのペットホテルではワクチンの接種証明やノミおよびマダニ予防、健康状態の確認など、飼い主の事前準備が必要な場合があります。
ペットホテルでのペットの過ごし方

- ペットホテルではどのようなサービスが受けられるのか教えてください。
- ペットホテルで受けられるサービス内容は施設によってさまざまですが、ペットが快適に過ごすための工夫や、飼い主の安心をサポートするオプションが充実しています。
ここでは、基本的なケアに加えて提供されている主なサービスを紹介します。
・運動
・体調管理
・トリミング・グルーミング
・Webカメラ・写真、動画
項目ごとに詳しく解説します。
運動は1日に1回〜2回の散歩のほかに、ドッグランや広いフリースペースで日中自由に過ごせる環境を整えているところもあります。ペットの運動不足やストレスに配慮したサービスが充実しています。
体調管理は、スタッフがペットの様子を観察し、体調に変化がないかチェックしてくれます。スタッフが24時間常駐しているホテルや、動物病院、獣医師と連携しているホテルもあり、夜間も安心して預けることができます。
トリミングサロンを併設しているホテルでは、シャンプーやカットなどのお手入れを受けることが可能です。宿泊利用者に割引価格で提供している施設もあり、旅行の間にペットをきれいにしてもらうことができます。
離れていても安心できるように、ペットの様子を写真や動画で送ってくれるサービスを行っているホテルが増えています。また、リアルタイムでペットの様子を確認できるWebカメラを設置しているホテルもあり、旅行先からペットの様子を伺うことができます。
このように、安心さや快適さを重視したサービスを提供しているホテルが多くあります。
施設によってサービスの内容が異なるため、利用前にしっかりと比較、検討することが大切です。
- ペットホテルに預けている間は、お散歩に連れて行ってもらえますか?
- はい、ペットホテルによっては、お散歩サービスを提供しています。
追加料金を支払えば回数や時間を増やせる場合もあります。
ペットホテルは、動物の愛護及び管理に関する法律により、動物が適度に運動できる環境を確保することが求められており、そのため、一定の運動スペースを設けることが法律上の義務とされています。ペットの散歩に対応していない場合でも、ドックランを併設、広いフリースペースを有しているなど、ペットが運動不足にならないよう配慮されています。
- ペットホテルにいつものおもちゃや食事を持ち込むことはできますか?
- はい、多くのペットホテルでは、おもちゃやフードの持ち込みが可能です。いつも使っているものがそばにあることで、安心して過ごせます。
ホテルによっては宿泊プランのなかに専用のフードが含まれてる場合や、有料で購入できることもあり、飼い主の希望に合わせて選べるのもうれしいポイントです。
また、お気に入りのおもちゃや毛布などを持参を積極的に進めているホテルもあります。慣れたにおいや感触のアイテムは、不安な環境でもペットの心の支えとなり、ストレスの軽減にも役立ちます。
より安心して預けるためにも、事前に持ち込み可能なものをホテルに確認しておくことをおすすめします。
旅行中にペットを預ける場合の宿泊期間と費用相場

- ペットホテルには最長何日預けることができますか?
- ペットホテルの最長宿泊日数に明確な決まりはありませんが、なかには1ヶ月以上の長期預かりに対応している施設もあります。数ヶ月単位での滞在が可能なホテルもあり、出張や入院などで長い間家を開ける場合も安心して利用できます。
連泊することで宿泊費用が割引になるプランを用意しているホテルもあるので、料金面も含めて、事前に確認しておくとよいでしょう。
- 宿泊日数別のペットホテルの費用相場を教えてください。
- ペットホテルの宿泊費用は、ペットの種類や大きさ、宿泊する部屋のタイプによって異なります。
例えば、東京都内で7kg以下の小型犬を預ける場合、1泊あたりの費用相場はおよそ4,500円〜8,000円程度となっています。これより大きな中型犬・大型犬は、広いスペースが必要になるため、6,500円〜10,000円前後になることもあります。
猫の場合は、犬に比べると料金が安く設定されていることが多く、1泊あたり3,500円〜6,500円ほどが相場となります。
基本的には、2泊目以降も、1泊目と同じ料金が加算されていきますが、ホテルによっては連泊割引を設けているところもあります。長めの預け入れを予定している場合は、事前に割引の有無を確認すると安心です。
旅行中に預けるペットホテルの選び方

- 初めてペットホテルに預けますがどのような点に注意して選べばよいですか?
- 初めてペットホテルを利用する際には、いくつかのポイントに注意して選ぶことが大切です。
まず、寝るときのお部屋について検討しましょう。ペットホテルは、就寝時に使用する部屋がケージタイプ、個室タイプ、ほかのペットも一緒に寝るフリースペースタイプなどがあります。
ペットの性格や、普段の生活スタイルに合わせた部屋を選んであげましょう。
散歩や運動できる環境も確認した方がよいでしょう。
ペットが普段どの程度運動しているかを考えながら、無理のない環境を選ぶことをおすすめします。
スタッフの体制や施設の衛生管理も気になるところです。もし可能であれば、事前にホテルの見学や、短時間お試しで預けるのもおすすめです。実際に施設の雰囲気やスタッフの対応を確認できるので、本番の宿泊時に安心して預けることができます。
- ケージタイプとルームタイプ、それぞれのメリットとデメリットを教えてください。
- ケージタイプとルームタイプにはそれぞれメリットとデメリットがあります。
まず、ケージタイプは、限られたスペースのなかで寝泊まりするので、安心感を得やすく、宿泊費用が安価であることが多いのがメリットです。ただし、動けるスペースがあまりないため、普段広い場所で寝ているペットにとっては窮屈に感じてストレスになることがあります。
一方、ルームタイプはケージよりも広いスペースが確保されており、ベッドが設置してあることも多いのが特徴です。ホテルによっては、個室やVIPルームと称されることもあります。
動き回れる範囲が広く、ほかのペットの気配も少ないため、ストレスを感じにくいことがメリットです。ただし、ケージタイプに比べて料金が高めになる傾向がある点には注意が必要です。
どちらを選ぶかは、その子がどのような環境で落ち着いて過ごせるかを基準に考えるとよいでしょう。
まとめ

旅行にペットを連れていけないときは、安心して預けられるペットホテルの利用を検討してみましょう。施設やサービス内容はさまざまなので、ペットの性格や普段の生活スタイルに合ったホテルを選ぶことが大切です。
ホテルに預ける際は、事前の問い合わせや見学など、準備をしっかりと整えておくと、より一層旅行を楽しむことができます。
参考文献