長毛種の猫はトリミングが必要?必要性や適切な頻度、ケアする際の注意点を解説

長毛種の猫はトリミングが必要?必要性や適切な頻度、ケアする際の注意点を解説

長毛種の猫を飼っていると、毛並みや毛艶が気になるという飼い主さんは多いでしょう。トリミングが必要なのか、判断に迷う場合もあるかもしれません。今回の記事では長毛種の猫のトリミングに焦点を当てて、その必要性や適切な頻度、ケアする際の注意点などを解説します。飼い主さんが心がけるべき日常的なケアや、大切なペットのストレスを軽減するポイントについてもまとめているため、ぜひ参考にしてください。

長毛種の猫にトリミングが必要な理由

長毛種の猫にトリミングが必要な理由

そもそも、長毛種の猫にトリミングは必要なのでしょうか。短毛種との違いや、必要なケアを怠った場合にはどのようなリスクがあるのかなど、基本的な事項について押さえていきましょう。

長毛種の猫の場合、トリミングは必要ですか?
猫にトリミングが必要か否かは、猫種や毛質、生活環境などによって異なります。長毛種の猫は毛が絡まりやすく、抜け毛や毛玉といったトラブルも起きがちなため、定期的なトリミングが必要です。
長毛種と短毛種で、必要なケアは異なりますか?
短毛種の猫の場合、毛が短く密集していて絡まりづらいため、初心者であっても手入れは簡単です。ケアが不要というわけではありませんが、定期的なブラッシングを心がける程度でよいでしょう。一方で長毛種の猫になると、美しい毛並みをキープするために、より丁寧なケアが必要となります。長い被毛は絡まりやすく、放置すると毛玉ができたりフェルト状に固まったりするため、毎日ブラッシングしてあげてください。毛が絡まり始めたら、コームを使って優しくほぐしましょう。
長毛種の猫のトリミングを怠ると、どのようなリスクがあるか教えてください
トリミングを怠ることによって毛玉などができると、皮膚トラブルやストレスの原因になり得ます。加えて、長毛種の猫は首周りや胸元を汚しやすいため、タオルで優しく拭き取るといったケアも心がけ、清潔な状態を保ってあげましょう。

適切なトリミングを行うためのポイント

長毛種の猫にトリミングが必要であると理解できても、具体的にはどのようにケアすればよいのか、よくわからないという飼い主さんもいるでしょう。ここでは、トリミングの適切な頻度やプロに任せるべきかどうかについて、注意点も示しつつ解説を加えます。

長毛種の猫の場合、トリミングの適切な頻度はどのくらいですか?
長毛種の猫の場合、毎日のブラッシングが理想的です。特に、ペルシャやメインクーンといった猫種は毛が絡まりやすく、一度形成された毛玉は取り除くことが難しいため、細やかなケアを心がけましょう。トリミングを負担に感じない猫には2〜3ヶ月に1回、シャンプー・カットを含めたトリミングを実施しましょう。シャンプーを嫌がる猫の場合はシャンプー以外のトリミングだけにしたり、トリミング自体を嫌がり毛玉だらけになる猫には1年に1回だけサマーカットにするなどその猫に応じた対応をしてください。高齢の猫は自分での毛づくろいが困難なことから、ケアの頻度を上げるといった配慮も必要となるでしょう。加えて、乾燥がひどいと静電気が発生し、毛が絡まりやすくなるなどの恐れもあるため、季節に応じたケアを行うことも重要です。
長毛種のトリミングはプロに任せるべきですか?
ブラッシングや爪切り耳掃除、シャンプーは、自宅でも実施することが可能です。ただし、正しい手順を理解したうえで、スリッカーやコーム、爪切り、ドライヤーなどを揃える必要があるため、より専門的なケアが必要と感じたら、プロに任せた方がよいでしょう。手入れをするのを嫌がってさせてくれない猫や高齢であったり持病があったりする場合は、プロによるケアがより安全性が高く効果的といえます。プロのトリマーは猫の扱いに慣れているため、ストレスを軽減しつつ適切なケアを行います。見た目を整えるだけでなく、猫の健康を守るためにも、プロのトリマーを頼るのはおすすめです。
プロに依頼する際の手順や、トリマー選びのポイントを教えてください
まずは、関連のサイトなどを参考にして、信頼できるトリマーを探しましょう。より適切なケアを受けるために、猫専門のサロンをチェックするのがポイントです。サロンが決定したら、電話やオンラインで予約を入れて、希望の日時やトリミングの内容を伝えます。トラブルを回避するため、料金や所要時間については事前に確認してください。当日サロンに到着した後は、カウンセリングを通じて、愛猫の性格や健康状態、希望するスタイルなどを具体的に伝えます。トリミング後は仕上がりを確認し、気にかかる点があれば、スタッフに相談しましょう。こちらのタイミングで、次回の予定や自宅でのケアについて、アドバイスを受けるのも一案です。

動物病院のトリミングを希望される場合は、ほとんどの場合、鎮静剤を注射します。トリミングショップで暴れるためトリミングできない場合や、穏やかに寝ている間にトリミングをするのを希望される方などもいます。
トリミングを受ける際の注意点は何ですか?
いきなりトリミングを受けることになると、猫がストレスによって思わぬ行動を取り、トラブルに発展する恐れがあります。そのため、普段から少しずつブラシなどの道具に慣れさせるよう気を配り、可能な限りリラックスできる環境を整えてあげましょう。トリミングが終わったらご褒美のおやつを与えるといった工夫を凝らし、猫がトリミングは嫌なものと認識しないように注意することも重要です。

飼い主さんが心がけるべきケア

飼い主さんが心がけるべきケア

状況によってトリミングのプロを頼ることも必要ですが、日頃から愛猫の健康状態を注視して適切なケアを行うことは、飼い主さんの大切な務めです。終わりに、飼い主さんが心がけるべきケアについても、正しい情報を知りましょう。

長毛種を飼っている場合、自宅での日常的なブラッシングも必要ですか?
長毛種の猫を飼っている場合、自宅で行う毎日のブラッシングは必須です。また、猫は濡れることを嫌う動物なのでシャンプーをすることは難しいですが、可能であればしてあげるとよいでしょう。無理にシャンプーをすることはやめてください。シャンプーは室内飼いの健康な猫であれば、2〜3ヶ月に1回程度の実施が目安です。ただし、皮膚疾患がある場合には、獣医師の指示を仰ぎましょう。
長毛種をトリミングする際には健康状態も考慮すべきか教えてください
猫の性格によっては、長時間拘束されて怖い思いをするトリミングはかなりのストレスになります。そのため、長毛種の猫の具合が悪いときに、無理やりトリミングをすることは止めましょう。命に関わるケースもあります。トリミングサロンへ連れて行くのは健康状態がよいときにしてください。なお、一見元気なようでも、高齢の猫や持病がある猫の場合、わかりづらいリスクが潜んでいる可能性もあります。必要に応じて、獣医師による体調チェックの後にケアするのがおすすめです。病み上がりやワクチン接種直後のトリミングも避けましょう。
トリミングのストレスを軽減するために、飼い主さんができることはありますか?
トリミングサロンに行くと、被毛のカットだけでなく、ブラッシングやシャンプー、爪切りや耳掃除といった、さまざまなケアを受けることができます。すべてやってあげることが好ましいと考えがちですが、トリミングは猫にとって負担になるケースもあるため、愛猫の性格や健康状態などを把握したうえで、必要なお手入れを必要なタイミングで受けられるように留意しましょう。不要なケアを適切に排除することが、ストレスの軽減につながります。一度強いストレスを感じてしまうと、その後のケアがより難しくなる恐れもあるため、十分に注意してください。

編集部まとめ

長毛種の猫にとって、適切なトリミングを受けることは欠かせません。見た目だけでなく、健康な状態をキープするためにも、日常的なケアを心がけてください。なお、プロのトリマーに協力を仰ぐことも必要ですが、毎日猫の状態を気にかけたり、適宜ブラッシングをしたりという対応は、飼い主さんにしかできません。愛猫の個性をしっかりと見極めたうえで、細やかにサポートしてあげましょう。

【参考文献】