犬のしつけ教室は何歳まで利用できる?効果的な利用方法や適切なタイミングも

犬のしつけ教室は何歳まで利用できる?効果的な利用方法や適切なタイミングも 解説

大私たちの暮らしに犬がいることは当たり前になっていますが、正しくしつけをしていなければ他人へ迷惑をかけたり犬自身がストレスを処理できなかったり、よいことはありません。

犬が人間社会で心地よく暮らしていくためにもしつけは必要です。できれば子犬の頃からしつけをすると、覚えやすいとされています。

しかし、犬を飼い始めるきっかけは人によりさまざまな背景があります。子犬から飼う方ばかりではないでしょう。

「成犬を飼うことになったけどしつけは間に合うのだろうか」と不安になる方もいるのではないでしょうか。

この記事では、犬のしつけ教室に通う際の注意点やタイミングについて解説していきます。愛犬と心地よく過ごすために、しつけ教室を利用するのもよい方法です。

しつけ教室は何歳まで利用できる?

芝生の上を走る子犬

しつけ教室は何歳まで利用できますか?
犬のしつけ教室の利用に年齢制限はありません。犬は何歳になっても学習をする生き物といわれています。ただ、学習した内容の吸収がよいのは生後2〜3ヶ月のパピーの時期です。パピーの時期は、犬にとって社会化をする大切な時期になります。社会化とは、犬が人間社会に順応し、落ち着いて過ごせることです。成犬になってからの場合、時間はかかりますが社会化はできます。焦らずに根気よく、人間社会での過ごし方を教えてあげましょう。
年を取るとしつけが難しくなる理由を教えてください。
年を取るとしつけが難しくなる理由は、これまでの行動や習慣を変えなくてはいけないからです。成犬は、子犬の頃から積み重ねてきた経験で、間違った行動や悪い習慣が確立しています。まだ何も知らない子犬であれば正しい行動を教えるだけですが、成犬の場合はこれまでの経験による恐怖や警戒心を解いたうえで、正しい行動を教え直さなければなりません。そのため、子犬よりも成犬の方がしつけの時間がかかりやすくなります。
成犬のしつけ期間は子犬にくらべてどのくらい長くなりますか?
成犬のしつけにかかる期間は、その犬により異なります。しつけ教室でどのようになって欲しいのか、しつけ前の状態から目標の状態までの乖離が大きければその分時間も必要です。犬によって性格や得意なことも違うため、犬に合わせた訓練が必要です。また、成犬の場合はこれまでの経験も加わるため、一概にいうことはできません。ただ、適切なトレーニングと飼い主自身も継続的な努力を行えば1週間ほどでも、効果が出ることもあるため日々続けることが大切です。

しつけ教室の効果的な利用方法と適切なタイミング

檻から手を出す子犬

しつけ教室ではどのようなことを覚えさせるのでしょうか?
しつけ教室では、社会化や問題行動の解決ができるようにプログラムされています。生後約4ヶ月までのパピーであれば社会化をメインにしつけしていきます。よくある内容は以下のとおりです。 トイレトレーニング ほかの人とも触れ合う 色んなものに慣れてもらう 無理のない範囲でほかの犬との交流 開催される場所により、内容は多少異なりますが上記の項目は行われることがよくあるでしょう。このほかに行うことがあるのは、基本のしつけやケアの方法、健康チェックの方法などです。成犬の場合は、主に問題行動の解決を目的にした内容になっています。お散歩のときの引っぱり癖や飛びつき、噛み癖などは大きなトラブルにつながる可能性があります。リードを引っ張らず、知らない人がきても落ち着いていられるのが理想です。
しつけ教室を利用する適切なタイミングはありますか?
犬をしつけ教室に通わせるのに適切なタイミングは、生後約4ヶ月以内の社会化期です。この時期にさまざまなものに触れ、多くの経験を積むことで人間社会に順応しやすくなります。社会化ができていると、新しい刺激にも怯えたり吠えたりせず落ち着いていられます。ただ、パピーの時期が理想ですが、成犬になっていても無駄ではありません。犬は学習能力が高い生き物です。成犬であっても根気よくしつけをすることで、少しずつ覚えてくれるでしょう。
しつけ教室を利用する前に準備しておくことはありますか?
しつけ教室を利用する前に、ワクチンの接種は済ませておきましょう。犬のワクチンは病気の数により5種〜9種の混合ワクチンがあります。混合ワクチンでは、パルボウイルスやアデノウイルス、犬伝染性気管支炎ウイルスなどが予防できます。パピーの時期では生後6〜8週頃からワクチン接種が必要です。約1ヶ月に1回ずつのサイクルで、3回は行いましょう。それ以降は1年に1回の注射が勧められています。また、生後91日以上から、狂犬病予防注射も必要です。このほかにも、犬が好きなおやつを持ってきたり、首輪とリードをつけて来たりするようにいわれることもあります。持ってくるものなどはしつけ教室により異なるので、事前に確認をするとよいでしょう。
しつけ教室の選び方のポイントを教えてください。
しつけ教室を選ぶ際には、愛犬の性格や飼い主の生活スタイルに合わせて通いやすいものを探しましょう。続けられなければ意味がないので、通いやすさは大切です。しつけ教室にもさまざまなタイプがあり、種類は以下のとおりです。 通い教室 出張教室 預かり教室 通い教室では、日中の数時間に犬を預けて訓練をしてもらう方法か飼い主も一緒に通い、訓練方法を教えてもらう方法があります。これは、教室やコースにより異なります。犬を預ける場合であれば、ほかの犬との交流もあり、社会化しやすいでしょう。飼い主も一緒に通う方法では、自分自身も指示の出し方などを学べます。出張教室では、自宅や、近所の公園などご自身のよいところを指定して訓練をしに来てもらえます。出張費がかかるため割高になりますが、慣れた環境にてマンツーマンで教えてもらえることがメリットです。預かり教室では犬を1ヶ月から3ヶ月ほど預けてしっかりと訓練をしてもらえます。また、教室によってもコンセプトが違います。叱らないしつけを行なっているところや、餌を使わず教えるしつけなど、しつけ教室により強みや方針が異なるのでご自身の考え方と近いところを探してみましょう。しつけ教室を探す際に愛犬にどうなって欲しいかも大切です。社会化をさせたいのか、問題解決をしたいのか、芸ができるようになって欲しいのかなどはっきりさせておくとしつけ教室が選びやすくなります。しつけ教室を選ぶ際は、愛犬の状況やしつけ教室に通う目的を考慮して選択しましょう。

しつけ教室を利用する際の心構え

青空とカップルと茶色の子犬

しつけ教室を利用する際の心構えを教えてください。
しつけ教室を利用する際は、目標を明確にしておくことと根気強く続ける意思をもつことが大切です。まず、目標の設定になります。愛犬をしつけ教室に通わせてどうなって欲しいのかを考えておきましょう。その際に、愛犬に見合った目標設定が大切です。例えば、子犬の場合は、社会化をして落ち着いて過ごせるようになるなどです。また、しつけは1回で完了するものではありません。犬のコンディションにより学習がうまくいく日もあれば、そうでない日もあるでしょう。しかし、続けていれば、いずれ改善は見込めるため諦めずに愛犬と向き合うことが重要です。
しつけ教室を利用した後に飼い主ができることはありますか?
しつけ教室を利用した後は、家庭での復習が大切です。預けた場合も、帰宅後の接し方を教えてもらえるため実践していきましょう。学んだことを日常生活にも落とし込むことで、習慣化しやすくなります。犬のしつけは、トレーナーに訓練してもらえば何もしなくて大丈夫というわけではありません。自宅では今までと同じように接していると、身につくのに時間もかかり、トレーナーのいうことしか聞かないことが起こります。飼い主もしつけの方法を身につけ、継続していきましょう。

編集部まとめ

女性の飼い主と犬

犬をしつけ教室に通わせるのに年齢制限はなく、いつからでも通えます。ただ、しつけたことを覚えやすいのは生後約4ヶ月までのパピーの時期です。

生後4ヶ月を過ぎていても、効果がないわけではないためなるべく早く通うとよいでしょう。しつけ教室に通う際は目標を明確にし、ご自身と愛犬に合う教室を選びましょう。

自宅での復習も行うことが大切です。時間がかかるかもしれませんが、根気よく教えていけば愛犬も答えてくれるはずです。

参考文献