ペットしつけ教室はどれくらいの期間通うべき?効果を高めるポイントも解説

ペットしつけ教室はどれくらいの期間通うべき?効果を高めるポイントも解説

ペットしつけ教室は何歳から通うことができるのか、期間はどのくらい預けるものなのか、そもそも効果はあるのかなど知らないことだらけではないでしょうか。本記事では、ペットしつけ教室の期間や効果などを紹介します。これからペットしつけ教室をお探しの方にも、役に立つ内容になっているので参考にしてください。

ペットのしつけ教室に通う期間

ペットのしつけ教室に通う期間

ペットのしつけ教室に通うためには、短期間でしつけができるのか、長期間なのか通う期間を知っておく必要があります。しつけ教室を選ぶ判断材料にもなるので、調べておきましょう。

しつけ教室の種類

ペットのしつけ教室は、複数のプログラムがあり下記のようなコースが設定されています。

  • 通い教室
  • 出張教室
  • 預かり教室
  • パピークラス
  • グループレッスン
  • プライベートレッスン

通い教室は一般的なしつけ教室で、トレーナーと一緒に飼い主さんも学ぶことができる特徴があります。一方で、出張教室は自宅にトレーナーを招き、犬に慣れた環境でトレーニングを受けることができます。預かり教室のタイプでは、半日程度トレーナーに犬を預けて飼い主さんと離れてトレーニングを受けるものとなります。

教室タイプのほかにも、子犬の社会性を育むパピークラスや犬の社会性を身につけるためのグループレッスン、そしてプライベートレッスンがあります。コミュニケーション能力や臆病さ、問題行動など、目的に合わせてそれぞれに適したしつけ教室があるので、まずは犬に何を身につけさせたいかを考えてから教室を選ぶことをおすすめします。

【種類別】しつけ教室に通う期間の目安

ペットのしつけ教室に通う期間の目安は、犬のタイプやコースによって異なります。一般的には、1〜3ヵ月を目安に集中的に通うことが効果的です。しつけ教室では、基本・応用のしつけを覚えるため、1・3ヵ月・短期集中といった期間を設ける教室があります。

  • 基本コースの期間

子犬などの場合、2〜3ヵ月を目安にしているペットのしつけ教室がほとんどです。しかし、なかには時間がかかってしまう犬もいるので、その場合は期間延長などで対応されるケースも少なくありません。

  • 応用コースの期間

応用コースは、一緒に遊びたい、大会に出たいなどワンランク上のしつけを行う方が少なくありません。この場合は、完璧に覚えるまで根気強く取り組む飼い主さんもいらっしゃるので、1年以上という方もいらっしゃいます。

  • 問題行動を直す期間

犬の問題行動を直すプログラムは、飼い主さんと犬の信頼関係の深さによっても期間が変わってきます。短期間で卒業できる場合もありますが、成犬で問題行動が深刻な場合は、半年以上かかるケースもあります。

【年齢別】しつけ教室に通う期間の目安

しつけ教室に通う年齢に期限はありません。しかし、問題行動がある犬より成犬、成犬より子犬と、覚えやすい期間の差はあります。犬のしつけは何歳までに終わらせるべきという明確な基準はありませんがここでは、年齢別に通う期間の目安をお伝えします。

  • 子犬のしつけ教室に通う期間の目安

生後3〜12週齢までは社会化期と呼ばれ、環境への適応能力が高く、好奇心旺盛でさまざまな知識を吸収できるので、しつけに適している時期ともいえます。この時期は、しつけを早く覚えられる時期でもあるので、通う期間は2〜3ヵ月程度とされています。

  • 成犬になってからの必要なしつけ

成犬になってもしつけができないわけではありません。ただし、成犬の場合、子犬のときよりも時間がかかってしまうことがほとんどです。また、期間には個体差があり、まずは10回コースなどで様子を見ることをおすすめします。

問題行動がある場合にしつけ教室に通う期間

問題行動がある場合にしつけ教室に通う期間

犬のしつけ教室における問題行動の改善期間は、犬の性格や年齢・ニーズ・問題の状況などによっても変わります。一般的には数週間から3〜4ヵ月程度と言われていますが、問題行動が深刻な場合は、半年以上通う犬もいます。

基本的なしつけや子犬のしつけなどでは、1回30分を10回のコースや、3ヵ月コースなど明確なしつけ教室が一般的ですが、問題行動の解決は飼い主さん次第になることもあるので、期間を定めるのが難しいトレーニングでもあります。

ペットしつけ教室の効果を高めるポイント

ペットのしつけ教室では、トレーナーがこれまでの知見をもとにしつけの指導をしてくれます。ここでは、ペットしつけ教室で犬が学んだしつけの効果を高める方法をお伝えします。

飼い主さんも積極的にトレーニングに参加する

ペットしつけ教室では、基本的なしつけから社会性を身につけるトレーニングまで幅広く学べますが、実際にしつけを定着させるには、飼い主さん自身が積極的に関わることがとても大切です。例えば、トレーナーが教えたコマンドを飼い主さんが正しく理解していないと、ペットが混乱し、しつけの効果が薄れてしまう可能性があります。しつけ教室で学んだ内容を日常生活に取り入れるためにも、飼い主さんが同じコマンドをしっかり覚え、正しく使っていくことが必要です。

しつけ教室では、トレーナーから正しい指導を受けるだけでなく、飼い主さん自身がコマンドを実践し、ペットと一緒にトレーニングを行うことがとても効果的です。飼い主さんが積極的に参加することで、ペットも指示をより理解しやすくなります。

さらに、こうしたトレーニングを通じて、飼い主さんとペットの信頼関係が深まり、ペットも飼い主さんと過ごす時間をポジティブに感じるようになります。積極的に参加し、愛犬との学びの時間を充実させましょう。

継続的にトレーニングを受ける

しつけ教室の効果を高めるためには、継続的にトレーニングを受けることが欠かせません。一度教えた内容を定着させるには、数回のレッスンだけでは不十分な場合があります。特に子犬の段階では、成長に伴い新たな行動や問題が現れることもあるため、少なくとも1年間は定期的なトレーニングを続けることが理想的です。また、成犬であってもトレーニングは遅くなく、学習を通じて新しい環境や状況に適応する力を養うことができます。

さらに継続的なトレーニングは、犬にとって望ましい行動を長く維持するための鍵となります。学習の積み重ねにより、問題行動を未然に防ぐことができるほか、トレーニング自体が犬にとって楽しい活動となることで、飼い主さんとの絆をより深める効果も期待できます。特定の問題行動が見られる場合や、新しいスキルを身につけたい場合は、再度集中トレーニングを行うことで、スムーズに解決へと導けるでしょう。トレーニングを継続することで、犬がしつけをポジティブにとらえ、日常生活に自然に取り入れられるようになります。愛犬との信頼関係を築き、しつけの成果を長く維持するためにも、積極的に取り組みましょう。

効果的なしつけの順番を意識する

ペットのしつけ教室では、覚えやすいように効率よくしつけを行っています。その効果的なしつけの順番を意識して、犬と接してみることも大切です。

効果的なしつけの順番は、次のようなものがあります。

  1. 名前を教える
  2. アイコンタクトを取れるようにする
  3. トイレを覚えさせる
  4. 人に慣れさせる
  5. 指示を聞かせる
  6. ハウスを覚えて留守番ができるようにする
  7. 社会性を身につける

犬にこれらを一気に覚えさせることは難しいですが、段階を踏んで1度できたら褒める、何度もできるようになれば、次のステップに上がっていくというトレーニング方法を用いるとより効果的にしつけを学ぶことにつながります。もし、ひとつできなくなってしまっても焦らず、叱らず、前に戻ってできるまで次のトレーニングを始めないことで、犬もパニックやストレスになることも少なくなるので、慎重に進めてみてください。

しつけ教室に通うかを検討するタイミング

しつけ教室に通うかを検討するタイミング

しつけ教室に通うタイミングはそれぞれですが、飼い主さんの考え方もあるので一概にこれが正解というものはありません。しかし、一般的にしつけがしやすい時期というのはあるので、こちらではしつけ教室を検討するタイミングを紹介します。

社会化期に合わせた時期

犬をしつけ教室に通わせる時期としてよいとされているのが、生後3ヵ月以内の社会化期です。この期間は成長期で情報を吸収する能力も高いため、学習するスピードもとても早い時期です。社会化期にしつけ教室へ通うことで、他人やもの、ほかの犬に慣れさせ、健やかな暮らしをしていくための基礎を築くことができます。しつけ教室の選択肢は、犬の幼稚園・出張トレーニング・動物病院・ペットショップなど、子犬向けのトレーニングは数があるので、犬の性格なども考慮してしつけ教室を検討するようにしましょう。

また、ほとんどのしつけ教室では、ワクチン接種が必須条件となっています。ワクチン接種には、ウイルス感染症や狂犬病などのリスクを減らす効果があり、犬の免疫力や抵抗力を高めることで、さまざまな病気のリスクを軽減することもできます。しつけ教室に通う際は、ワクチン接種は必須と覚えておきましょう。

ワクチンを済ませた時期

ペットのしつけ教室の一般的なクラスでは、生後4ヵ月以上でワクチン接種が完了している犬が対象になります。犬のしつけ教室には、一般クラスのほかにも成犬や老犬のしつけ、問題行動の改善を目的としたクラスもあります。安心してしつけ教室に行くためにもワクチン接種後に通うのを検討してもよいでしょう。さまざまな理由からワクチン接種が難しいペットもいるかと思います。そのような場合は個別レッスンを行っているトレーナーに相談をしてみることがおすすめです。

問題行動の予防

しつけ教室は、問題行動が発生してから通うだけでなく、予防のために活用することも効果的です。特に子犬の時期は、まだ行動が確立しておらず、さまざまな刺激に対する反応を学ぶ大切な時期です。この段階で適切なしつけを行えば、噛み癖や無駄吠え、引っ張り癖などの問題行動を未然に防ぐことができます。また、成犬の場合でも、問題行動が目立っていないうちにしつけを始めることで、状況が悪化する前に対策を講じられます。問題行動が起きていなくても、しつけ教室で犬とのコミュニケーションの取り方を学ぶことで、将来的なトラブルを防ぐことができるでしょう。愛犬とのよりよい生活を築くため、問題が顕在化する前にしつけ教室に通うことを検討してみるのもよいでしょう。

ペットしつけ教室を選ぶ際の注意点

ペットしつけ教室を選ぶ際の注意点

ペットのしつけ教室を選ぶ際、飼い主さんはどのような注意をすればよいのでしょうか。ここでは、ペットのしつけ教室を選ぶ際に気を付けたい注意点をいくつか挙げていきます。

しつけ教室の環境

ペットのしつけ教室では、しつけを覚えるための環境・道具などが揃っています。愛犬が自由に運動や遊びをすることができるしつけ教室を選ぶことがおすすめです。また環境が整っているしつけ教室へ社会化期に通わせることは以下のようなメリットもあります。

  • 正しいしつけが身につく
  • しつけのコツが学べる
  • 愛犬の社会勉強になる

しつけ教室の環境が整っていると、愛犬がリラックスしてトレーニングに取り組むことができ、学習効果も高まります。また、ほかの犬や人との触れ合いを通じて、社交性を養うことができるのも大きなメリットです。特に社会化期に適切な環境でしつけを行うことで、将来的な問題行動の予防や安心して過ごせる性格を育むことにつながります。

ペットの性格に適したトレーニングが受けられるか

しつけ教室を選ぶ際には、愛犬の性格に合ったトレーニングが提供されているかを確認することが大切です。犬には活発で社交的なタイプから、慎重で臆病なタイプまで、さまざまな性格があるため、それぞれの性格に応じたアプローチを取ることで、学習の効果が高まり、ストレスを軽減することができます。

例えば、内向的な犬には、少人数や個別指導の教室でじっくりと信頼関係を築くことが適しています。一方、社交的な犬には、グループレッスンを通じてほかの犬や人との交流を深める環境が効果的です。また、性格に合ったトレーニングは、飼い主さんが犬の特性を理解する助けにもなります。

よりよい学びを得るために、ペットの性格に適したトレーニング環境を選び、ペットが快適に学べる環境を飼い主さんが用意してあげましょう。

トレーナーと相性

ペットしつけ教室を選ぶ際、トレーナーと飼い主さん、そしてペットとの相性はとても重要です。トレーナーの指導方法やコミュニケーションスタイルが飼い主さんや愛犬に合っていない場合、しつけがうまくいかないこともあります。そのため、教室を選ぶ前に、トレーナーのしつけ方針や対応を確認しましょう。また、トレーナーが犬の個性を理解し、それに合わせた柔軟な対応をしてくれるかどうかも重要です。飼い主さんへの説明が丁寧で、しつけのプロセスをわかりやすく伝えてくれるトレーナーであれば、家庭でも学んだ内容を実践しやすくなります。可能であれば体験レッスンに参加し、トレーナーの指導スタイルや教室の雰囲気を直接確認してみることをおすすめします。

まとめ

今回はペットのしつけ教室の期間がどのくらいかかるのか、トレーニングの種類でも期間の違いがあることを紹介してきました。子犬のしつけ教室と問題行動がある犬のしつけ教室、預けるタイプと出張タイプなど、種類によって期間もさまざまです。また、飼い主さんの協力や積極性などでも期間が変わることがわかりました。今からペットのしつけ教室を選びたいとお考えの方でも、子犬しかしつけができないと思っていた方も、ぜひペットのしつけ教室選びの参考にしてみてください。

参考文献