犬のしつけ教室は、飼い主さんと愛犬がともに社会性や生活に必要なことを学び、成長するためのものです。
特に1週間の短期集中コースは、忙しい飼い主さんや特定の課題を集中的に解決したい場合に、利用してみたいと考える方も少なくないでしょう。
本記事では1週間のしつけ教室の効果や具体的なトレーニングメニュー、料金相場、教室選びのポイントを詳しく解説します。
しつけ教室に興味のある方は、ぜひ参考にしてもらえると幸いです。
1週間の犬のしつけ教室の効果とトレーニングメニュー
- 1週間の犬のしつけ教室のトレーニングメニューとスケジュールを教えてください。
- 1週間のしつけ教室では、お座り・待て・伏せなどの基本的なコマンドの習得を中心に、トレーニングが行われます。
しつけ教室によっては、課題の解決に特化したトレーニングメニューを設定しているところもあります。課題の解決トレーニングメニューは以下のとおりです。- 社会化トレーニング(犬同士の触れあい・物慣れ・音慣れ・ボディコントロール)
- 問題行動改善トレーニング(吠える・噛む・トイレ)
- お留守番トレーニング
- アジリティトレーニング(トンネル・ハードル・スラローム)
上記はあくまでも一例になります。トレーニングのスケジュールとしては、午前中にトレーニングを行い、午後は個別指導や飼い主さん向けの講習を行うしつけ教室がほとんどです。
犬のしつけは、トレーナーに任せるのではなく、飼い主がトレーニングの仕方を覚えて、犬をしつける必要があります。1週間の間にしっかり学びましょう。
また、課題解決には、1週間では解決できないことが多いと思います。トレーニングの方法を学び、継続してトレーニングをしていく必要があります。
- 犬のしつけ教室に持って行くものを教えてください。
- 犬のしつけ教室を受講するときには、いくつか必要な持ちものがあります。必要なものは以下のとおりです。
- ハーネスとリード
- おやつ(一口サイズのもの)
- お気に入りのおもちゃ
- トイレシートや排泄物用の袋
- 狂犬病・混合ワクチンの証明書
- 犬が座るためのマット
- 水入れ
なお、犬のしつけ教室によって必要なものが異なることがあります。しつけ教室の説明を受けた際に、どのようなものが必要なのか確認しておきましょう。
- 犬のしつけ教室は1週間でも効果がありますか?
- 1週間のしつけ教室であっても、適切なトレーニングと飼い主さんの継続的な努力があれば、十分な効果が期待できます。
特にお座りや待て、伏せなどの基本的なコマンドの習得や問題行動の改善に効果的です。しかし、愛犬の性格や犬種によって、習得速度に個体差があります。
飼い主さんとの訓練の頻度によっても効果は異なるため注意が必要です。継続的にトレーニングを行う必要があるため、飼い主さんの努力と継続力が求められています。
- しつけの効果に年齢や犬種は影響しますか?
- 近年の研究結果から、犬の社会化期は3週齢から12週齢とされています。この期間は好奇心が旺盛で色々なものに興味があり、色々な動物や物に慣れやすい時期です。
ですから社会化やしつけは生後3週間~4ヶ月頃が適した時期とされ、1~2歳頃までに完了させることが望ましいとされていますが、しつけに完了というものはありませんので、年齢を重ねても継続する必要があります。
しかし、成犬だからといってしつけの効果がないというわけではありません。子犬は一般的に学習能力が高く、新しいことを覚えやすい傾向にあります。成犬でも根気強くトレーニングを継続できれば、しつけや問題行動の改善も可能です。
犬種によって習性が異なるため、それぞれの犬種にあったトレーニング方法を選ぶことが重要になります。犬種だけでなく、愛犬の性格にあったトレーニングを選ぶことも大切です。
- 訓練後のフォローアップについて教えてください。
- ほとんどのしつけ教室では、訓練後のフォローアップとして訓練後の相談に乗ってくれたり、定期的なグループレッスンを開催したりしています。
訓練後のフォローアップを受けるかどうかによってもしつけの効果を維持する、もしくは向上させることにつながります。
訓練後に家庭でのトレーニング方法や困ったときの対処方法など教えてもらえるため、有効活用しましょう。
犬のしつけ教室のメリットとデメリット
- 犬のしつけ教室のメリットについて教えてください。
- 犬のしつけ教室にはさまざまなメリットがあります。メリットの内容は以下のとおりです。
- 経験豊富なトレーナーから適切なトレーニングを受けられる
- ほかの犬や人間と触れあうことで社会性を養える
- トレーナーの豊富な知識と技術で問題行動の原因を特定して改善できる
- 飼い主さんもトレーニング方法を学ぶことができる
- トレーニングをとおして愛犬とのコミュニケーションを深められる
- 同じ悩みの飼い主さんと情報交換できる
上記のメリットはしつけ教室を受けているときはもちろんですが、しつけ教室の後でも悩みの共有や相談できる環境の確保につながります。
飼い主さんがストレスなく楽しんで愛犬と触れあったりトレーニングしたりできれば、しつけ教室のトレーニング効果はより効果的になるでしょう。
- 犬のしつけ教室のデメリットについて教えてください。
- しつけ教室はメリットだけでなく、もちろんデメリットもあります。デメリットは以下のとおりです。
- 費用がかかる
- 定期的なレッスンに通う必要があるため時間が拘束される
- トレーナーやほかの犬との相性があわない場合がある
上記のデメリットをなるべく減らせるよう、どのしつけ教室がよいかあらかじめ調べる必要があります。定期的に通う必要があるため、通いやすい距離かどうかも調べることをおすすめします。
1週間の犬のしつけ教室の選び方と料金相場
- 犬のしつけ教室の選び方を教えてください。
- しつけ教室を選ぶ際は、以下のポイントを参考にしましょう。
- トレーナーの資格と経験があるかどうか
- トレーニング方法が科学的根拠に基づいているか
- 犬に優しいトレーニングになっているか
- 清潔で安全性のある環境で犬がリラックスして学べるか
- 料金がトレーニング内容やフォローアップ体制にあっているか
- アフターフォローアップの体制が確立されているか
- 実際にしつけ教室を利用したことのある飼い主さんの意見はどうか
トレーナーの国家資格はなく、すべて民間資格になります。
トレーナーの資格と経験があるかどうかを調べる際には、JKC(ジャパンケネルクラブ)やPDT(日本ペットドックトレーナーズ協会)などの公認資格を持つトレーナーが在籍しているかを確認しましょう。
また、しつけ教室を事前に見学することもおすすめします。犬のしつけ教室を都道府県等の行政が期間限定で開催している場合もあるため、もし気になる方は自身の都道府県等に問い合わせてみることもおすすめです。
- 都市部の犬のしつけ教室の料金相場を教えてください。
- 都市部の犬のしつけ教室の料金相場は、一般的に3,000~150,000円程度です。1回ごとの料金設定のほか、宿泊や出張など長期的な料金設定が含まれているため、料金相場に大きな幅があります。
料金はさまざまな条件によって異なります。料金に影響する条件は以下のとおりです。- しつけ教室の立地
- トレーナーの経験値
- トレーニングの内容
- 個別指導
- 宿泊指導
- 出張指導
個別指導や宿泊指導は、グループ指導に比べて高額になる傾向にあります。また、出張指導は出張先までの距離や回数で料金が大きく変動するため、あらかじめ見積もりを出してもらうことをおすすめします。
犬は教えてくれた人の言うことを一番聞きます。ですから、トレーナーに預けるのではなく、飼い主にしつけやトレーニングの方法を教えてくれる教室を選びましょう。
- 地方の犬のしつけ教室の料金相場を教えてください。
- 地方の犬のしつけ教室の料金相場は、1,000〜50,000円程度です。都市部に比べて低い傾向にあります。行政が無料〜1,000円程度でしつけ教室を開催している場合もあるため、確認することをおすすめします。
しつけ教室によっては地方であっても都市部と同程度の料金設定になっている場合もあるため、注意が必要です。
環境省が調査した、1年間で犬のしつけ教室にかかった費用は40,614円でした。あくまでも参考ですが、しつけ教室を選ぶ際のベースになれば幸いです。
編集部まとめ
今回は1週間のしつけ教室の効果や具体的なトレーニングメニュー、料金相場、教室選びのポイントを詳しく解説しました。
犬のしつけ教室は生後3週間~4ヶ月頃から通い始めるのが望ましいとされています。
しかし、成犬でもしつけ教室で基本的なコマンドの習得や問題行動の改善に効果的であることがわかっています。
もちろん犬の性格や犬種の特性によって、習得までの時間は異なるため注意が必要です。飼い主さんが愛犬とコミュニケーションを取りながら、継続していくことが重要です。
飼い主さんの努力も必要とはなりますが、今後の愛犬との生活や愛犬の社会性向上のためにも、何か困りごとがある方はぜひしつけ教室を受講することを考えてみましょう。
本記事で、しつけ教室に関する不安が少しでも解消してもらえると幸いです。
参考文献