しつけ教室は犬のストレスになる?愛犬に合ったしつけ教室の選び方や飼い主が取るべき対応などを解説

しつけ教室は犬のストレスになる?愛犬に合ったしつけ教室の選び方や飼い主が取るべき対応などを解説

犬とともに暮らしていくうえで、適切なしつけを行うことは欠かせません。より効果的なトレーニングを希望するのであれば、しつけ教室に通うことも一案ですが、愛犬のストレスになるように思えて、利用を躊躇している飼い主の方もいるでしょう。今回はしつけ教室と犬のストレスをテーマに、愛犬に合ったしつけ教室の選び方や、ストレス軽減のために飼い主ができることなどについて、情報をまとめました。しつけ教室に通うことを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

犬のしつけ教室とストレス

犬のしつけ教室とストレス

まずは、しつけ教室に通うことは犬のストレスとなりえるのかという点について、しっかり理解を深めましょう。しつけを行うときは、その効果を高めるためにも、犬の気持ちに寄り添ってトレーニングを進めることが大切です。

しつけ教室に通うことは犬のストレスになりますか?
結論からお伝えすると、しつけ教室に通うことが、犬のストレスになる場合もあります。例えば、特に臆病な犬などは、普段と違う場所やほかのペットたちのなかに身を置くだけでも、大きな負担を感じるでしょう。トレーナーなど、飼い主以外の人たちと接することも、犬のストレスになりえます。また、施設に預けるタイプのしつけ教室を選んだ場合、飼い主と離れ離れになることで、不安を覚える犬も見られます。
しつけ教室が犬のストレスになりえる理由を教えてください
しつけ教室はさまざまな刺激をもたらす場所であるため、そこへ通うことは犬のストレスとなりえます。適度なストレスであれば、メリハリを付けるためにも必要なのですが、負担が大きすぎると犬が委縮してしまい、しつけの効果が望めなくなるため、愛犬の様子をよく観察しなければいけません。
ペットがストレスを感じると、トレーニングに影響が出ますか?
しつけによるストレスが大きすぎると、犬がパニックに陥り、トレーニングの効果が出なくなってしまいます。しつけ教室に行くこと自体を嫌がって、トレーニングを継続できない可能性もあるでしょう。過度のストレスにより、トレーニングの効果が得られないばかりか、問題行動が悪化することも考えられます。このような状況が見られたら、しつけ教室が愛犬の性格に合っていないのかもしれません。

犬にストレスをかけないしつけ教室の選び方

しつけを行ううえで適度なストレスは必要であるものの、あまりにも負担が大きいと、成長の妨げになってしまいます。だからこそ、愛犬と相性のよいしつけ教室に通うことが大切なのですが、施設選びの際にはどのような点を考慮すべきなのでしょうか。

愛犬に合ったしつけ教室を選ぶには、どのような点を考慮するとよいですか?
しつけにかかる時間は、犬の発達段階によって異なるため、しつけ教室を選ぶときには、愛犬の年齢に合っているかよく確認しましょう。併せて、愛犬の性格に即したトレーニングが行われているか、見極めることもポイントです。無理なく通えるしつけ教室が見付かれば、犬にかかるストレスはかなり軽減されます。
しつけ教室へ通う前に確認しておくべきことはありますか?
しつけ教室へ通う前には、何を学びたいのか明確にしたうえで、当該施設の方針を十分に確認しておきましょう。日常生活で求められる基本的なしつけを身に付けたい、特定の能力を伸ばすための訓練を受けたいといったように、どのような効果をえたいのかによっても、通うべきしつけ教室は変わります。加えて、しつけ教室の実際の雰囲気をチェックしておくことも欠かせません。褒めてしつける教室もあれば、厳しくしつける教室もあり、トレーニングの雰囲気は施設ごとに大きく異なります。可能であれば、事前に施設を見学して、愛犬との相性を見極めておくのがおすすめです。その際は、トレーナーとの相性も確認してください。
飼い主も一緒に参加できるしつけ教室のメリットを教えてください
しつけ教室のなかには、犬を預けるのではなく、飼い主も一緒になって参加できるタイプのものもあります。こうした施設を選ぶと、飼い主自身も犬との接し方などについてアドバイスが受けられるので、学びを深めることができるでしょう。ともに参加することにより、愛犬との信頼関係を築けるのもメリットです。

犬のストレスを軽減するために飼い主ができること

犬のストレスを軽減するために飼い主ができること

ここでは、犬のストレスを軽減するために飼い主ができることをまとめます。適切な配慮を行うことで、犬がよりリラックスできる状況を作り、しつけ教室の効果が高まるようにサポートしてあげましょう。

犬がストレスを感じているように見える場合、どのように接するとよいですか?
犬がストレスを感じている様子のときに、飼い主まで一緒になって動揺してしまうと、犬の不安が増大し、状況が悪化する可能性もあります。むやみに叱りつけることはもちろんですが、過剰に優しくするようなことも避けて、普段どおりに接するよう意識してください。犬を興奮させない程度の、ゆっくりとしたスキンシップを取り入れるのも効果的です。犬がリラックスできるように、優しく毛並みを撫でてあげるとよいでしょう。一方で、犬が一時的に避難できる、自分だけの居場所を確保してやることも大切です。ときにはそっとしてあげることで、犬の疲れが癒えるのを待ちましょう。
ストレス発散のためにできることはありますか?
犬にとって、遊びや散歩の時間はストレス発散のための大切なひとときです。犬がストレスを感じているようであれば、そうした時間を増やしてあげてみてもよいでしょう。散歩のコースを少し変えてみたり、目新しい遊びを取り入れたりすることも、犬の本能を刺激して、心身の健康によい影響を及ぼします。また、噛むという行為もストレス発散につながるため、デンタルアイテムやガムを与えるのもおすすめです。
犬にストレスをかけないしつけのポイントを教えてください
犬にとって大きなストレスとなりえるしつけですが、やり方を工夫すれば、しつけの時間を楽しいものに変えることができます。しつけを行う際には、遊びの要素をうまく取り入れて、飼い主も一緒に楽しみつつ、学びを深めるようにしましょう。効果を急ぐと、つい長時間トレーニングしたくなるものの、犬の負担とならないように、短時間で切り上げることもポイントです。加えて特に重要なのは、犬が失敗してしまっても、一方的に叱りつけないことといえるでしょう。失敗や叱る時間が長くなると、犬だけでなく、飼い主も疲弊してしまいます。ともにネガティブな状態に陥っていては、効果的なしつけを行うことはできません。同じところで何度も躓くような様子が見られたら、一段簡単な指示に変更してみて、段階的にゴールを目指してください。成功体験が積み重なると、犬は自信を取り戻すことができます。常時犬の様子に気を配りつつ、無理なくトレーニングを進めるように心がけましょう。

編集部まとめ

しつけ教室に通うことは犬のストレスになる可能性があり、過度のストレスはトレーニングによくない影響を与えます。そのため、愛犬と相性のよいしつけ教室を選び、負担の少ない状態で学べるよう、気を配ってあげることが重要です。しつけ教室で教わったことを家庭で実践するときも、厳しく叱りつけるなど、犬を委縮させる言動は避けてください。飼い主と愛犬が目線を合わせ、楽しみつつトレーニングに取り組むことが、しつけの効果を高める大事なポイントといえます。

【参考文献】