犬のしつけを飼い主だけで行うのは難しいものです。うまくいかない場合はしつけ教室のサポートを仰ぎたいところですが、愛犬がトレーニング中に疲れた様子を見せると、過度のストレスがかかっているのではないかと心配になってしまいます。なぜ犬はしつけ教室に行くと疲れるのでしょうか。疲れの原因や注意が必要な“疲れのサイン”はどのようなものか押さえたうえで、飼い主が取るべき対策について理解を深めましょう。
しつけ教室に通うと犬が疲れる理由

愛犬がしつけ教室において明らかに疲れた様子であっても、その理由がはっきりしなければ、対策の立てようがありません。まずは、しつけ教室に通う犬が疲れてしまう理由を説明します。
- しつけ教室に行くと犬が疲れるのはなぜですか?
- しつけ教室に行くと、トレーニングを受けて体力を消耗することはもちろん、慣れない環境で過ごすことによっても、犬は疲れを感じるでしょう。特に臆病な犬の場合、知らない場所で飼い主以外の人たちと接すること自体が、大きなストレスになるはずです。
- 初めてのしつけ教室程、疲れやすいのでしょうか?
- しつけ教室に限らず、慣れない環境下で過ごすことは、犬の疲れを大きなものにします。そのため、初めてのしつけ教室程、犬は疲れを感じやすいといえるでしょう。あまり自宅から出たことがない犬の場合は、周囲の景色や音、ほかのペットの存在など、すべてが疲れの原因となりうるため、特に注意しなければいけません。
- しつけ教室で疲れるのは悪いことですか?
- しつけ教室のトレーニングに臨んだ犬が疲れを見せるのは、特に悪いことではなく、自然な反応ともとらえられます。しかしながら、犬の疲れがしつけ教室との相性の悪さなどに起因するようであれば、対策を考えた方がよいでしょう。
しつけ教室に通っているときの犬の“疲れのサイン”
犬の疲れが体力の消耗によるものであり、長引かない場合には、過度に心配する必要はありません。一方で、速やかにケアしてあげた方がよいタイプの疲れもあります。飼い主はどのような“疲れのサイン”に注意すべきなのでしょうか。
- 健康的な疲れ方と注意が必要な疲れ方の違いを教えてください
- 犬がしつけ教室において疲れた様子を見せていても、帰宅後にぐっすり眠って回復するようであれば、それは健康的な疲れ方ととらえることができます。一方で犬があくびや舌なめずり、体を振る、尾を下げるなどの委縮する様子を見せていたり、しつけ教室に行くのを嫌がったりしている場合には、注意が必要です。
- 疲れ過ぎている犬にはどのような様子が見られますか?
- 疲れが蓄積すると自宅に戻っても回復せず、食欲低下や下痢・嘔吐など体調不良の兆候が見られるようになります。
- しつけ教室を中断・休ませた方がよいケースはありますか?
- 犬に体調不良の兆候が見られる場合や、トレーニングを受けているにも関わらず、逆に問題行動が増えてきたという場合には、一度しつけ教室に通うことを中断し、休ませてあげた方がよいでしょう。その間に、しつけ教室やトレーナーとの相性に問題はないか、よく検討してみてください。
- 子犬やシニア犬の場合の注意点を教えてください
- あらゆることに不慣れな子犬は、精神的にも肉体的にもさまざまなストレスがかかり、体調を崩しやすい状態になっています。健康的な疲れ方をしていても、侮っていると重症化する恐れがあることから、その様子には特に注意しなければいけません。状況によっては自宅でゆっくり休ませて、周囲の環境に慣れることを優先してあげましょう。シニア犬も体力が落ちているため、しつけ教室が大きな負担になっているようであれば、そのまま放置するようなことは避けてください。
犬の疲れに関して飼い主ができる対策

飼い主の行動によって、犬の疲れを軽減することや、しつけ教室に通う時間をより充実したものにすることも可能です。終わりに、犬の疲れに関して飼い主ができる対策についても、詳しく解説を加えます。
- しつけ教室の前後で飼い主ができる配慮はありますか?
- しつけ教室で犬が疲れているのを目にすると、飼い主も出発前に身構えたり、帰宅後に大袈裟な程褒めてあげたりしたくなりますが、あまりにも普段と違う態度を取るのは好ましくありません。感情の起伏が犬に伝わって、疲れが大きくなってしまいます。よかれと思っていつも以上に優しくすることなども、疲れた犬には逆効果となりえるでしょう。あくまでも普段どおりに自然な態度で接するのが、しつけ教室の前後に飼い主ができる配慮です。
- 家庭での復習やトレーニング量について教えてください
- しつけ教室の効果を高めるために、家庭での復習は欠かせません。とはいえ、しつけ教室の後も長時間トレーニングを行っていては、犬が一息つくこともできないでしょう。疲れたまま復習に入ると、学びの効果は半減します。家庭での復習は愛犬の状態をチェックしつつ、トレーニング量が多くなり過ぎないように、短時間だけ行ってください。
- しつけ教室の選び方のポイントを教えてください
- 相性のよいしつけ教室に通っているか否かは、犬の疲れ方に多大な影響を及ぼします。希望のトレーニングを受けられるしつけ教室が見付かったら、事前見学のために足を運び、その施設の方針や雰囲気、愛犬とトレーナーの相性はよさそうかといった点を確認してみてください。実際の様子を見ておけば、愛犬に合ったしつけ教室を選べる確率が高くなります。
- しつけ教室には、飼い主も一緒に通った方がよいですか?
- しつけ教室に犬だけを預けており、トレーニングの前後に不自然な程疲れているようであれば、飼い主が一緒に通ってみるのも一案です。飼い主が隣にいることで、犬のストレスが軽減されて、しつけ教室が楽しい場所に変わるかもしれません。飼い主も並んでトレーニングを受けることが、犬が疲れる理由を探る糸口にもなるでしょう。もちろん、家庭での復習が行いやすくなるというメリットもあるため、可能であれば、飼い主も一緒にしつけ教室へ通ってください。
- 犬が疲れていると感じるときに必要なケアを教えてください
- 犬がストレスを感じているような場合には、ゆっくりとしたスキンシップを図ることなども効果的ですが、あまりにも疲れている様子が見られるときに、干渉し過ぎるのは避けた方がよいでしょう。犬が落ち着いて過ごせる自分だけの居場所を確保してやり、疲れが癒えるのを待ってください。横になっているときは邪魔しないよう気を配り、たっぷりと眠らせてあげましょう。人間と同様に、十分な睡眠は犬の体力回復を助けます。しばらく様子を見ても状態が改善しないようであれば、なるべく早く動物病院を受診すべきです。ただの疲れと高を括って放置していると、深刻な体調不良に陥る可能性も否定できません。何よりも犬の心情に寄り添って、適切なケアを行うよう心がけましょう。
編集部まとめ
犬がしつけ教室で疲れた様子を見せることは、ある意味では自然な反応といえます。トレーニングを進めるうえで適度なストレスは必要であり、何となく可哀想だからという理由でしつけを放棄することもできないため、愛犬の“疲れのサイン”の真因を見極めて、状況に応じた対応を取るようにしましょう。疲れの度合いが激しく、回復が見込めない場合は、しつけ教室を休むといった選択も求められます。体調不良を起こしているようなら、速やかに獣医師の判断を仰ぐことが大切です。
【参考文献】
