2歳からしつけ教室に通っても遅い?成犬がしつけ教室に通うメリットや注意点とは

2歳からしつけ教室に通っても遅い?成犬がしつけ教室に通うメリットや注意点とは

犬のしつけは早く開始した方がよいとはいいますが、迎え入れたタイミングや問題行動によっては、2歳以降になってしつけ教室の利用を検討することもあるでしょう。とはいえ、2歳からの利用でも効果は望めるのか、受け入れ自体可能なのかなど、疑問は尽きません。今回は成犬のしつけに焦点を当て、しつけ教室に通うメリットや、押さえておくべき注意点などの情報をまとめました。愛犬とともに健やかな日々を送るためにも、ぜひ参考にしてください。

犬のしつけに適した時期とは

犬のしつけに適した時期とは

犬のしつけは早い方がよいとはいっても、具体的にはいつ頃から開始すべきなのか、よくわからないという飼い主の方も多いでしょう。はじめに、犬のしつけに適した時期について、わかりやすく解説を加えます。

犬のしつけはいつ頃から開始するとよいですか?
生まれた直後の子犬は脳が未発達で、要求を受けてもまだ理解できません。そのため、犬のしつけは生後2~3ヶ月頃から開始するとよいでしょう。
犬のしつけに適したタイミングを教えてください
生後3週間~3ヶ月頃までは社会化期といい、さまざまな物ごとやルールを受け入れやすい時期とされています。この時期を過ぎてしまうと、警戒心や自我が育ち始めて問題行動が増えていくので、可能であれば社会化期にしつけを行うのがおすすめです。ただし、しつけに適したタイミングは犬種や個体によっても変わります。愛犬の様子を考慮することも忘れないようにしましょう。
2歳を過ぎてしつけ教室に通っても効果は望めませんか?
犬のしつけに適したタイミングは社会化期とお伝えしましたが、しつけは何歳までに終わらせるべきという明確な期限が決まっているわけではありません。子犬のうちに基本的なしつけは完了しておくことが望ましいものの、2歳を過ぎてしつけ教室に通っても効果はあるので、利用を検討してみるとよいでしょう。成長するうちにルールが守られなくなったり、生活環境が変わって新しいルールが発生したりすることも考えられます。年を取る程しつけに時間がかかることは否めませんが、必要性を感じたタイミングで、しつけ教室に通ってください。

2歳以降にしつけ教室へ通うメリット

2歳以降にしつけ教室へ通うことを検討していても、メリットがわからないと、利用を決断するのは難しいものです。ここでは、成犬がしつけ教室に通うことで得られる効果について、情報をまとめます。

2歳以降でもしつけ教室に通えますか?
犬のしつけは早く行うべきというと、しつけ教室にも明確な年齢制限があるように感じてしまいますが、しつけ教室に通える年齢は施設ごとに異なります。成犬は受け入れていないというケースもあるものの、年代ごとにコースを設定している施設や、すべての年代に合わせたコースを採用している施設も見られるため、関連の情報を確認のうえ、愛犬のニーズにマッチするしつけ教室を探してください。2歳以降だからといって、しつけ教室に通うことを諦める必要はありません。
成犬がしつけ教室に通うメリットを教えてください
成犬のしつけは、子犬のときにしつけを受けていない犬や、新しく家族となった保護犬などにとって、特に重要です。子犬のときに比べると時間や労力を要しますが、根気強く行えば散歩中の引っぱりや無駄吠えといった問題行動を修正できるので、飼い主が自宅でしつけることに限界を感じたら、しつけ教室の利用を検討してみましょう。信頼関係が深まれば、トレーニングの効果も高まります。
子犬と成犬のしつけに違いはありますか?
子犬のしつけに比べると、成犬をしつける際には、より一層の忍耐力が求められます。基本的なしつけができている状態であれば、短期間でも効果はえられますが、問題行動が根深い場合などは、半年以上の継続が必要になるものと念頭に置いておきましょう。犬の性格や問題行動の程度を考慮しつつ、柔軟に対応することも大切です。学習の定着が遅いと感じても、焦ることなく成功体験を重ねていけば、長期的な問題行動の改善が望めます。成犬は環境の変化に敏感なため、あまり無理をさせないことも意識して、犬のペースに合わせた指導を行うことが欠かせません。

2歳以降にしつけ教室へ通う場合の注意点

2歳以降にしつけ教室へ通う場合の注意点

2歳以降であってもしつけ教室に通うメリットをお伝えしましたが、成犬をしつけるときには、細やかな配慮も必要です。飼い主の理解がないと、よかれと思って行ったしつけが逆効果になる恐れもあるため、正しい知識を確認しておきましょう。

2歳以降にしつけ教室へ通うことは犬の負担になりますか?
成犬やシニア犬にとってしつけ教室に通うことは、体力や集中力の面で、少なからず負担となりえます。そのため、犬の成長ペースに合わせ、ストレスがかかりづらいように配慮しながら、慎重にトレーニングを進めることが大切です。効果を焦ってしまうと、どうしても1回のトレーニングを長く行いがちですが、長時間のトレーニングは犬の負担になります。短時間で頻繁にトレーニングすることを意識して、1回あたり5分から10分程度の練習を1日に数回行うとよいでしょう。1回のトレーニング時間が短ければ、成犬の集中力も維持されます。犬のしつけは1回では定着しないので、繰り返し練習することにより、新しい行動を習慣化していきます。
成犬のしつけは子犬に比べて厳しく行うべきですか?
成犬の場合には、子犬よりも厳しいしつけを行った方がより効果的と考える方もいるでしょう。犬のしつけというと、首根っこをつかんで叱るようなイメージもあるかもしれません。しかし、このようなやり方をすると犬に恐怖心を与えてしまい、ストレスや不満から、問題行動を起こすようになります。本当に効果的なしつけとは、愛犬にルールを守ってもらえるよう、信頼関係を深めていくことです。成犬に限ったことではありませんが、しつけの際にはできなかったことを叱るのではなく、できたことを褒めるよう意識してください。そうするうちに、犬は指示に従えば褒めてもらえると理解して、少しずつルールを守るようになります。飼い主との間に信頼関係が構築されると、さらに効果が高まることも期待できます。愛犬に寄り添ったうえで、褒めるしつけを行いましょう。
しつけ教室の効果を高めるために飼い主ができることを教えてください
犬のしつけは、しつけ教室のなかで完結するものではありません。効果を高めるためには、家庭での復習が大切です。レッスンで習得した内容を日常生活に落とし込んで実践すると、犬の理解が深まり、行動が習慣化されます。行動が習慣化されると、しつけ教室に通い終わった後も、その効果が持続するでしょう。飼い主もしつけ教室において適切なしつけの進め方を学び、家庭でも正しい行動が取れるよう、サポートしてあげてください。

編集部まとめ

2歳からしつけ教室へ通うというと、遅すぎだと感じる方もいるでしょう。実際、子犬のうちにしつけを開始することが理想的ではあるものの、成犬だからといって、しつけ教室の効果がなくなるわけではありません。年齢を問わずプロのサポートを受けたいと思ったら、しつけ教室の利用を検討してみましょう。なお、しつけ教室の効果を高めるためには、飼い主の理解や根気も大切です。飼い主も一緒に学ぶという意識を持って、しつけにあたってください。

【参考文献】