犬のトリミングをするべき理由は?トリミングを始める年齢や料金目安なども併せて解説します!

犬のトリミングをするべき理由は?トリミングを始める年齢や料金目安なども併せて解説します!

犬のトリミングの目的は、見た目をきれいに整えるだけではありません。犬は全身を毛に覆われているため、毛の衛生を保ったり、体温調節のためにも、トリミングが必要です。

本記事では犬のトリミングについて以下の点を中心にご紹介します。

  • 犬のトリミングの必要性
  • 犬のトリミングの推奨頻度や犬種
  • 犬のトリミングにおける注意点

犬のトリミングについて理解するためにもご参考いただけますと幸いです。

ぜひ最後までお読みください。

犬のトリミングとは

犬のトリミングとは、被毛をカットして美しく整えるお手入れの一環です。見た目を整えるだけでなく、衛生面や健康を守るためにも重要な役割を果たします。
ここでは、トリミングの概要や必要性、始める時期について詳しく解説します。

犬のトリミングとは

犬のトリミングとは、ハサミやバリカンなどを使い、犬の被毛をカットして整えるお手入れのことです。
トリミングは犬の外見を引き立たせるだけでなく、毛玉防止や皮膚病予防、清潔な生活環境を保つためにも欠かせません。特に毛が伸び続ける犬種では、定期的なトリミングが必要です。

被毛は、以下の点を注意してチェックしておきましょう。

  • 毛が伸びて絡まりそう
  • 毛が目や口に入りそう
  • 体臭を感じる
  • かゆがったり、皮膚に炎症がみられないか

など

また、トリミングサロンではグルーミングと併せて行われることがあり、耳掃除や爪切り、シャンプーなど体全体のケアもセットで提供しているサロンもあるようです。

トリミングとグルーミングの違い

犬の毛のお手入れは、トリミングとグルーミングの2つに分類されます。

トリミングは”刈る”ことを意味し、被毛をカットして整える作業を指します。犬の外見を整えたり、健康を守ったりする目的があります。また、皮膚の炎症を予防する役割もあります。
犬は種類によって毛の生え方が異なるため、これに応じてトリミングの頻度や必要性も変化します。

一方、グルーミングは”身づくろい””手入れ”などの意味があり、ブラッシングやシャンプー、爪切り、耳掃除、肛門腺絞りなど、体全体のお手入れを指します。
グルーミングは飼い主自身が日常的に行え、スキンシップも兼ねられるため、犬の健康状態の変化に早く気が付けます。

毛に焦点を当てたトリミングに対して、グルーミングには健康管理や信頼関係の構築、見た目を美しく整えるという3つの目的があります。
トリミングとグルーミングを組み合わせることで、犬の健康と快適さをより効果的に保つことにつながります。

犬のトリミングの必要性

犬のトリミングは、見た目を整えるだけでなく健康管理にも深く関わっています。

また、口元や下半身の毛を整えることで、食べカスや排泄物による不衛生な状態を防ぎ、悪臭や皮膚トラブルの回避につながります。
さらに、毛が長すぎると足裏の滑り止め機能が妨げられ、転倒や関節への負担につながる危険性もあります。
夏場には、通気性を良くすることで熱中症を予防する働きもあります。

トリミングを定期的に行い、愛犬の生活の質や信頼関係を高めましょう。

犬のトリミングを始める年齢

犬のトリミングを始める時期は、生後3~4ヶ月が目安とされています。この時期の犬は社会化が重要とされ、サロンでのトリミングを通じて新しい経験を積むことで、ほかの犬や人間に対する抵抗感を減らせる可能性があります。

また、毛が大人の毛に生え変わる時期でもあるため、適切なお手入れが必要です。

トリミングサロンを利用する際は、事前に必要な準備や受け入れ条件を確認しておきましょう。

ただし、サロンでのトリミングはすべてのワクチン接種が終了し、1~2週間程経過してからが適切とされています。特に子犬は、体力が未熟でほかの犬から感染症を貰いやすいため、予防接種を終えた後であることが重要です。

また、初めてのトリミングでは全身カットではなく、足先やお尻周りの部分カットから慣らすのがおすすめです。

犬の成長や健康状態に配慮しながら、負担の少ない形でトリミングをスタートしてください。

犬のトリミングを行う頻度

犬のトリミングを行う頻度は、犬種や季節、カットスタイルなどによって異なります。

ここでは、トリミングの推奨頻度や犬種ごとの必要性について詳しく解説します。

トリミングの推奨頻度

犬のトリミングの頻度は、月1回が目安とされています。ただし、毛の伸びる速さやカットスタイル、季節によって変わる場合があります。

毛が伸び続ける犬種では、毛玉やもつれを防ぐため、1ヶ月に1回程度が理想的です。

一方で、短毛種やトリミングが不要な犬種の場合は、季節ごとの部分カットやブラッシングのみで十分とされています。

また、シニア犬や体調の悪い犬には負担を減らすため、2~3ヶ月に1回程度、もしくは数回に分けて行うのもおすすめです。

トリミング頻度は愛犬の健康状態やライフスタイルも加味しましょう。

トリミングが必要な犬種

トリミングが必要な犬種は、毛が伸び続ける犬種や毛質がもつれやすい犬種が主に該当します。

トイ・プードルやマルチーズ、シーズーなどの犬種は、被毛が伸び続けるため、1~1ヶ月半に1回のトリミングが推奨されます。

また、ヨークシャー・テリアやビション・フリーゼも同様に、毛が絡まりやすいため、定期的なカットが必要です。

これらの犬種は、見た目を整えるだけでなく、毛玉や皮膚炎を防ぐためにもトリミングが欠かせません。

さらに、夏場には通気性を確保するためにサマーカットを施すこともおすすめです。毛が長い犬種ほど健康管理の一環としてトリミングが重要となるため、プロのトリマーに相談してみましょう。

トリミングが必要ではない犬種

短毛種やダブルコートの犬種は、基本的に全身のトリミングが必要ありません。

例えば、柴犬やチワワ、フレンチブルドッグなどの犬種は、毛が一定の長さで成長が止まり、定期的なトリミングを行う必要がありません。

ただし、これらの犬種でも換毛期には大量の毛が抜けるため、ブラッシングをこまめに行うことが求められます。

例えばゴールデンレトリバーの美しい金色の被毛を保つには、コームを使った日々のブラッシングが重要です。

シベリアンハスキーのような寒冷地仕様の犬種は、毛が厚く、暑さが苦手なのため、通気性を確保するためにブラッシングを頻繁に行い、皮膚トラブルを防ぎましょう。

ポメラニアンなど一部の犬種では、トリミングは必要ないものの、飼い主が好みに応じて部分カットやサマーカットを楽しむこともできます。

また、トリミングが必要ではない犬種も、被毛の絡まりを防ぐために、足裏や目、耳の周り、肛門周りなどの部分カットを取り入れるとよいでしょう。特にダブルコートの犬種は換毛期の抜け毛処理を怠らないようにし、清潔さと健康を保ちましょう。

犬のトリミングは自宅で行える?

自宅で犬のトリミングを行うことは可能ですが、正しい方法を理解し、適切な準備を行う必要があります。トリミングは犬にとってストレスとなる場合もあるため、注意が必要です。以下では、自宅でトリミングを行う際のポイントを詳しく解説します。

【トリミングを行うための準備】
自宅でトリミングを行う際には、まず愛犬が体に触れられることに慣れているか確認しましょう。日頃からスキンシップを通じて触れられることへの抵抗をなくし、優しい声かけで安心感を与えます。
また、バリカンの音に慣れさせておくと、トリミング中のストレス軽減につながります。

トリミング前には健康状態をチェックし、皮膚の異常や痛がる箇所がないか確認しましょう。
さらに、環境にも配慮し、静かでリラックスできる場所を選びましょう。滑りにくいマットを敷いたり、掃除がしやすいよう新聞紙やシートを敷くのもおすすめです。

【トリミングに必要な道具】
トリミングには以下の道具が必要です。

  • ブラシ:毛玉やもつれを取り除くためにスリッカーブラシやラバーブラシを使用します
  • ハサミ:カット用、すきバサミ、ミニハサミを使い分けます
  • バリカン:足裏や細かい部分を安全に整えるのに使用します
  • 爪切りと止血剤:深爪を防ぐため、ギロチンタイプが初心者におすすめです
  • コーム:毛をとかし、仕上がりを整えるために使用します

また、トリミング後のご褒美のおやつも用意するとよいでしょう。

【トリミングの進め方】
トリミングは、必ずブラッシングで毛玉やもつれを取ることから始めます。これを怠ると、カット中に皮膚を傷つけてしまう可能性があります。
シャンプーを行う場合も、ブラッシング後に行い、毛をすべて乾かしてからカットしてください。
カットは小さなハサミやペット用バリカンを使用し、皮膚を傷つけないよう慎重に進めます。嫌がる場合は無理をせず、中断して愛犬が落ち着くのを待つことも大切です。
ハサミやバリカンを置く際も、犬が踏んだりしないよう置く場所や置いたときの刃の向きに注意しましょう。

自宅でのトリミングは費用を抑えられるメリットがありますが、爪切りや耳掃除、肛門腺のケアは難易度が高いため、トリミングサロンでのケアがおすすめです。
部分的なトリミングだけを自宅で行い、細かなケアはプロに頼るという方法もあります。

自宅でトリミングを行うことは愛犬との絆を深めるのに役立ちますが、安全第一で取り組み、必要に応じてプロの手を借りることを心がけましょう。

トリミングでしてもらえることや注意点

owned

ペットサロンではプロによる丁寧なサービスが受けられる一方、事前準備や注意点を把握しておくことが重要です。

ここではサロンで受けられるトリミングの内容や注意点を紹介します。

トリミングでしてもらえること

ペットサロンのトリミングでは、全身の被毛を整えるカットに加え、シャンプーや爪切り、耳掃除、肛門腺絞りなど多岐にわたるサービスを受けられます。

シャンプーはノミやダニの早期発見にもつながり、プロが丁寧に行うことで被毛や皮膚の健康維持につながります。

爪切りや肛門腺絞りは自宅で行うのが難しいケアのため、サロン利用におけるメリットといえるでしょう。

一部のサロンでは入浴サービスや歯磨きなどのオプションも提供されていることがあり、愛犬のトータルケアに役立ちます。

トリミングを受ける前の準備

トリミングを受ける前には、愛犬の体調チェックや必要な書類の準備を行いましょう。

まず、ワクチン接種証明書や狂犬病予防接種済票が必要な場合が多いとされているため、事前に確認しておきます。

また、愛犬の体調が優れない場合やストレスを感じている様子がある場合はトリミングを控えましょう。

毛玉が多いと追加料金が発生することがあるため、日頃からのブラッシングが大切です。

トリミングの前には食事を控え、排泄を済ませておくとスムーズに進みます。

さらに、ご褒美のおやつを用意しておくと、トリミング後のストレス軽減や安心感につながります。

準備を万全に整え、愛犬にとって快適なトリミング体験を目指しましょう。

トリミングを受ける際の注意点

トリミングを受ける際には、いくつかの注意点を押さえておくことが大切です。

まず、初めて利用するサロンの場合、サービス内容や料金、必要な書類を事前に確認しましょう。サロンによっては追加料金が発生するケースがあり、特に毛玉の状態や体重による料金変更には注意が必要です。

トリミング当日は、犬がリラックスできるよう時間に余裕を持って行動し、必要に応じてお気に入りのタオルやおやつを持参します。

また、シャンプーやカットが苦手な犬の場合、無理をせずサロンスタッフに相談しましょう。無理な施術はストレスの原因となるため、愛犬に合ったケアを優先することが重要です。

シニア犬がトリミングを受ける際の注意点

シニア犬の長時間のトリミングは体に負担がかかるため、サロンでの施術時間をできるだけ短くする工夫が求められます。日頃のブラッシングを念入りに行い、毛玉を防ぐことでスムーズな施術につながります。

また、シニア犬の場合、全身カットよりも部分カットに留めるなど、負担を軽減する方法を選択するとよいでしょう。

事前にサロンスタッフへ愛犬の健康状態を共有しておくことで、必要に応じて休憩を挟むなど柔軟に対応して貰える可能性があります。

さらに、施術後は愛犬の体調を観察し、ストレスを感じている場合は優しく声をかけてリラックスさせることが大切です。

犬のトリミングにかかる費用目安

犬のトリミングをはじめるおすすめの時期はいつ?理想のタイミングや費用などを解説

犬のトリミング費用は、犬種やサイズ、住んでいる地域、施術内容によって異なります。

目安として、小型犬では4,000~7,000円程度、中型犬では6,000~9,000円程度、大型犬では1万~1万6,000円程度かかると考えられます。

トイ・プードルやミニチュア・シュナウザーなど、毛質やカットスタイルに手間がかかる犬種では、小型犬でも8,000円前後になる場合があります。

また、薬用シャンプーやスパサービスなどのオプションを追加すると、さらに費用が増える場合があります。

トリミング費用は地域によっても差があり、都市部では料金が高めに設定される傾向にあります。

加えて、毛玉の状態や犬の性格によって追加料金が発生することもあるため、事前にトリミングサロンでの確認がおすすめです。

まとめ

犬のトリミングをはじめるおすすめの時期はいつ?理想のタイミングや費用などを解説

ここまで犬のトリミングについてお伝えしてきました。犬のトリミングの要点をまとめると以下のとおりです。

  • 犬のトリミングは、外見を引き立たせるだけでなく、毛玉防止や皮膚病予防、清潔な生活環境を保つために重要。特に毛が伸び続ける犬種では、定期的なトリミングが必要
  • 犬のトリミングの頻度は、月1回程度が目安とされているが、犬種や毛の伸びる速さ、カットスタイル、季節によって異なる。毛が伸び続ける犬種では1ヶ月に1回程度が理想的だが、短毛種やトリミングが不要な犬種の場合は、季節ごとの部分カットやブラッシングのみで十分とされている。また、シニア犬や体調の悪い犬は、2~3ヶ月に1回程度の頻度が推奨される
  • 初めて利用するサロンの場合、サービス内容や料金、ワクチン接種の有無、必要な書類を事前に確認する

犬のトリミングは、見た目をきれいにするだけでなく、犬の健康を維持するためにも重要です。定期的にお手入れし、愛犬が快適に過ごせるようにしてあげましょう。

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

【参考文献】