犬の健康を守るためには、飼い主が注意深く行動することが求められます。
特に、犬の食事については、人間の食べ物を与えてしまうと、予想外の問題を引き起こす可能性があります。
本記事では犬が食べてはいけないものについて以下の点を中心にご紹介します。
- 犬が食べてはいけない食べ物とは?
- 犬が飲んではいけない飲み物とは?
- 犬が人間の食べ物を欲しがる場合の対処法とは?
犬が食べてはいけないものについて理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
犬が食べてはいけないもの
犬が食べてはいけない食べ物について知っていますか?
人間の食べ物は、犬にとって有害であったり、場合によっては命に関わる危険をもたらすことがあります。
以下では、犬が食べてはいけない食べ物とその理由について詳しく解説します。
食べ物
犬が食べてはいけない食べ物はたくさんあります。
以下では犬が食べてはいけない食べ物について解説します。
- ねぎ類(玉ねぎ、長ねぎ、にら、にんにく):これらの食べ物には赤血球を破壊する成分が含まれており、重度の貧血を引き起こす可能性があります。
- アボカド:「ペルシン」という成分が含まれており、中毒症状を引き起こす可能性があります。
- ゆり根:重度の腎機能障害を引き起こす可能性があります。
- ふきのとう:「ペタシテニン」という成分が含まれており、肝障害等を引き起こす可能性があります。
- ぶどう・レーズン:ぶどうやレーズンに含まれている中毒の原因となる物質や与えると危険な量が明らかになっていませんが、腎臓に何らかの障害をきたす可能性があるとされています。
これらの食べ物は、犬にとって有害であるため、与えてはいけません。
また、これらの食べ物以外にも、犬にとって有害な食べ物はたくさんあります。
もし、犬がこれらの食べ物を食べてしまった場合や、何か異常を感じた場合は、すぐに獣医師に相談してください。
飲み物
犬が飲んでもいい飲み物は基本的には水だけです。
人間が飲む一部の飲み物は、犬にとって有害な可能性があります。
- アルコール:アルコールは犬にとって非常に有害とされています。アルコール中毒を引き起こし、最悪の場合は死に至ることもあります。
- カフェインを含む飲み物:コーヒーや紅茶、エナジードリンクなどのカフェインを含む飲み物は犬にとって有害とされています。カフェインは犬の神経系に影響を与え、心拍数を増加させる可能性があります。
- 甘い飲み物:ソーダやジュースなどの甘い飲み物は、肥満や糖尿病のリスクを高める可能性があります。
以上のような飲み物を犬に与えることは避け、清潔な水を与えてください。
犬が食べてもいいもの
一部の食べ物は、犬にとって有害であり、中には命に関わるものもあります。
それでは、犬が食べてもいい食べ物は何でしょうか?
以下では、犬が食べてもいいものについて解説します。
食べ物
以下は、犬が食べてもいい一部の食べ物になります。
- リンゴ:リンゴは犬が食べてもいい果物の一つです。ただし、種はシアン化合物を含んでいるため、取り除いてから与えてください。
- バナナ:バナナは犬にとって優れたエネルギー源であり、ビタミンとミネラルも豊富です。ただし、カロリーが高いので適量を守ってください。
- さつまいも:さつまいもは犬にとって栄養価の高い食べ物です。ビタミンA、ビタミンC、カリウムが豊富で、消化にも良いといわれています。
これらの食べ物を与える際は、小さく切って、適量を守るようにしてください。
また、新しい食べ物を与える際には、少量から始めて犬の反応を見ることが重要です。
何か異常が見られた場合は、すぐに獣医に連絡してください。
飲み物
犬が飲んでもいい飲み物は、主に水です。
水は犬の体の健康を維持し、体温を調節し、栄養素を体内に運び、消化を助けるために必要です。
また、犬が適切な量の水を摂取することは、脱水を防ぐためにも重要です。
一方、犬が飲める他の飲み物としては、牛乳がありますが、牛乳を与える際には注意が必要です。
一部の犬は乳糖不耐症であり、牛乳を消化するのが困難な場合があります。
そのため、犬に牛乳を与える場合は、まず少量から始めて、犬が牛乳をうまく消化できるかどうかを確認することが重要です。
しかし、一般的には、犬には常に新鮮で清潔な水を提供することが最善です。
犬が人間の食べ物を欲しがる場合どうしたら良いか
愛犬がテーブルの上の食べ物をじっと見つめ、その美味しそうな匂いに誘われている様子を見ると、ついついその願いを叶えてあげたくなることでしょう。
しかし、人間の食べ物は犬にとって必ずしも安全ではないため、注意が必要です。
では、犬が人間の食べ物を欲しがったとき、私たちはどのように対処すべきなのでしょうか?
以下では、犬が人間の食べ物を欲しがるときの対処法について詳しく解説します。
おねだりされても反応しないようにする
犬が人間の食べ物を欲しがるとき、飼い主としては心苦しいかもしれませんが、無視することが最善の対策です。
犬が吠えたり、見つめても、反応せずに食べ物を与えないことで、「吠えても無駄」「見つめても無駄」という認識を犬に持たせることが重要です。
犬が吠えたときに食べ物を与えてしまうと、「吠えればもらえる」と犬が学習してしまいます。
これは犬がますます人間の食べ物を欲しがる行動をエスカレートさせる原因となります。
そのため、犬が「おねだりしても食べ物はもらえない」と理解するまで、根気強く反応しないことが求められます。
ただし、犬が本当に空腹を感じている場合は、フードの量を見直すか、犬用のおやつを与えるなどの対策も必要です。
飼い主の食事中は別の部屋で待っていてもらう
食事中は犬を別の部屋で待機させることを考えてみてください。
これにより、犬が「人間の食事=私の食事」という連想を作るのを防げます。
そのため、食事が見えない場所で犬に待機してもらうことが有効であるとされています。
これは、犬が「吠えても無駄だ」、「見つめても無駄だ」と理解するのに役立ちます。
さらに、「吠えたら移動させる」、「静かになったら戻してあげる」などの段階的な訓練も効果的です。
これにより、犬は「吠えると飼い主から離れることになる」と学びます。
ただし、この方法を実践する際は、犬がストレスを感じないように、優しく丁寧に行うことが大切です。
人間の食べ物をあげないというルールを徹底する
犬が人間の食べ物を欲しがるのは自然な行動ですが、それを制御するためには、家族全員で一貫した対応が必要です。
特に、「人間の食べ物を絶対に与えない」というルールを設け、全員がルールを守ることが大切です。
もし家族の中にルールを守れない人がいる場合は、その人に獣医師から直接説明してもらうのも一つの方法です。
また、お祝いの日などでも、人間の食べ物を特別に与えることは避けてください。
犬が人間の食べ物を欲しがるとき、それを与えてしまうと、人間の食べ物の美味しさを覚えてしまい、また欲しがるようになります。
そのため、家族全員でルールを共有し、徹底することが重要です。
なぜ犬に人間の食べ物をあげてはいけないのか
犬に人間の食べ物を与えることは避けるべきといわれています。
以下では、犬に人間の食べ物をあげてはいけない理由について詳しく解説します。
犬が食べると有害な食べ物がある
人間が日常的に食べている食べ物の中には、犬にとって有害なものが存在します。
例えば、ネギ類(玉ねぎなど)、チョコレート、ブドウ・レーズンなどは犬にとって有毒です。
これらの食べ物は、人間にとっては美味しく、栄養価が高いものですが、犬にとっては中毒症状を引き起こす可能性があります。
また、加工食品には、犬に有害な食べ物が含まれていることがあります。
パンやお菓子など、一見無害そうな食べ物にも、犬にとって有害な成分が含まれていることがあります。
これらの食べ物を犬に与えると、知らずのうちに犬の健康を害することになります。
犬にとっての必要な栄養が不足してしまう
人間と犬では、食事から得るべき栄養素には違いがあります。
例えば、人間は食事からビタミンCを摂取しなければなりませんが、犬は体内で生産できるため、食事から得る必要はありません。
このように、人間の食べ物を犬に与えると、犬が必要としている栄養素が不足する可能性があります。
犬用のフードは、犬の健康を維持するために必要な栄養素がバランス良く含まれています。
人間の食べ物を与えると、栄養素のバランスが崩れ、犬の健康に影響を及ぼす可能性があります。
したがって、犬には犬用のフードを中心とした、栄養バランスの取れた食事を与えることが推奨されます。
また、人間の食べ物を犬に与える場合は、その食べ物が犬にとって安全で、栄養バランスを崩さないものであることを確認することが重要です。
肥満や心臓病、腎臓病を引き起こす場合がある
人間の食べ物には、犬にとって過剰な糖分や脂質が含まれていることが多いです。
糖分や脂質を大量に摂取すると、犬はカロリーオーバーになり、肥満の原因となります。
肥満は、犬の健康に様々な問題を引き起こします。
例えば、関節痛や糖尿病、心臓病などのリスクが高まるとされています。
また、人間の食べ物には塩分が豊富に含まれています。
犬は食事からの塩分をそれほど必要としないため、塩分の過剰摂取は心臓や腎臓の病気の原因となります。
おねだりすれば食べ物がもらえると学習してしまう
犬は非常に賢い動物で、行動と結果の関連性を学習する能力があります。
そのため、犬がおねだりをしたときに人間の食べ物を与えると、犬は「おねだりすれば食べ物がもらえる」と学習してしまいます。
これは、犬の行動問題を引き起こす可能性があります。
例えば、食事中に犬がテーブルの上に乗ったり、キッチンカウンターに置かれた食べ物を食べようとするようになるかもしれません。
また、犬は自分のフードを拒否し始め、人間の食べ物だけを欲しがるようになる可能性もあります。
したがって、犬に人間の食べ物を与えることは、犬の行動問題を引き起こすだけでなく、犬の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。
犬の健康を保つためには、犬専用のフードを与え、適切な栄養バランスを維持することが重要です。
まとめ
ここまで犬が食べてはいけないものについてお伝えしてきました。
犬が食べてはいけないものについての要点をまとめると以下の通りです。
- 犬が食べてはいけない食べ物として、ねぎ類、アボカド、ゆり根、ぶどう・レーズンなどが挙げられる
- 犬が飲んではいけない飲み物として、アルコール、カフェインを含む飲み物などが挙げられる
- 犬が人間の食べ物を欲しがる場合の対処法として、おねだりされても反応しないようにする、飼い主の食事中は別の部屋で待っていてもらう、人間の食べ物をあげないというルールを徹底するなどが挙げられる
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。