トリミングではシャンプーもするべき?自宅でのお手入れのポイントや注意点、トリミングサロン利用のメリットも解説

トリミングではシャンプーもするべき?自宅でのお手入れのポイントや注意点、トリミングサロン利用のメリットも解説

トリミングというとペットの被毛をカットして整えるイメージが強いですが、実際にはシャンプーや入浴などの工程も含まれます。とはいえ、トリミングの際にシャンプーまでする必要があるのか、よくわからないという飼い主の方も多いのではないでしょうか。今回はシャンプーの効果を解説したうえで、自宅でシャンプーする方法や、トリミングサロンを利用するメリットなどについても情報をまとめました。大切なペットを適切にケアするため、ぜひ参考にしてください。

トリミングでのシャンプーの効果

トリミングでのシャンプーの効果

まずは、シャンプーの効果を理解することで、そもそもトリミングの際にシャンプーは必要なのか? という疑問を解決しましょう。コンディショナーやリンスまで使用した方がよいのかについても、併せて解説を加えます。

トリミングの際、シャンプーは必ずした方がよいですか?
トリミングの目的は、ペットの見た目を美しく保つことだけではありません。トリミングによってペットの衛生状態や皮膚の健康が維持されるという面もあるため、シャンプーも適宜行った方がよいでしょう。適切な頻度はペットの種類によっても異なりますが、犬の場合は月1〜2回程度が目安です。猫の場合は自分でグルーミングすることもあり、短毛種であればブラッシングだけでも十分ですが、長毛種は毛玉による皮膚炎の恐れがあるため、1〜2ヶ月に1回程度はシャンプーしてあげましょう。ただし、猫は本能的に身体が濡れることを嫌います。乾かす際のドライヤーの音や風も含めて、シャンプーすることが強いストレスになりえるため、個体によって適切な頻度を見極めてください。
シャンプーをした方がよい理由を教えてください
ペットの肌はとてもデリケートであり、散歩のときに被毛に付いた汚れや雑菌を放置してしまうと、皮膚病などのトラブルが起こります。室内飼いのペットの場合も、ハウスダストや常在菌のほか、皮脂や排泄物といった身体の内側から出る汚れもあるため、ケアを怠ることはできません。不衛生な身体はノミやダニの繁殖にもつながります。シャンプーによって、清潔な状態を保つことが大切です。
コンディショナーやリンスも使うべきですか?
シャンプーのみの使用では、ペットの肌が乾燥気味になったり、静電気が起こりやすくなったりする場合があるので、コンディショナーやリンスも併せて取り入れるとよいでしょう。そもそも、コンディショナーとのライン使いが前提になっているトータルケア設計のシャンプーもあります。

自宅でシャンプーする方法と注意点

シャンプーの効果についてお伝えしましたが、その必要性は理解していても、何度もトリミングサロンへ足を運ぶのは難しいと感じる方もいるでしょう。ここでは、自宅でシャンプーする方法と注意点について、わかりやすくまとめます。

ペットに人用のシャンプーを使うことはできますか?
自宅でシャンプーするとなると、つい飼い主と同じ製品で洗いたくなってしまいますが、ペットに人用のシャンプーを使うことは控えてください。ペットの肌は人よりも薄いため、人用のシャンプーでは刺激が強すぎて、肌荒れを起こす可能性があります。もちろん、人用のコンディショナーやリンスを使用することもできません。必ずペット専用製品のなかから、ペットの皮膚や被毛の状態に合ったものを選び、丁寧にシャンプーしてあげましょう。
ペット用シャンプーの選び方を教えてください
一口にペット用シャンプーといっても、ノーマルシャンプーだけでなく、低刺激シャンプーや薬用シャンプー、オーガニックシャンプー、水なしシャンプーなど、さまざまな種類がラインナップされています。肌トラブルのないペットであればノーマルシャンプーがおすすめですが、それぞれの状態と目的に合った製品を選ぶように意識しましょう。
自宅でシャンプーするときは、どのような点に注意するとよいですか?
自宅でシャンプーするときに起こりがちな失敗は、シャンプーの洗い残しです。シャンプーが被毛や皮膚に残っていると、肌トラブルの原因になるため、しっかりと洗い流すように注意しましょう。とはいえ、洗い残しを心配するあまりに時間をかけすぎると、シャンプーが苦手なペットはかなりのストレスを感じます。できるだけ素早くきれいに洗浄できるように、泡立ち・泡切れのよいシャンプーを使用するのも一案です。
自宅でシャンプーする際の効果的な手順やコツを教えてください
まずは、全身をブラッシングしましょう。あらかじめ毛玉や汚れを取り除いておけば、シャンプーの泡立ちがよくなり、作業をスムーズに進めることができます。ペットの身体にぬるめのお湯をかけたら、泡立てたシャンプーで、おしりや尾の根本、足の部分を洗いましょう。汚れが溜まりやすい肉球などは、よく確認しながら洗ってください。その後に胸や背中、お腹などを優しくマッサージするように洗います。続いて顔や首回りですが、シャンプーが目に入らないように注意が必要です。洗い残しがないようにすすいだら、吸水タオルで水気を十分に拭き取り、ドライヤーで乾かします。ドライヤーもペット用の製品を使いましょう。なお、シャンプー中は笑顔で声かけしてあげることがポイントです。犬の安心感が増して、身を任せてくれるようになります。

トリミングサロンでシャンプーするメリット

トリミングサロンでシャンプーするメリット

終わりに、トリミングサロンでシャンプーするメリットについても説明します。自宅でのシャンプーが難しければ、プロトリマーのサポートを受けましょう。より効果的なシャンプーを求める場合にも、トリミングサロンの利用がおすすめです。

トリミングサロンで使用されるシャンプーの特徴を教えてください
サロン専用のシャンプーは、一般製品よりも高い洗浄力を備えているほか、より美しい仕上がりを実現してくれます。その一方で、肌に優しい成分を使用しているため、敏感肌のペットであっても使いやすいのが特徴です。
シャンプーのほかに、どのようなケアが行われますか?
トリミングサロンでは、シャンプー前のクレンジングも重要な工程として位置付けられており、皮脂が多い部位の頑固な汚れも、効果的に取り除いてもらうことができます。
サロンでトリミングとシャンプーを頼むときの料金相場を教えてください
シャンプーを含むトリミングの料金は、ペットの種類やカットスタイル、利用するトリミングサロンによっても異なりますが、小型犬は3,000円〜、中型犬は5,000円〜、大型犬は10,000円程度が目安です。毛質に個性がある犬種の場合はこちらの料金よりも高くなるため、留意しておきましょう。また、薬用シャンプーに変更するといったオプションを選択すると、追加料金がかかります。料金について気になる点があれば、あらかじめトリミングサロンに問い合わせておきましょう。
トリミングサロンを利用する際に、留意すべきことはありますか?
ほとんどの場合、トリミングサロンの利用時にはワクチン証明書や狂犬病予防接種済票の提出を求められます。店舗に到着してから焦ることがないよう、必要な書類については事前によく確認しておきましょう。

編集部まとめ

ペットの見た目を整えるだけでなく、健康を維持するためにも、トリミングのシャンプーは欠かすことができません。しかしながら、間違った方法で行うと、逆にトラブルを引き起こす原因にもなるため、自宅でのケアは慎重に進めてください。自宅でのシャンプーが難しい場合には、より高い効果が期待できるトリミングサロンのシャンプーを活用しましょう。適切なトリミングにより、ペットの健やかな毎日をサポートしてあげることが大切です。

【参考文献】