ペットの健康を維持するために動物病院を受診する方が増えていますが、治療費が思いのほか高額になり、驚いた経験はありませんか。大切なペットが元気で暮らすことは何ものにも代えがたいとはいえ、現実問題として、支払いの負担は軽減したいところです。今回は動物病院での分割払いをテーマに、気になる情報や知っておくべき注意点をまとめました。治療費を抑える工夫も紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
動物病院で分割払いを希望する際の基本知識

まずは、動物病院で分割払いを希望する際の基本知識を押さえましょう。そもそも、すべての動物病院が分割払いに対応しているのか確認したうえで、分割プランの詳細を掘り下げていきます。
- すべての動物病院が分割払いに対応していますか?
- 近年クレジットカード決済ができる動物病院が増えたため、分割払いができる機会が多くなりました。しかし、現状すべての動物病院にて分割払いが可能なわけではありません。各動物病院の運営方針は異なるため、分割払いを希望する際には、事前に対応が可能かどうかしっかり確認しておきましょう。
- 分割プランはどのように設定されていますか?
- 分割払いに対応している動物病院は、通常のクレジットカード支払いに加えて特定の金融機関やカード会社と提携を結ぶことにより、さまざまな分割プランを提示している場合があります。一部の動物病院は3回払いから24回払いまで対応しているため、飼い主は家計に合わせた支払い方法を選ぶことが可能です。分割払いができれば、高額な治療を受けるときの心理的な負担も軽減されるでしょう。
- 分割払いを選択するときの注意点を教えてください
- 分割払いを選択すると、金利や手数料が発生するケースもあります。分割プランの詳細を調べるときに、この点についてもしっかり確認しておきましょう。金利や手数料について事前に把握できていれば、予想外の出費にも慌てずに済みます。特に高額な医療処置を受ける場合には、どの程度金利がかかるのか押さえておくことが重要です。
- 分割払いの利率はどのくらいのことが多いですか?
- 分割払いの利率は分割回数によって異なります。分割回数を増やす程に利率が高くなるため、注意しなければなりません。分割回数が多ければより現実的な返済が可能に思えますが、利率を考慮するのであれば、できるだけ少ない回数で返済するのがおすすめです。
分割払いを検討するにあたって確認しておきたい事項
動物病院における分割払いの概要をお伝えしましたが、実際に分割払いを希望するとなると、さらに詳細を確認しておく必要があります。このパートでは、動物病院の治療費がどのように決定されているのか説明するとともに、支払いが遅れた場合のペナルティなどについても言及します。
- 動物病院の治療費はどのように決まりますか?
- 獣医師の診療に関わる料金については、獣医師会などが独占禁止法により、基準料金の制定や獣医師同士が協定を結んで料金設定することを禁じています。そのため、各動物病院は競争できる体制を維持するべく異なる治療費を設定しており、同じ治療であっても料金に格差が生じているのです。
- 分割払いが難しい治療はありますか?
- その動物病院が分割払いに対応しているのであれば、特定の治療のみ分割払いが難しいといったケースはないはずです。ともあれ、支払いに関して疑問に思うことがあれば、事前に質問して解決しておきましょう。
- 支払いが遅れた場合はどうなるのか教えてください
- あってはならないことですが、クレジットカードやペットローンを滞納すれば、信用情報に傷が付いてしまいます。未払いが続くと、ブラックリストに載る可能性もあるでしょう。このような事態に陥ると、ローンが組めなくなる、新しいクレジットカードを作ることが難しくなるといったペナルティが課せられます。自身の生活を守るためにも、支払いの遅延は絶対起こさないように気を付けてください。
動物病院の治療費を抑えるために飼い主ができること

動物病院で分割払いができると受診のハードルが下がりますが、そもそも高額の治療費が発生しなければ、それに越したことはありません。終わりに、治療費を抑えるための工夫や、飼い主が心がけるべきことについて説明します。
- 治療費を抑えるための工夫があれば教えてください
- 先程も触れましたが、各動物病院は独自に異なる治療費を設定しています。同じ治療であっても動物病院によって2倍以上の格差が生じるケースもあるため、とにかく出費を抑えたい場合には、治療費が高くない動物病院を探してみるとよいでしょう。なお、動物病院の治療費は曜日や時間帯によっても変わってきます。夜間や休日診療を利用すると割増料金が加算される場合も多いので、緊急性がなければ平日診療時間内の受診を心がけてください。
- ペット保険には加入すべきですか?
- ペット保険に加入することも、治療費を抑えるために欠かせない要素です。補償割合や年間支払限度額などに着目したうえで、適切な保険を選びましょう。当然のことながら、無理のない保険料であることも重要です。保険料はペットの年齢とともに上がっていく傾向にあり、高齢になると大幅にアップするため、そうした点にも留意しつつ、ペット保険への加入を検討しましょう。
- 公的支援や補助金制度はありますか?
- ほとんどの自治体は、飼い主のいない犬・猫の避妊・去勢にのみ補助金を出しています。特に不妊去勢手術の助成制度は充実しており、申請手続きもそう難しくないので、利用を検討してみるとよいでしょう。各地域の動物愛護センターが低所得者世帯や高齢者世帯向けの支援プログラムを実施している場合もあります。ただし、こうしたプログラムの内容は自治体によって異なるため、お住まいの地域の情報を確認してください。加えて、民間団体による医療支援も行われています。クラウドファンディングを活用することにより、緊急性が高い手術の費用を賄うケースも見受けられます。さまざまな制度を効果的に取り入れて、ペットの健康を守りましょう。
- 高額治療を防ぐために、心がけておくべきことを教えてください
- 飼い主が予防的な対策を講じて、将来の高額治療を防ぐことも可能です。具体的にいうと、ペットの健康診断は定期的に受けるようにして、病気の早期発見・早期治療に努めましょう。病気の重症化を防ぐことができれば、結果として治療費が大幅に抑制されます。なによりペットの健康をしっかり管理するためにも、定期的な健康診断は欠かせません。併せて、予防接種の適切な管理も心がけるとよいでしょう。飼い主として日頃からペットの様子に気を配り、健康管理を徹底することこそ、なによりの治療費節約といえます。
編集部まとめ
高額になりがちな動物病院の治療費ですが、分割払いをうまく活用すれば、負担を軽減することは可能です。その他にも、さまざまな工夫や支援制度があるため、適宜取り入れるとよいでしょう。当面の支払いが厳しいからと動物病院の受診を躊躇してると、結果的に高額治療が必要になるケースは少なくなく、ペットの命も危険にさらしてしまいます。日常的にペットの健康を気にかけつつ、適切にやりくりすることで、金銭面の不安を解消していきましょう。