動物病院の時間外料金はいくら?相場や費用を抑えるためのポイントを解説

動物病院の時間外料金はいくら?相場や費用を抑えるためのポイントを解説

ペットを飼っていると、思わぬ時間帯にトラブルが起きるものです。原因がわからず様子がおかしい場合などは、すぐにでも獣医師の判断を仰ぎたくなりますが、時間外料金はいくら程かかるのでしょうか。今回は動物病院の時間外料金をテーマに、追加で料金が発生する時間帯や費用目安といった気になる情報をまとめました。費用を抑えるためのポイントについても具体的に解説を加えるので、ぜひ参考にしてください。

動物病院の営業時間

動物病院の営業時間

動物病院を営業時間外に受診すると料金が高くなることは知っていても、時間外とはいつのことかと問われると、具体的にはよくわからないという飼い主の方も少なくないでしょう。初めに、動物病院の営業時間について、基本的な情報をまとめます。

動物病院の一般的な営業時間を教えてください
動物病院の営業時間は病院ごとに異なりますが、午前診療と午後診療があり、午前診療は8:30~10:00から12:00頃まで、午後診療は14:00~16:00から17:00~20:00までというのが一般的です。土日祝も営業する動物病院は少なくありませんが、日祝は午前診療のみのケースがほとんどなので、念頭に置いておくとよいでしょう。まれに曜日を問わず午前診療のみ実施している病院も見られるため、実際の営業時間は受診前によく調べておくことをおすすめします。なお、獣医師が複数在籍する規模の大きい動物病院になると、昼休みの時間帯がなく、通し営業の場合もあります。
深夜や早朝に診察している動物病院もありますか?
動物病院がたくさんある都市部においては、深夜や早朝も営業している病院が少なくありません。早朝7時頃から営業を開始して、深夜23時頃まで診察を行っているケースも見られます。急患に限り、24時間受付という病院もあります。
時間外の診療を希望する際、事前連絡は必要ですか?
時間外に一刻を争う事態が起きると、少しでも早く動物病院へ駆け込みたくなりますが、飛び込みで受診することは避けましょう。いきなり足を運んでも、ほかの救急処置で手が回らず、対応できないという場合があります。時間外の診療を希望する際には、必ず事前に電話連絡を入れて、具体的な指示を仰いでから行動してください。

動物病院の時間外料金の概要

ここでは、動物病院における時間外料金の概要について、わかりやすくまとめます。時間外料金とはどのようなものなのか、なぜ追加料金が発生するのかというところから、順を追って説明するので、参考にしてください。

動物病院の時間外料金とは、どのようなものですか?
動物病院の時間外料金とは、その名のとおり、通常の営業時間ではないときの診療に加算される、特別料金のことです。
なぜ時間外に診療を受けると料金が高くなるのですか?
時間外診療においては、通常診療とは異なる体制が必要となり、獣医師や看護スタッフの人件費、緊急対応に備えた設備維持コストがかさむため、料金が高くなります。また、限られた時間内で的確な判断と迅速な処置が求められることから、より専門性があがるというのも、追加料金が発生する一因です。
時間外料金の相場を教えてください
時間外料金は通常の診察料にプラスして、1,000円から5,000円程度かかるのが一般的です。ただし、救急措置や集中治療が必要となると、さらに高額な費用が発生する可能性もあります。想定外の出費に慌てないためにも、料金について不明点があれば、事前にしっかり確認を入れておきましょう。
時間外料金はペット保険の補償対象になりますか?
診療費自体は補償対象ですが、時間外料金として加算された部分については、ペット保険の補償対象外となるのが一般的です。
時間外受診で手持ちがない場合は、後払いも可能ですか?
後払いが可能であるかどうかは、その動物病院の方針や、飼い主との信頼関係によって異なります。時間外受診で緊急性が高い場合には、柔軟に対応してもらえる可能性もありますが、基本的に後払いは難しいと理解しておきましょう。

急なトラブルを防ぐポイント

急なトラブルを防ぐポイント

時間外料金の考え方についてお伝えしましたが、通常の営業時間ではないときに診療を受けざるをえないような状況が起きなければ、それに越したことはありません。おわりに、急なトラブルを防ぐためのポイントをまとめます。

急なトラブルを防ぐために、日頃から定期検診を受けておくべきですか?
日頃から定期検診を受けておけば、病気を未然に防ぐことができる可能性は高まります。また、定期検診によって病気の症状が出る前に異常を発見することは、重症化の予防に有効です。結果として通院回数が少なくなると、治療費を抑えられます。ペットの健康管理はもちろん、急なトラブルによる出費を避ける意味でも、定期検診の受診を心がけてください。特に高齢のペットや持病のあるペットについては、体調が急変するケースも少なくないため、定期検診を受けることは必須といえます。検診プランにもさまざな種類があるので、まずは獣医師に相談してみるとよいでしょう。
急なトラブルの際に飼い主ができる応急処置を教えてください
ペットに対して飼い主ができる応急処置の内容は、人間の場合とほぼ同じです。例えば、流血やケガの場合には、傷口を流水で洗い、清潔な布で5〜10分程圧迫して止血しましょう。その後、ケージに入れ、できるだけ暴れないようにしてから動物病院へ向かいます。熱中症が疑われる場合には、流水によって身体を冷やし、冷たいタオルを首や脇、お腹に当てて、動物病院を受診しましょう。夜間であっても熱中症のリスクはあるので、十分注意してください。いずれにしても、動物病院を受診する前に、ペットが暴れないよう配慮することが大切です。なお、吐しゃ物などがある場合には、診断の助けとなるため、動物病院へ持参しましょう。
夜間対応している動物病院を事前に調べておくメリットを教えてください
特に問題がなければ、なかなか夜間対応の動物病院を探しておこうとはなりませんが、何か起きてから慌てて行動しても、思うような病院を見付けられない可能性があります。特に犬、猫以外の動物の場合には、夜間救急で対応してもらえないケースも少なくないため、事前のリサーチが欠かせません。万が一のときに備えて夜間対応している動物病院の情報を把握しておくと、ペットの健康管理に役立つというのが何よりのメリットです。普段から関連のサイトをチェックしておくのもよいですが、かかりつけ医に相談して、居住地域にある夜間対応可能な病院を見付けておくことをおすすめします。急なトラブルの際にはどうしても焦ってしまうので、条件に合う動物病院があれば、連絡先をメモしておくとよいでしょう。

編集部まとめ

動物病院の費用は安く済むのが理想ですが、病院側の負担が増える時間外診療を受ければ、時間外料金が追加で発生することは避けられません。あらかじめ動物病院の費用体系や支払方法などの情報をチェックして、いざというときに冷静な判断が下せるよう備えてください。また、日頃から定期検診を受けておくと、ペットの健康維持に役立つだけでなく、通院回数や治療費を抑えることにつながります。常にペットの健康状態を気にかけてやり、ともに健やかな毎日を送りましょう。

【参考文献】