猫がよく吐くのはなぜ?チェックすべきポイントや受診目安などを解説

猫がよく吐くのはなぜ?チェックすべきポイントや受診目安などを解説

猫はよく吐くというイメージがありますが、あまりにも回数が多いと、やはり心配になります。そのまま様子を見ていてよいのか、動物病院を受診すべきなのか、判断ができずに悩んでいる飼い主の方も少なくないでしょう。今回は猫の嘔吐をテーマに、よく吐く原因や、吐いたときにチェックすべきことなど、飼い主が押さえておきたい情報をわかりやすくまとめました。動物病院を受診する目安についても具体的に説明するので、ぜひ参考にしてください。

猫がよく吐く原因

猫がよく吐く原因

猫が吐いている姿を見かけるものの、日常的なできごとになっていると、かえってその原因を突き詰める機会は少ないのではないでしょうか。まずは、猫がよく吐く原因を深掘りするとともに、深刻な病気が疑われるケースについても解説を加えます。

猫がよく吐くのですがなぜですか?
猫がよく吐くのは、自分の身体を舐めてお手入れしたときに、胃のなかに溜まった毛玉を吐き出すことが多いためです。特に毛が生え変わる春先と秋頃の換毛期には、吐く回数が増えるでしょう。ストレスが原因で吐いているケースもありますが、下痢などの症状がなく、元気な様子であれば、過度に心配する必要はありません。一方、嘔吐と一緒に下痢や食欲不振が続いており、元気のない様子が見られるときは、要注意です。
吐く頻度に個体差があるのか教えてください。
猫が吐く頻度には個体差があります。まったく吐かない猫もいるので、吐く頻度が少ないことを気にかける必要はないでしょう。吐かない猫は体内に溜まった被毛を便と一緒に排出しているものと考えられます。
猫がよく吐く場合、すべてのケースについて深刻な病気が疑われますか?
猫は基本的によく吐くため、すべてのケースについて深刻な病気を疑う必要はありません。吐く頻度が少ない場合や、元気に過ごしている場合は、病気の可能性は低いでしょう。食べた直後に吐いているときも、慌てて食べたものや食べ過ぎてしまったものを吐き出しているだけと考えられるため、特に心配しなくても大丈夫です。このように整理してみると、ほとんどのケースで心配は無用のようにも思えますが、猫が吐くのは自然なことと見くびってかかってはいけません。深刻な病気が潜んでいる可能性もあるので、急激な様子の変化や慢性的な症状、元気のない様子などが見られたら、速やかな対応を心がけましょう。

猫がよく吐くときにチェックすべきこと

猫が吐くのは決して珍しいことではないものの、深刻な病気が引き金になっている可能性もゼロではありません。病気が原因の場合は速やかに対応すべきですが、どのような点をチェックすれば状況を把握できるのでしょうか。

吐く頻度が週に1回程度であれば、そのまま様子を見てもよいですか?
人間は嘔吐することがあまりないため、愛猫が吐いている様子を目にすると、それが1回だけであっても動揺してしまいがちです。しかし、猫の場合は胃のなかに溜まった毛玉を吐き出すことがよくあり、嘔吐自体はそうイレギュラーな現象とはいえません。吐く頻度が週に1回程度であれば、しばらくはそのまま様子を見てもよいでしょう。
吐くタイミングによっても、考えられる原因は異なりますか?
猫が吐くタイミングによっても、考えられる原因は異なります。例えば朝や食前の空腹時に胃液を吐くだけで、ほかに症状がなければ、緊急性は低いと判断して差し支えないでしょう。食べた直後に吐いているときも、慌てて食べたものや食べ過ぎてしまったものを吐き出しているだけの可能性が高いです。一方、食後数時間が経ってから嘔吐するときは、腸などの消化器官に異常があることが疑われます。端的にいうと、食事から吐くまでの時間によって考えられる原因が変わるのです。
注意が必要な嘔吐物の色を教えてください
嘔吐物が茶色や赤やピンク色をしていたり、血が混じっている場合、胃や腸などの消化管に出血や炎症が起こっている可能性があります。胃液や血液を吐き、脱水症状や下痢を伴うことも考えられるので、注意が必要です。
嘔吐物の内容が毛玉や餌であれば、特に問題はないですか?
前述のとおり、猫が毛玉を吐くのは生理現象といえるため、嘔吐物の内容が毛玉であれば、大きな問題はないでしょう。特に換毛期や猫が長毛種の場合には、毛玉を吐く回数や量が多くなります。毛玉の嘔吐が目に付くようなら、毛玉を排泄しやすいフードを取り入れるなどの工夫をしてみてください。消化される前の餌がそのまま吐き出されているときも、早食いや過食の際に空気を飲み込んでしまったことが一因と考えられるので、過剰に心配する必要はありません。特にお気に入りのフードが与えられた場合や、食事の間隔が開いていて空腹感が強まっていた場合などに、餌を吐くケースが見られます。何度も続くようなことがなければ、緊急性は低いといえるでしょう。

動物病院を受診すべき症状

動物病院を受診すべき症状

猫の嘔吐が病気などによって引き起こされている場合には、早急に動物病院を受診しなければいけません。飼い主が病気か否かを特定するのは難しいですが、どのような症状が見られたら受診を急ぐべきか、目安がわかっていれば、適切に対応できる可能性が高まります。

吐くときにどのような症状が見られたら、受診を検討すべきですか?
何度も嘔吐を繰り返す、連日嘔吐が続いて治まらない、嘔吐物に血液が混じっているといったときは、早めに動物病院の受診を検討しましょう。下痢や食欲不振などの症状が見られて、猫の元気がないときも、注意しなければいけません。1日に何度も繰り返し吐く、しっかり吐き出すことができずにぐったりしている、発熱やけいれんなどの症状が見られるといったときは、より緊急性が高いといえます。速やかに動物病院を受診して、獣医師の判断を仰いでください。
慢性的に吐いていなくても、受診を急いだ方がよいケースはありますか?
異物を誤飲してしまい、急に吐き始めた場合は、すぐに動物病院を受診しないと、命の危険があります。同様に、洗剤や殺虫剤などの毒物を口にしてしまったという場合も、緊急性が高いといえるでしょう。
受診する場合、獣医師にどのようなことを伝えるべきか教えてください
動物病院を受診するときは獣医師に対して、いつ、何を、どういうふうに、何回くらい吐くのか、正確に伝えることが大切です。あわせて、ほかの症状の有無や、よだれは出ていないか、血は混じっていないかといったことまで細かく説明すると、診断の助けになるでしょう。嘔吐物を密閉可能な容器に入れて持参したり、写真に撮って見せたりすることも、状況を共有するうえで役立ちます。口頭での説明が苦手という場合には、あらかじめ伝えたいことをメモに書き留めておき、活用するというのも一案です。

編集部まとめ

猫が吐くこと自体はそう珍しくなく、あまり心配しなくてよいケースもありますが、猫はよく吐くものだと高を括り、注意を怠るのは避けるべきです。嘔吐の原因が深刻な病気や誤飲などの場合は、そのまま放置してしまうと命に関わります。飼い主が原因を特定することは容易ではないものの、それだけに、何度も繰り返し吐く様子やほかの症状が見られたら、速やかに動物病院を受診して、獣医師の判断を仰ぐことが重要です。

【参考文献】