犬の歯周病はどのような症状がある?歯周病の症状や原因について徹底解説!

犬の歯周病について知っていますか?
犬の歯周病の症状や原因を知ることで、犬の健康を守ることが可能です。
本記事では犬の歯周病について以下の点を中心にご紹介します。

  • 犬の歯周病とは
  • 犬の歯周病の治療方法
  • 犬の歯周病の予防方法

犬の歯周病について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。

ぜひ最後までお読みください。

犬の歯周病について

犬の歯周病とはなんですか?
犬の歯周病は、歯に付着した歯垢や歯石が歯周ポケット(歯と歯肉の間)に侵入し、細菌による炎症を引き起こす病気です。初期段階では「歯肉炎」と呼ばれ、歯肉が赤く腫れる症状が見られます。しかし、放置すると病状は進行し、「歯周炎」へと移行します。この段階では、歯を支える歯周組織や顎の骨が破壊され、最悪の場合、歯が抜け落ちることもあります。また、歯周病は全身の健康にも影響を及ぼす可能性があり、心臓病や腎臓病のリスクを高めることが知られています。
犬の歯周病の症状はなんですか?
犬の歯周病の症状は、初期段階では口臭や歯茎の腫れ、出血が主な症状として現れます。歯周病が進行すると、歯がぐらつき始め、最終的には歯が抜け落ちることもあります。また、食事中に痛みを感じる、片側の歯だけで噛む、口を開けることが減るなどの症状が見られることもあります。重度の歯周病では、顔から膿が出る、顔を傾けて食べる、フードや水をこぼすなどの症状が現れます。これらの症状が見られた場合、早急に獣医師の診察を受けることをお勧めします。
犬の歯周病の原因はなんですか?
犬の歯周病の主な原因は、歯に付着した歯垢や歯石、そしてそれらに含まれる細菌です。歯垢は食べ物の残りかすが歯に付着し、その上に細菌が集まって形成されます。硬化して歯石になり、歯肉に炎症を引き起こすことで歯周病が始まります。
また、犬の生活習慣や食事、口腔内の構造も歯周病の発症に影響を与えます。例えば、日常的に歯磨きを行わない、柔らかいフードばかりを与える、小型犬や短頭犬種で歯が密集しているなどが歯周病のリスクを高めます。以上の要因が組み合わさることで、犬の歯周病は進行します。

犬の歯周病の治療方法

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犬の歯周病の治療方法は何がありますか?
犬の歯周病の治療方法は、以下のようなものがあります。

歯石除去:歯石は、歯垢が石灰化したもので、歯茎に刺激を与えて炎症を引き起こします。歯石は自宅でのブラッシングでは取り除けないので、定期的に動物病院で歯石除去を行う必要があります。歯石除去は、犬に麻酔をかけて専用の器具で歯石を削り落とす処置です。

歯の抜歯:歯周病が進行して、歯や歯茎の組織が大きく損傷している場合は、歯の抜歯が必要になることがあります。歯の抜歯は、犬にとっては大きなストレスとなるので、できるだけ早期に歯周病の治療を始めることが重要です。

薬物療法:歯周病による炎症や感染を抑えるために、抗生物質や抗炎症剤などの薬物療法が行われることがあります。薬物療法は、歯石除去や歯の抜歯の補助的な役割を果たし、犬の痛みや不快感を和らげるとされています。


以上が、犬の歯周病の治療方法の一例です。犬の歯周病の治療は、犬の年齢や症状、歯の状態などによって異なりますので、詳しくは動物病院に相談してください。
犬の歯周病の治療費用の相場はどのくらいですか?
犬の歯周病の治療費用は、犬の種類や年齢、歯の状態、治療内容などによって異なりますが、一般的な相場は以下のようになります。

歯石除去:歯石除去には麻酔が必要なので、麻酔費用も含めて約1万円から3万円程度かかります。

歯の抜歯:歯の抜歯には麻酔や止血などの費用がかかるので、約3万円から10万円程度かかります。

薬物療法:薬物療法の費用は、薬の種類や量によって異なりますが、約1,000円から5,000円程度かかります。
高齢の犬に歯周病の治療をしても大丈夫ですか?
歯周病の治療は年齢に関係なく必要です。歯周病は犬の健康に悪影響を及ぼすだけでなく、命に関わることもあります。高齢の犬は歯周病による合併症のリスクが高くなるため、早期に治療しましょう。
ただし高齢の犬は麻酔に対する耐性が低く、副作用や合併症の可能性が高くなります。そのため、歯周病の治療には獣医師の判断と指示が必要です。

犬の歯周病の予防方法

歯周病にかかりやすい犬種はいますか?
歯周病は、犬の年齢や食事、歯磨きの頻度などによって発症しやすさが変わりますが、犬種によってもかかりやすさに違いがあります。一般的に、歯周病にかかりやすい犬種は以下のような特徴を持っています。

小型犬:小型犬は、歯が密集しているために食べ物や歯垢が溜まりやすく、歯茎が弱い傾向があります。また、小型犬は人間とのスキンシップが多いために、人間の口から細菌が移る可能性も高くなります。小型犬の中でも、特に歯周病にかかりやすい犬種は、チワワ、トイ・プードル、ヨークシャー・テリア、シーズーなどです。

短頭種:短頭種は、顎が短くて突き出ているために、歯が正常に並ばないことが多く、歯と歯の間に隙間ができやすくなります。この隙間に食べ物や歯垢が詰まると、細菌が繁殖しやすくなります。短頭種の中でも、特に歯周病にかかりやすい犬種は、ブルドッグ、パグ、ボストン・テリア、ペキニーズなどです。

高齢犬:高齢犬は、歯の摩耗や歯茎の退縮、免疫力の低下などによって、歯周病にかかりやすくなります。高齢犬は、歯磨きの頻度や方法、食事の質や量などに気を付ける必要があります。


以上のように、歯周病にかかりやすい犬種はいくつかありますが、それ以外の犬種でも歯周病になる可能性はゼロではありません。飼い主さんは定期的に犬の歯のチェックや歯磨きを行いましょう。
犬の歯周病の予防方法はありますか?
犬の歯周病を予防するためには、以下のような方法があります。

歯磨き:歯磨きは歯周病予防の基本です。歯磨きは歯垢を除去し、歯石の形成を防ぎます。犬用の歯ブラシや歯磨き粉を使って、毎日歯磨きを行いましょう。歯磨きが苦手な犬は、ガーゼやシートタイプの歯磨きグッズを使って慣らしていきましょう。

デンタルガムやデンタルトリーツ:デンタルガムやデンタルトリーツは、噛むことで歯垢を落とし、唾液の分泌を促します。歯垢を分解する酵素や歯石予防できるポリリン酸が含まれているものを選びましょう。

デンタルフード:デンタルフードは、歯にかみついたときに砕けずに歯垢をこすり落とせます。また、歯垢を分解する酵素や歯石予防のポリリン酸が含まれているものもあります。

以上が、犬の歯周病の予防方法の一例です。犬の歯周病の予防は、飼い主さんの日々のケアが大切です。

編集部まとめ

ここまで犬の歯周病についてお伝えしてきました。犬の歯周病の要点をまとめると以下の通りです。

  • 犬の歯周病とは、歯垢や歯石が歯周ポケットに入り炎症を起こす病気である
  • 犬の歯周病の治療方法には、歯石除去、歯の抜歯、薬物療法などがある
  • 犬の歯周病の予防方法には、歯磨き、デンタルガムやデンタルトリーツなどが役立つとされている

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

参考文献