近年、世界的にもペットを家族の一員として迎える人が増え、それに伴いペットと一緒に旅行を楽しむ人も増加しています。しかし、すべての施設がペットを受け入れているわけではありません。なかでも老犬は体力面の負担などから旅行に連れて行くのが難しく、ペットホテルを利用するケースも少なくありません。
そこで本記事では、老犬をペットホテルに預ける際に確認すべきポイントや注意点を詳しく解説します。愛犬が快適に過ごせるよう、事前の準備をしっかり整えてあげましょう。
老犬をペットホテルに預ける前に確認すべきこと

年齢を重ねた犬をペットホテルに預ける際には、若い犬とは違った注意点があります。老犬は環境の変化に敏感で、体調を崩しやすいため、できるだけ安心して過ごせるホテルを選ぶことが重要です。
老犬の受け入れを行っているか
はじめに確認すべきは、ペットホテルが老犬を受け入れているかどうかです。すべてのホテルが老犬を受け入れているわけではなく、年齢制限を設けている施設もあります。例えば、「10歳以上の犬はお断り」としているホテルもありますし、15歳以上の犬の宿泊は特別な条件が必要な場合もあります。
なぜ年齢制限があるのかというと、老犬は健康リスクが高く、ホテル側も細心の注意を払わなければならないからです。急に体調を崩したり、食欲が落ちたりすることもあるため、スタッフの負担も大きくなります。そのため、年齢制限を設けることで、ホテルが対応できる範囲を明確にしているのです。
まずは、ペットホテルの公式サイトや電話で問い合わせをし、愛犬が問題なく泊まれる施設かどうかを確かめましょう。
滞在中の環境
老犬は若い犬に比べて環境の変化に敏感で、新しい場所に慣れるのに時間がかかることがあります。そのため、ペットホテルの環境が愛犬に合っているかをしっかり確認することが大切です。
特に確認したいのが、施設の清潔さや安全性です。老犬は免疫力が低下しているため、不衛生な環境だと感染症にかかるリスクが高くなります。ホテル内が清潔に保たれているか、犬舎や遊び場が衛生的かどうかを事前に見学してチェックしましょう。
また、老犬にとって重要なのが静かな休息スペースです。若い犬と一緒に過ごすと、元気な犬が吠えたり走り回ったりすることで、ストレスを感じることがあります。できれば、個室や仕切りがある部屋を用意しているホテルを選ぶのがおすすめです。
さらに、温度管理も重要なポイントです。老犬は寒暖差に弱く、暑すぎたり寒すぎたりすると体調を崩しやすくなります。
可能であれば、事前に施設を見学し、スタッフの対応やほかの犬との接触状況をチェックすることをおすすめします。スタッフの態度や施設の雰囲気を実際に見ることで、実際に預けるかどうか判断しやすくなるでしょう。
短時間の慣らしステイで日中預かりだけお願いして、様子をうかがうという方法もあります。
健康管理や緊急時の対応方法
老犬は体調を崩しやすいため、滞在中の健康管理や緊急時の対応方法も確認しておくべき重要なポイント。以下の点について、ホテルに事前に問い合わせておきましょう。
- スタッフの経験や資格
老犬のケアに慣れたスタッフがいるかどうかを確認しましょう。獣医師や動物看護師の資格を持ったスタッフがいるホテルなら、より安心です。
- 提携している動物病院の有無
万が一の体調不良や怪我に備え、近くの動物病院と提携しているかを確認してください。ホテルによっては、獣医師が定期的に訪問する施設もあります。
- 健康チェックの頻度
滞在中に定期的な健康チェックを行っているかどうかも重要です。特に、食欲の変化や便の状態などを細かくチェックしてくれるホテルを選ぶとよいですね。
また、万が一緊急の治療が必要になった場合、どのような対応が取られるのかも確認しておきましょう。例えば、飼い主にすぐに連絡をするのか、病院に直行するのかなど、緊急時の流れを把握しておくことをおすすめします。
ペットホテルに預ける前にすべき準備

老犬をペットホテルに預ける際には、事前の準備がとても重要です。犬は環境の変化に敏感な動物であり、特に年齢を重ねた犬はストレスを感じやすくなります。ここでは、ペットホテルに預ける前に準備しておくべきポイントを詳しく解説します。
普段の食事やおやつを用意する
犬にとって食事は生活のなかで大きな楽しみの一つですが、環境が変わると食欲が落ちてしまうことがあります。特に老犬は食事の変化に敏感なので、普段から食べ慣れているドッグフードやおやつを持参しましょう。その際、1回分ずつ小分けにして持っていくと、ホテルのスタッフも管理しやすくなります。
食欲が落ちたときのために特別なおやつも持たせておくのもよいです。例えば、犬用のふりかけやウェットフード、茹でたささみなど、普段好きなものを準備しておくとよいでしょう。ただし、消化に悪いものやアレルギーの心配がある食材は避けるようにしましょう。
使い慣れた食器を用意する
犬は食器の違いにも敏感です。ペットホテルに預ける場合、いつも使っている食器を持参すると、より安心して食事をすることができるでしょう。
また、老犬の健康状態によっては特別な食器が必要な場合もあります。例えば、首や腰に負担をかけないように高さのある食器を使っている場合は、ホテルでも同じものを使えるように準備しましょう。
お気に入りのおもちゃやブランケットを用意する
老犬は環境の変化によってストレスを感じやすく、新しい場所では落ち着かなくなることがあります。そのため、普段から愛用しているおもちゃやブランケットを持参するのがおすすめです。
特に、飼い主の匂いがついているものは、犬にとって大きな安心材料となります。飼い主の匂いが残っているタオルやブランケット、寝床に敷いている布などを持たせると、慣れない環境でも落ち着くことができます。
狂犬病接種証明書・混合ワクチン接種証明書
ペットホテルを利用する際、ほぼすべての施設でワクチン接種証明書の提出が求められます。これは、ほかの犬やスタッフの安全を守るために必要な措置です。具体的には、狂犬病予防接種および混合ワクチン接種の証明書は必須と考えておいてよいでしょう。
証明書を提出できない場合は、ホテルの利用自体を断られることもあります。事前に接種状況を確認し、証明書を準備しておきましょう。
老犬をペットホテルに預ける際の注意点

老犬をペットホテルに預ける際には、特有の配慮と注意が必要です。ここでは、老犬をペットホテルに預ける際に注意すべきポイントを詳しく解説します。
ストレスに気をつける
老犬は環境の変化に敏感で、ストレスを感じやすい傾向があります。普段過ごしている家とは違う場所に泊まることで、不安になったり、食欲が落ちたりすることがあります。
特に、ペットホテルではケージでの管理が一般的なため、狭い空間に慣れていない犬にとっては大きなストレスとなる可能性があります。
そのため、あらかじめクレートやケージに慣れさせておくことが大切です。また、いつも使っているベッドや毛布、おもちゃを持参し、安心できる空間を整えてあげましょう。
持病やアレルギーがある場合は必ず伝える
老犬は若い犬よりも病気を抱えていることが多く、食事制限や投薬が必要なケースもあります。そのため、ペットホテルに預ける際には、持病やアレルギーに関する情報を正確に伝えることが重要です。
特に投薬が必要な場合は、薬の種類やどのタイミングでどのように与えるのかを明確に説明し、必要であればメモを渡してスタッフが適切に対応できるようにしましょう。アレルギーがある場合は、絶対に食べてはいけないものを明確に伝え、誤った食事が提供されないよう注意が必要です。
緊急時の対応方法を確認する
ペットホテルに預けている間に、急に体調を崩したり、ケガをする可能性もゼロではありません。特に老犬は免疫力が低下しているため、環境の変化による体調不良が起こりやすいです。万が一の事態に備え、緊急時の対応がしっかりしているホテルを選びましょう。
具体的には、提携している動物病院があるか、緊急時にはすぐに診察を受けられる体制が整っているかの確認が必要になります。万が一の際は、ホテル側がどのように飼い主へ連絡するのかも確認しておきましょう。また、かかりつけの動物病院の情報を伝えておくと、もしもの際に適切な治療を受けることができます。
ほかの犬との接触がない環境を選ぶ
老犬は若い犬と一緒に過ごすことでストレスを感じることがあります。活発な犬や吠え癖のある犬と同じ空間にいると落ち着かず、不安になってしまうことがあります。そのため、できるだけ静かで個別スペースが確保できるホテルを選ぶのが理想です。
ペットホテルを選ぶ際は、個室の有無やほかの犬との接触を少なくする工夫がなされているかなどをチェックしましょう。ホテルの見学ができる場合は、スタッフが犬に対してどのように接しているのかを観察してみるのもよいですね。
ペットホテル滞在中に気をつけたいポイント

老犬をペットホテルに預けた後も、快適に過ごせているかを把握することが大切です。滞在中の健康管理やストレス軽減の工夫を事前に確認し、愛犬が安心できる環境を整えましょう。
- 健康チェック
- ストレスを少なく
- ホテルとの連絡手段を確保
これらのポイントに配慮が必要です。
老犬は体調を崩しやすいため、食欲や排泄の状態を定期的に確認してもらいましょう。普段と違う様子があれば、すぐに報告してもらうよう依頼しておきます。
滞在中にストレスを感じると、食欲不振や落ち着きのなさにつながります。ほかの犬との接触を控える、静かな個室を選ぶ、飼い主の匂いがついたアイテムを持たせるなどの工夫が効果的です。
滞在中の様子を写真や動画で送ってくれるサービスがあるホテルを選ぶと、飼い主も安心できます。また、緊急時の連絡方法や対応フローを事前に確認し、状況に応じて早めのお迎えも視野に入れておくとよいでしょう。
老犬のペットホテル利用が断られる可能性があるケース

ペットホテルは、多くの犬を一度に預かるため、安全管理がとても重要です。特に老犬の場合、健康状態や体力の問題などから、ホテル側が受け入れを断ることがあります。また、ほかの犬との共存が難しいと判断された場合も、利用が制限されることがあるため、事前にしっかりと確認しておくことが大切です。
ここでは、ペットホテルの利用を断られる可能性がある主なケースについて説明します。
持病や障害がある
老犬は持病や障害を抱えていることが多く、ペットホテル側が適切なケアを提供できないと判断した場合、受け入れを断られることがあります。例えば、投薬が必要、歩行が困難、排泄の介助が必要、発作の持病があるなどの場合は、事前にホテル側とよく相談しましょう。
ペットホテルによっては、老犬向けの特別プランを用意している施設もあります。介護が必要な老犬のための設備が整っている施設を選ぶこともおすすめです。
大型犬・中型犬
ペットホテルによっては犬の大きさに制限がある場合があります。特に大型犬や中型犬は、スペースの問題やスタッフの対応の関係で受け入れが難しいケースがあります。
また、過去に噛みついた経験がある、ほかの犬やスタッフに対して攻撃的な態度を取るなど攻撃性があると判断された場合も、安全面から受け入れを断られることもあります。
ワクチン未接種
ペットホテルでは、ほかの宿泊ペットの安全を守るために、狂犬病予防接種や混合ワクチンの接種証明書の提示を求めるのが一般的です。ワクチン未接種の犬は感染症のリスクがあるため、ほとんどのペットホテルで受け入れを断られます。
もし、ワクチン接種が済んでいない場合は、少なくとも1ヵ月前には接種を済ませておくことをおすすめします。そのうえで、忘れずに証明書も用意しておきましょう。
まとめ
老犬をペットホテルに預ける際は、受け入れ条件の確認や滞在環境のチェックなど、事前準備が欠かせません。老犬向けの設備や健康管理の体制が整っているかを確認することはもちろん、食事やおもちゃ、ブランケットなど愛犬が安心できるアイテムを持参することも大切です。
もしもの際の対応についても、ホテル側と事前に話し合っておくことが重要です。愛犬がストレスなく快適に過ごせるよう、適切なホテルを選びましょう。