ペットホテルやペットシッターは、出張や旅行などでペットを連れて行けない場合の預け先として知られています。
ただし、ペットホテルとペットシッターでは預け方や料金などに違いがあるため、事前に確認しておくことが大切です。ペットの性格や状況に合わせて預け先を決めれば、ペットのストレスを抑えられるでしょう。
本記事では、ペットホテルとペットシッターの違いやメリット・デメリットを解説します。ペットにぴったりな預け先を決めるための参考になれば幸いです。
ペットホテルとペットシッターの特徴
- ペットホテルの特徴を教えてください。
- ペットホテルとは、一時的にペットを預けられるホテルサービスのことを指します。
出張や旅行などで、飼い主がペットの世話をできない場合に利用されるのが一般的です。
近年は、ペットショップやペットサロン、動物病院などに併設されているケースが増えているとされています。主なサービス内容は、以下のとおりです。- 1日2回の餌やり
- トイレの世話
- 夜間の見守り
- 朝・夕の散歩(犬の場合)
上記はあくまでも事例であり、受けられるサービスはペットホテルによって異なります。
なかにはオプションでトリミングやペットエステを受けられる場合もあるため、事前に公式サイトを確認し、どのようなサービスがあるのか確認しましょう。
- ペットシッターの特徴を教えてください。
- ペットシッターとは、飼い主が留守の間に自宅を訪問してペットの世話をするサービスのことです。
ペットホテルと同様に餌やりやトイレの世話、散歩など、ペットに必要な世話を行います。ペットシッターによってサービスは異なりますが、歯磨きや爪切り、トリミングなどのサービスを受けられる場合もあるでしょう。
ペットシッター利用時は事前に打ち合わせを実施し、餌の保管場所・餌の量・散歩コースなどペットの世話に必要な情報をヒアリングするのが一般的です。
当日、ペットシッターは飼い主から預かった鍵で自宅に入り、ペットの世話を行います。指定時間の世話を終えた後は、飼い主に鍵を返却してサービス終了となるのが基本的な流れです。
ペットホテルとペットシッターの違い
- ペットホテルとペットシッターの料金の違いを教えてください。
- ペットホテルの一般的な料金は、以下のとおりです。
- 小型犬・猫(一時預かり):約500円
- 小型犬・猫(宿泊):約3,000円
- 大型犬(一時預かり):約1,000円
- 大型犬(宿泊):約5,000円
一方で、ペットシッターの一般的な料金は1時間あたり約2,000円〜3,000円が目安です。ペットシッターは自宅に訪問するための交通費や移動時間もかかるため、ペットホテルより高額な料金になる傾向があります。
- ペットにとって負担が少ないのはどちらなのでしょうか?
- ペットホテルとペットシッターのどちらが負担を軽減できるかは、ペットの性格によって変わります。まずはペットの性格や体調を確認し、どちらの方が負担を少なくできるかしっかり検討することが大切です。
環境が変わることを嫌うペットの場合、自宅で世話をしてくれるペットシッターの方が負担が少ないでしょう。普段と同じ環境でいつもどおり生活できるため、神経質なペットもストレスを感じることなく過ごせます。しかし、ペットシッターは指定された時間内でのみペットの世話をするサービスです。
できるだけ長く人と一緒にいた方が落ち着けるペットは、スタッフが常駐するペットホテルの方が負担が少ないと考えられます。
動物病院に併設されたペットホテルなら体調不良のときもすぐに対応できるため、健康面に不安があるペットでも心配なく預けられるでしょう。ただし、ペットホテルによっては24時間体制をとっておらず、夜間は無人になる施設も少なくありません。24時間体制でスタッフが対応しているか、事前に確認しておくとよいでしょう。
- どのように使い分けたらいいのでしょうか?
- ペットホテルとペットシッターは、ペットが好む環境に合わせて使い分けるのがおすすめです。
例えば、自宅が大好きでほかの場所へ行くのを嫌うペットであれば、自宅で世話をしてくれるペットシッターが適しています。
常に人がいる環境を好むペットなら、24時間体制でスタッフが常駐しているペットホテルを選ぶとよいでしょう。
健康面に不安があるペットは、急な体調の変化でもすぐ対応できるよう動物病院に併設されたペットホテルを選ぶことが重要です。
また、ペットホテルとペットシッターは料金によっても使い分けられます。ペットホテルの料金は小型犬・猫の宿泊で約3,000円なのに対し、ペットシッターは1時間あたり約2,000円〜3,000円発生するのが一般的です。そのため、あまり費用をかけられない場合はペットホテル、費用に余裕がある場合はペットシッターを選ぶなどコスト面を考慮して選択する方法もあります。
ペットホテルとペットシッターのメリット・デメリット
- ペットホテルのメリットは何ですか?
- ペットホテルのメリットは、スタッフが常駐し、ペットが不安なく過ごせる環境が整っている点です。深夜の時間帯はスタッフがいなくなる場合もありますが、少なくとも日中はペットのお世話をしてくれるため、何か異変があった場合はすぐに対応できます。
寂しがり屋のペットや人と触れ合うのが大好きなペットも、常にスタッフがいる環境であればストレスを感じずに済むでしょう。
また、サロンを併設しているペットホテルではトリミングのサービスを受けられます。ペットホテル滞在中にトリミングを済ませれば、別途スケジュールを組んでサロンに行く必要がなくなるので、飼い主・ペット双方の負担を軽減できるでしょう。
- ペットホテルのデメリットは何ですか?
- ペットホテルのデメリットは、ペット間でトラブルが生じるおそれがあることです。
相性の合わないペットが同じ空間に滞在していると、ケンカが起きる可能性が高まります。ケンカの度合いによっては、ペットが負傷するリスクもあるでしょう。そのため、スタッフが常にペットの様子を確認し、ケンカが起きないように配慮してくれるペットホテルを選ぶことが重要です。
また、小型犬は体格差のある大型犬と一緒にいると精神的なストレスを抱えるケースがあります。小型犬と大型犬で滞在エリアを分けているか確認するのがおすすめです。
ほかのペットから感染症などの病気がうつるリスクも考えられるので、事前の健康チェックや衛生管理が行き届いたペットホテルを選ぶ必要もあります。
ほかには、事前に健康診断書などの書類を用意する手間がかかる点にも注意しましょう。
- ペットシッターのメリットは何ですか?ペットシッターのメリットは、飼い主が出かけている間もペットが自宅で過ごせることです。環境の変化を嫌うペットにとって、ペットホテルへの移動は負担になる場合があります。慣れ親しんだ自宅で過ごし、ペットシッターに食事や散歩、遊びなどの世話をしてもらえればペットのストレスを軽減できるでしょう。
ペットホテルのようにほかのペットと接する機会がないため、ケンカなどのトラブルが起きる心配もありません。
また、ペットを送迎する手間を省けるのもペットシッターの利点です。
ペットホテルに預ける場合は必要に応じてペットフードやおやつ、おもちゃなどを用意する必要がありますが、ペットシッターなら自宅にあるものを利用してもらえるので荷造りをせずに済みます。
- ペットシッターのデメリットは何ですか?
- ペットシッターのデメリットは、常にペットの様子を見てくれるわけではない点です。事前に決められた時間帯のみペットの世話をしてもらうことになるため、誰もいない間にペットがどうやって過ごしているか気になる可能性があります。
ケガや病気などの緊急時にすぐ対応できないおそれもあり、体調面に不安があるペットの場合は注意が必要です。ペットシッターがいない時間帯もペットの様子を確認できるよう、自宅にペットカメラを設置するなどの対策を取るとよいでしょう。
また、ペットシッターを利用する際はあらかじめ自宅の鍵を預けることになるので、防犯面で不安を感じる場合があります。トラブルを防ぐため、コンプライアンス意識が行き届いたペットシッターを選ぶことが大切です。
編集部まとめ
ペットホテルとペットシッターは、さまざまな点に違いがあります。
常にペットを見守ってもらいたい場合は24時間体制でスタッフが常駐しているペットホテル、自宅以外の環境を嫌うペットの場合はペットシッターを選ぶなど、ペットの事情に合わせた選び方をするのがおすすめです。
また、ペットホテルと比べてペットシッターの方が料金が高くなる傾向があります。サービス内容と併せてコスト面も考慮し、ペットと飼い主双方の負担を軽減できるようにしましょう。
参考文献