動物を飼っている方にとって、自分の予定を立てにくいことは悩みの一つでしょう。動物を預けてゆっくり旅行に行きたいと感じることがあるかもしれません。そのようなときに便利なのがペットホテルです。
ペットホテルによっては、動物たちの送迎を行っている場合があります。ペットホテルまで遠かったり預けに行く手段がなかったりする飼い主さんにとって、ペットホテルの送迎はうれしいサービスといえるでしょう。
この記事では、ペットホテルにおける送迎のメリットやリスク、ペットホテル利用時の注意点について解説します。
ペットホテルの送迎について
- ペットホテルも送迎をしてくれるのでしょうか?
- ペットの送迎を行っているペットホテルは少なくありません。送迎を行っていないペットホテルもありますので、送迎の有無はインターネットで検索してみるとよいでしょう。
ペットホテルに送迎を依頼する場合、確認するべき点は以下のとおりです。- 送迎場所
- 送迎時間
- 送迎料金
- 車内の環境
ペットホテルによっては、送迎場所まで出向く必要がある場合もあります。送迎時間もペットホテルによってさまざまで、時間を固定していることも少なくありません。
この場合は出かける時間に間に合わなかったり、受け取り時間に間に合わず延泊となったりするケースがあるので、送迎時間とご自身の予定をしっかりと確認しましょう。
送迎料金が有料の場合もあります。また車内が狭い場合、ほかの動物たちと一緒になることでペットがストレスを感じることもあるので、車内の環境も確認して利用するよのがおすすめです。
- ペットホテルで送迎してもらうメリットを教えてください
- ペットホテルで送迎してもらうメリットとしては、まず手間が省けることが挙げられます。ペットホテルまで出向く必要がなくなるため、飼い主さんは余裕を持って自分のスケジュールが組めるでしょう。
ペットホテルまでの距離が遠い場合や自家用車を所有していない場合、送迎はうれしいサービスとなるでしょう。また、移動中における動物のストレスを軽減できることもよい点です。
電車で移動するのであれば、動物をケージに入れる必要があります。ペットホテルの送迎車は動物たちに配慮した仕様であることが多く、負担軽減につながります。
ペットの送迎を担当するスタッフのなかには、送迎に関するトレーニングを受けている方もいます。その場合は移動もスムーズで動物のストレスも軽減されるでしょう。
- ペットホテルの送迎でデメリットやリスクはありますか?
- ペットホテル送迎のデメリットやリスクとして、ペットが体調不良となる可能性が挙げられるでしょう。ペットホテルの送迎は、動物たちにとって普段とは異なる環境です。
送迎中は飼い主さんと離れた状態なうえ、ほかの動物たちが近くにいます。このような環境に慣れていないペットにとって、送迎中はストレスを受けやすい時間といえるでしょう。
動物は人間よりもストレスに敏感なので、これらのストレスで体調が悪くなる可能性があります。
これらのストレスを減らすために、ドッグランなどで飼い主さん以外の人間やほかの動物に慣れさせておくことも一つの方法です。また、ペットホテルの送迎は予約制で、送迎時間が決まっていることが一般的です。
旅行などの予定が決まったら早めにペットホテルの予約を行わないと、希望の時間に預けられない可能性があるため注意しましょう。
- ペットホテルの送迎でほかの動物と一緒になることはありますか?
- ペットホテルの送迎時に、車内でほかの動物と一緒になるケースがあります。これは、ペットホテルのポリシー・スタッフの数・料金設定などの条件で異なります。
ほかの動物たちと交流した経験の少ない動物にとってはストレスの原因になる可能性があるでしょう。また、自分のペットがほかの動物たちに危害を加える可能性についても配慮する必要があります。
ペットホテルを利用する際の注意点
- ペットホテルを利用する際の注意点を教えてください
- ペットホテルではペットの状態によって宿泊を断っている場合があります。例えば以下のような場合が挙げられます。
- ワクチン未接種およびノミダニ対策不備
- 気性が荒い
- 大きすぎる
- 発情中
- 妊娠中および生理中
- 病気がある
一般的に、ワクチン接種とノミダニ対策を必須としているペットホテルがほとんどです。ワクチン接種証明書の提示が必要となる場合があるので、事前に確認し準備しておきましょう。
ケージで動物を管理しているペットホテルでは、ケージに入らないサイズのペットの宿泊を断る場合があります。また、発情中や気性が荒いペットは、ほかの動物に危害を加えたり近隣の迷惑になったりする可能性があるため宿泊できない場合があります。
また、ペットが風邪を引いていたり何らかの感染症に罹っていたりする場合も、預けられない可能性が高いでしょう。そのまま預かってしまうと、ほかの動物に病気をうつす可能性があるためです。
心臓病など、日頃より投薬を必要としている動物も断られる可能性があります。ペットに病気の兆候が見られたら、預ける前にまずは動物病院を受診して検査を受けるようにしましょう。
妊娠中や生理中の動物は、ペットホテルに事前に確認するとよいでしょう。
- ペットホテルはペットにとってストレスの原因になりますか?
- ペットホテルでの宿泊はペットにとってストレスになってしまうことがあります。普段と違う生活環境や、ほかの動物たちの存在が原因として挙げられます。
ペットホテルによっては夜間のスタッフが常駐していないケースもあるでしょう。夜間、誰もいない環境にペットがストレスを感じ、体調を崩す原因になってしまう可能性もあります。
夜間スタッフが常駐しているペットホテルもあるので、気になる方は探してみるとよいでしょう。また、ペットホテルに預ける際のストレスを減らす方法として、以下が挙げられます。- 必要以上にペットを構いすぎない
- 社会化トレーニングをする
- 一時預かりを利用する
特に犬の場合ですが、必要以上に構いすぎて飼い主さんとの距離が近すぎる場合、飼い主さんと少し離れただけで強いストレスを感じます。常にペットのそばにいるのではなく、ときにはペットの目に入らない場所に移動するなど、飼い主さんが見えなくても落ち着けるように訓練しておくと預けたときのストレスも少なくなるでしょう。
ほかの人間や犬が多くいる場所に連れて行ったり、さまざまな生活音を聞かせて慣れさせておくことも有効です。また、ペットホテルを初めて利用する際には、一時預かりで慣れさせることもストレスを減らすポイントです。
短時間の預かりを繰り返すことで、ペットもペットホテルに慣れてきます。そのタイミングであれば、一日預けたとしてもペットのストレスは少なくて済むでしょう。
- ペットを預ける際の持ち物を教えてください
- ペットホテルを利用する際の持ち物は、飼い主さんが手続きに必要なものと動物用のグッズに分けられます。手続きの際に必要なものは以下のとおりです。
- 飼い主さんの身分証明書
- ワクチン接種証明書
- 狂犬病予防接種証明票
- 印鑑
ペットホテルは、ワクチン接種を義務としているのが一般的です。当日ワクチン接種を受けられるペットホテルもあります。ペット保険証もあれば持参しましょう。
動物用のグッズとしては以下のようなものが挙げられます。- ペットの好物の食品
- おもちゃ
- 首輪やリード
- 敷物
- マナーベルトやマナーパンツ
このすべてが必需品ではありませんが、必要なものを持参しましょう。食品・おもちゃ・敷物は動物の好みがあれば持参するとよいでしょう。
マナーベルトやマナーパンツは、マーキングや排泄の癖があるペットのためのグッズです。私物の持ち込みを禁止しているペットホテルもあるため、事前確認が必要です。
ペットホテルの選び方
- ペットホテルを選ぶ際の注意点を教えてください
- ペットホテルを選ぶときのチェック項目としては以下が挙げられます。
- 清潔さ
- ケージの有無
- グッズの持ち込み可否
- 送迎の有無およびその時間帯・場所
- 体調不良時の対応
- 夜間スタッフの有無
- 第一種動物取扱業(保管)の登録の有無
ペットホテルはケージでペットを管理する場合と、フリースペースがある場合があります。ストレスを感じるペットの場合、ケージの方がよいこともあるでしょう。
動物病院に併設されたペットホテルであれば、体調不良時の対応がしてもらえるので安心感があるでしょう。
第一種動物取扱業(保管)はペットホテルの開業に必要な資格です。第一種動物取扱業の登録情報は、ペットホテルのホームページや店舗で確認することができます。
- ペットホテルは子犬や子猫も利用できますか?
- ペットホテルでは、生後間もない子犬や子猫は宿泊できない場合が多いです。生後6ヶ月未満や生後4ヶ月未満など、預かり不可の条件はペットホテルによって異なります。
体調不良時の管理がむずかしいことが理由に挙げられます。子犬や子猫の預かり条件は、事前にペットホテル側に確認するとよいでしょう。
編集部まとめ
今回はペットホテルの送迎方法、そしてペットホテルの利用法について解説しました。
ペットホテルでの宿泊は動物にとって非日常的な体験となります。ストレスを感じやすいペットの場合、ペットホテルの宿泊が原因で体調不良になってしまうことがあるかもしれません。
そのため飼い主さんは、動物の気持ちを考えながらペットホテル選びをすることが大切です。
また、預けた際のストレスが少なくなるように、事前に訓練を行ったり一時預かりを利用したりするのもおすすめです。
ペットが快適に過ごせるように、しっかりと準備をしてからペットホテルに預けるようにしましょう。
参考文献