長期外出などでペットホテルを初めて利用する方にとって、「ペットホテルとは、どんな感じの施設なの?」「ペットホテルの選び方や知っておきたいポイントは?」など、疑問や不安を抱く飼い主も少なくありません。
ストレスなく預けられるペットホテルとはどのような環境なのでしょうか。
本記事ではペットホテルはどんな感じの施設なのかについて以下の点を中心にご紹介します。
- ペットホテルとはどんな感じの施設なのか
- ペットホテルの選び方のポイント
- ペットホテルへ預ける際に必要な持ち物
ペットホテルはどんな感じの施設なのかについて理解するためにもご参考いただけますと幸いです。ぜひ最後までお読みください。
ペットホテルはどんな感じの施設?

- ペットホテルとはどのような施設ですか?
- ペットホテルとは、飼い主が外出や旅行、出張などで家を空ける際に、ペットを一時的に預かり世話をしてくれる専門の施設のことを指します。
施設の形態はさまざまで、ペット専用のホテルだけでなく、ペットショップやトリミングサロン、動物病院に併設されていることもあります。また、空港内に設けられたペット預かりサービスを利用できる場合もあり、長期の海外旅行の際にも利用されています。
- ペットホテルではどのようなサービスが受けられますか?
- 預かり期間や施設によって異なりますが、ペットホテルでは基本的に宿泊や一時預かりのサービスが提供されており、預かり中の食事やトイレの世話、散歩なども行われています。
宿泊の場合は1泊〜数ヶ月まで対応しており、長期利用には割引がある場合もあります。ただし、高齢のペットや治療中のペットは長期預かりが難しいケースもあるため、事前確認が必要です。
- ペットホテルの種類を教えてください
- ペットホテルは、主に以下の4つのタイプに分類されます。
【ペットの預かりに特化した専門のペットホテル】
ペットの預かりに特化した専門のペットホテルは、預かり時間の柔軟性が高く、時間単位での一時預かりから長期宿泊まで対応しています。スタッフはペットのケアに専念できるため、きめ細やかなサービスが提供されていることが多い傾向にあります。
【動物病院に併設されたペットホテル】
獣医師や動物看護師がペットのお世話を担当し、急な体調変化にも迅速に対応できる点が特徴です。高齢のペットや持病のあるペットでも、預かりに対応してもらえるところが多いようです。
【ペットショップに併設されているペットホテル】
トリマーによるシャンプーや爪切りなどのサービスが利用できるところもあるため、預けている間にトリミングなどを済ませられます。
【ドッグトレーナーや訓練所が運営するペットホテル】
広いドッグランを備え、活発なペットが十分に運動できる環境が整っているほか、しつけやトレーニングの相談が行えます。
【個人で預かりを行う個室型ペットホテル】
その他に、個人宅でペット預かりを行う個室型のペットホテルもあります。手厚いケアが期待できる反面、料金が高めに設定されていることが多い傾向にあります。
ペットホテルの料金の目安や選び方

- ペットホテルの利用料金はどのくらいですか?
- ペットホテルの料金は、ペットの体重やサイズ、宿泊する部屋の広さ、提供される設備やサービス内容によって変動します。
例えば、小型犬であれば1泊あたり約3,000円、中型犬は約4,000円、大型犬は約5,000円、超大型犬になると約6,000円が相場とされています。
また、猫やウサギ、モルモット、ハムスターなどの小動物の場合は、1泊あたり約2,000〜3,000円が平均的な料金です。
- ペットホテルで過ごす一日の流れを教えてください
- ペットホテルの一日の流れは、プランや預ける動物の種類によって詳細は異なります。
ここでは、犬のペットホテルでの一日の流れをご紹介します。
1.朝の給餌と清掃
一日の始まりは、朝食からスタートします。食事後は清掃を行い、衛生的な環境を保ち、ペットが気持ちよく過ごせるよう整えます。
2.午前中の運動
朝の活動時間には、散歩やドッグランでの遊びなど、適度な運動が行われます。
3.昼食と休息
午後のはじめ頃には昼食が用意されます。昼食後は、静かな環境での休息時間が一定時間設けられます。
4.午後のプレイタイムと散歩
休息後は、スタッフやほかのペットと交流できるプレイタイムや散歩が実施されます。犬同士で遊んだり、散歩を通して身体を動かします。
5.夕食と夜の世話
一日の終わりには夕食が提供されます。夕食後は居住スペースの清掃や水の交換などが行われ、夜の就寝環境を整えます。
6.夜間の見守り
夜間見守りを行っているペットホテルでは、夜間もスタッフによる定期的な巡回や見守りが行われます。また、獣医師と連携し、緊急時には必要な治療やケアを受けられるよう配慮されているところもあります。ただし、夜間は無人になるところもあるため、気になる方は事前に確認をとりましょう。
- ペットホテルの選び方のポイントを教えてください
- 安心してペットを預けるためには、ペットホテルを選ぶ際に以下のようなポイントを知っておくことが大切です。
1.動物取扱業者の登録確認
ペットホテルの運営には、国が定める第一種動物取扱業者としての登録が義務付けられています。動物愛護法に関連して、施設の構造や規模等に関する事項が定められており、それぞれの動物に応じたケージの広さや空間の確保などが決められています。
例えば、運動スペース分離型(ケージ飼育等)の基準では、寝床や休息場所用のケージのサイズと、別に設ける運動スペースのサイズの双方を規定しています。
具体的には、寝床や休息場所となるケージの場合は、犬はタテ体長の2倍×ヨコ体長の1.5倍×高さ体高の2倍、猫はタテ体長の2倍×ヨコ体長の1.5倍×高さ体高の3倍(棚を設け2段以上の構造とする)とされています。
登録の有無は違法営業の判断基準にもなるため、事前にホームページや施設内で確認しましょう。
2.利用条件と料金の透明性
利用時の条件や料金体系が明確であることは、トラブルを避けるために欠かせません。ワクチン接種の証明や健康状態の確認が徹底されているか、また宿泊料金やキャンセルポリシーなどがはっきりしているかを確認しましょう。
3.緊急時の対応体制
ペットが体調を崩す可能性も考慮し、緊急時にどう対応してくれるかを把握しておきましょう。夜間の医療機関との連携や、専門知識を持つスタッフの有無など、体制が整っているかがポイントです。
4.部屋の種類と環境
ペットホテルの部屋はケージ預かりから個室までさまざまなタイプがあります。ペットの性格や大きさ、ほかのペットとの関わり方を考慮した環境を選びましょう。
ペットホテルに預ける前に知っておきたいこと

- ペットホテルへ預ける際に必要な持ち物を教えてください
- ペットホテルへ預ける際には、ペットが安心して過ごせるよう、以下のようなアイテムを持っていくことをおすすめします。
・ペットフードやおやつ
環境やフードの変化が原因で食欲が落ちたり、体調を崩したりすることがあるため、普段食べ慣れているフードやおやつを持参しましょう。
・おもちゃ
遊び慣れたおもちゃを持参するのもおすすめです。いつも使っているおもちゃの方が安心する場合もあり、ストレスの解消にも役立ちます。
・敷物
ペットホテルでは、ケージのなかで過ごす時間が多くなることも少なくありません。自宅の匂いがついたタオルやブランケット、バスタオルなどの敷物を持ち込むことで、慣れない環境でも安心して眠れるようにしてあげましょう。
- ペットホテルに預ける前にやっておくべきことはありますか?
- ペットホテルにペットを預けるためには、事前の準備も大切です。以下のポイントを確認しましょう。
・ワクチン接種の実施
ペットホテルの利用条件に、狂犬病のワクチン接種以外にも、混合ワクチンなどの任意接種を指定しているところもあり、未接種のペットの受け入れを拒否している場合もあります。
・ノミやダニの予防対策
ノミやダニの予防が不十分だと、ほかのペットに寄生虫が広がる恐れがあり、健康被害につながるため対策が必要です。
・ケージ環境への慣れ(ハウストレーニング)
ペットホテルではケージで過ごす時間が多くなり、施設やプランによっては終日ケージのなかで過ごすこともあります。日頃からケージやハウスに慣れさせておき、預けた際のストレスを軽減させることが大切です。
・留守番に慣れさせる
ペットに普段から少しずつ留守番の練習をしておくことで、飼い主がちゃんと戻ってくることを理解させ、安心感を持たせてあげることが大切です。
・短期間のペットホテルのお試し利用
ペットホテルにいきなり長期間預けるのではなく、まずは短時間の預かりで慣らすことをおすすめします。
・迷子対策
万が一の脱走に備えて、ペットの首輪に連絡先の名札をつけたり、マイクロチップを装着しておいたりすることが迷子対策になります。
- ペットホテルへ預けられないケースはありますか?
- ワクチン接種やノミやダニ対策のほかにも、以下のような場合は、ペットホテルへ預けられないことがあります。
1.病気や体調不良の際
ペットが風邪をひいていたり、体調がよくない場合は、預かりを断られることがあります。
2.しつけが不十分な場合
犬の場合、基本的なしつけができているか、無駄吠えがないかがチェックされることがあります。猫の場合は、人やケージに慣れていないと預かりが難しいこともあります。
編集部まとめ

ここまでペットホテルはどんな感じの施設なのかについてお伝えしてきました。ペットホテルはどんな感じの施設なのかについての要点をまとめると以下のとおりです。
- ペットホテルとは、飼い主が外出や旅行、出張などで家を空ける際に、ペットを一時的に預かり世話をしてくれる専門の施設のこと
- ペットホテルの選び方のポイントには、動物取扱業者の登録確認や緊急時の対応体制の確認、利用条件と料金の透明性、部屋の種類と環境など
- ペットホテルへ預ける際は、ペットフードやおやつ、おもちゃ、敷物が必要である
ペットホテルは、さまざまなサービス内容が用意されているところがあるため、ペットの性格やニーズに合わせて、納得できる環境を選ぶことが大切です。
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。