トリミングに予約は必要?トリミングサロンの選び方から注意点まで解説します!

トリミングに予約は必要?トリミングサロンの選び方から注意点まで解説します!

トリミングは愛犬の健康と美しさを保つために欠かせないケアです。しかし「トリミングに予約は必要なのか?」「どのサロンを選べばよいのか?」といった疑問を持つ飼い主さんも多いのではないでしょうか。

本記事ではトリミングの予約について以下の点を中心にご紹介します。

  • トリミングに予約が必要なのか
  • トリミングの種類とは
  • トリミングの注意点

トリミングの予約について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。ぜひ最後までお読みください。

トリミングに予約は必要?

トリミングは、基本的に予約が必要です。注目を集めているサロンでは、2週間先まで予約が埋まっていることも珍しくなく、予約なしで訪れても対応が難しい場合が多いようです。なぜなら、トリミングが一人のトリマーが一匹の犬に集中して1~2時間かけて行う施術であるため、突然の来店に対応しにくい事情があるそうです。

しかし、自宅を改装した個人経営のトリミングサロンでは、予約に多少の柔軟性がある場合があります。平日で時間に余裕があれば、当日でも対応可能なケースがあるのが魅力です。

散歩中にトリマーに直接相談し、そのまま施術を受けることができた、という例もあるようです。爪切りや耳掃除、肛門腺絞りなど短時間で済むケアであれば、予約の合間に対応してもらえることもあります。

一方、大型のペットショップやホームセンター併設のサロンでは、個人経営のサロンより予約なしでの利用は難しい傾向があります。ただ、複数のトリマーが常駐しているため、当日のキャンセルが出ると予約が取れることもあります。事前に電話で空き状況を確認し、当日予約を試みるのがよいでしょう。

全身のトリミングが必要な犬種の場合は、事前予約がおすすめです。一方で、部分的なケアをお願いしたい場合には、個人経営のサロンや、当日対応が可能な大型店舗を上手に活用すると、よりスムーズに利用できるでしょう。

トリミングが必要な犬種

すべての犬がトリミングを必要とするわけではありませんが、毛が伸び続けるタイプの犬種や毛が絡まりやすい犬種では、定期的なトリミングが欠かせません。

以下に、トリミングが必要とされる代表的な犬種を紹介します。

【トリミングが必要な代表的な犬種】

  • プードル(トイプードルやスタンダードプードルなど)
  • ビションフリーゼ
  • シュナウザー(ミニチュアやジャイアントシュナウザーを含む)
  • ヨークシャーテリア
  • シーズー
  • マルチーズ
  • コッカースパニエル(アメリカンコッカーやイングリッシュコッカー)

上記でご紹介した犬種は毛が伸び続ける特性があるため、1ヶ月に1度程のトリミングがおすすめです。トリミングには見た目を整えるだけでなく、被毛や皮膚の健康を保つ役割もあります。

特にプードルやビションフリーゼなどのカット犬種は、毛が絡まりやすく、お手入れが行き届かないと皮膚トラブルを引き起こす可能性もあります。

また、コッカースパニエルのように細く絡まりやすい毛を持つ犬種では、家庭でのケアが難しいこともあるため、プロのトリマーにお任せするのがおすすめです。

トリミングは費用がかかるものの、愛犬の健康を保ち、可愛らしい姿を維持するためには重要なケアといえるでしょう。

トリミングサロンの選び方

トリミングサロンを選ぶ際には、いくつかのポイントを押さえることで、愛犬に合ったサロンを見つけられます。以下では、トリミングサロン選びの際に注目すべき基準を紹介します。

  • 通いやすさを重視する
    サロンの立地は、定期的に通ううえで大切なポイントです。移動時間が長いと、愛犬のストレスになる可能性があります。そのため、自宅や散歩ルートの近くにあるサロンを選ぶとよいでしょう。

    予約の取りやすさや営業時間も確認しておくと、スムーズに通いやすくなります。
  • 実際に訪れて雰囲気を確認
    レビューは参考になりますが、最終的には実際にサロンを訪れて雰囲気を確かめるのがおすすめです。サロン内が清潔で、トリマーとのコミュニケーションがスムーズにとれるかどうか、また愛犬がリラックスして過ごせる環境かをチェックしてください。清掃が行き届いていることや、トリミング中の配慮が見られるかも重要です。
  • サービス内容と料金を比較
    トリミングにかかる費用はサロンごとに異なりますが、料金と提供されるサービスのバランスの考慮が大切です。一部のサロンでは、シャンプーやカットのほかに、マッサージやスキンケアなどのサービスを提供している場合があります。これらの追加サービスを確認し、愛犬に必要なケアが含まれているかを確認しましょう。
  • トリマーの技術と信頼性
    愛犬の美容と健康を任せるためには、トリマーの経験や技術力を確認することも大切です。資格や受賞歴、実際の施術例などをチェックして、信頼できるトリマーかどうかを見極めましょう。さらに、トリミング前のカウンセリングが丁寧で、飼い主の希望をしっかりヒアリングしてくれるかどうかも重要なポイントです。
  • 衛生管理が徹底されているか
    サロンの衛生管理は、愛犬の健康に直結する要素です。器具の消毒や清掃状況を確認し、衛生的な環境が整っているサロンを選びましょう。ほかの犬と接触しない工夫や、トリミングスペースの分離などが行われているかも確認する価値があります。

これらの基準をもとに、愛犬に合ったサロンを見つけましょう。

さまざまなトリミング

トリミングといっても、犬種や毛質によってトリミングの方法や頻度はさまざまです。

以下に詳しく解説します。

トリミングサロンと動物病院のトリミングの違い

ペットのトリミングを考える際、トリミングサロンにお願いするか、それとも動物病院で行うかを迷う飼い主さんもいるでしょう。それぞれにメリットとデメリットがあるので、ペットの健康状態や生活スタイルに応じた選択が必要です。

トリミングサロンでは健康な犬や猫のトリミングを主に行い、動物病院では、健康に問題を抱えるペットや高齢のペットがおすすめです。

またトリミングサロンの利点は、飼い主の希望に応じたデザインカットやスタイリングをオーダーできるところです。また、トリートメントやマイクロバブルといった美容ケアのオプションがあることも魅力のひとつです。さらに、サロンは予約が取りやすい傾向にあります。

しかしトリミングサロンでは、皮膚病やその他の健康問題が見つかった場合、その場で治療を受けられません。また、トリミング中に体調が急変した場合の対応が難しいことも、サロンのデメリットとして挙げられます。

動物病院は、心臓や呼吸器に持病がある場合でも、獣医師がすぐ近くにいるため、トリミング中の体調変化に迅速に対応できるのが利点です。

また、動物病院では薬用シャンプーを使用した皮膚ケアや治療も可能とされているため、皮膚の状態に合わせた適切な対応が期待できます。

動物病院でのトリミングは、費用がサロンに比べて安価であることが多いようですが、病気や高齢のペットが優先されるため、健康なペットの予約が取りにくいことがあります。また、デザインカットといった細かい要望には応えにくい場合があります。

さらに、病気や高齢のペットが優先されるかどうかは病院によって異なるので、確認することが重要です。

セルフトリミングとトリミングサロンの違い

セルフトリミングとトリミングサロンにはどのような違いがあるのでしょうか?

セルフトリミングの魅力は、自宅で気軽に行えることです。自身のペースで施術を進められるため、ペットの様子を見ながら少しずつトリミングができます。慣れ親しんだ環境で行うため、ペットがリラックスしている状態でケアを進められるのも利点です。

さらに、トリミングを通じてペットとの絆を深めることができ、スキンシップのよい機会となります。

一方で、セルフトリミングには専門的な技術や知識が必要です。ハサミやバリカンを使用する際には注意が必要で、不慣れな操作による怪我のリスクがあります。

また、トリミング用の道具を揃えるには一定のコストがかかり、毛の処理や掃除にも手間がかかるため、時間と労力がかかることも考慮すべきです。

トリミングサロンは、専門のトリマーが施術を行うため、高い技術でペットを美しく仕上げてもらえる点が魅力です。犬種に応じたカットデザインや、飼い主の要望を反映したスタイリングをプロの手で実現できるのは、サロンならではの利点です。

また、皮膚や被毛の状態についても専門的な知識を持つトリマーに相談できるメリットがあります。

さらに、トリミングサロンでは、マイクロバブルや薬用シャンプーなど、オプションケアを利用できる場合もあります。一方で、予約が必要である場合が多く、スケジュール調整が必要になることや、ほかのペットとの接触でストレスを感じる場合がある点がデメリットとして挙げられます。

セルフトリミングとトリミングサロンのどちらを選ぶかは、ペットの性格や健康状態、飼い主のスキルや時間的余裕によって異なります。例えば、慣れた環境でストレスを抑えたい場合や、日常のケアを兼ねたスキンシップを楽しみたい場合にはセルフトリミングがおすすめです。

一方で、専門的なケアや高度なデザインを求める場合には、トリミングサロンに依頼するのがよいでしょう。

両者のメリットとデメリットをよく理解し、状況に応じて使い分けることで、ペットの健康と美しさを保てるでしょう。

トリミングとグルーミングの違い

ペットのケアサービスにはトリミンググルーミングがありますが、これらはそれぞれ異なる内容を指します。

グルーミングは、ペットを清潔に保つための日常的なお手入れを指します。爪切りや耳掃除、ブラッシング、シャンプー、肛門腺ケア、足裏カットなど、飼い主でも行えるお手入れをプロへ任せるイメージです。

この流れは、グルーマーと呼ばれる方々が担当し、ペットが快適に過ごせるよう、全身のケアを行います。定期的なグルーミングは、毛の絡まりや汚れを防ぎ、ペットの皮膚や被毛の健康を維持するために欠かせません。

一方、トリミングはハサミやバリカンを使って毛を整えるカットやスタイリングを指します。トリマーが行い、犬種ごとにおすすめのカットや、飼い主の希望のデザインに合わせてカットやスタイリングを行います。

毛の長さや形を整えることで、ペットの外見を美しく保つだけでなく、快適さも向上します。例えば、トイ・プードルなど毛が伸びやすい犬種では、定期的なトリミングが必須です。トリミングを通じて、毛玉や絡まりを防ぎ、健康管理にもつながります。

日本では、グルーミングとトリミングをセットで提供するところが多いようです。しかし、その役割は異なります。

グルーミングが日常の清潔を維持するためのケアであるのに対し、トリミングは見た目の美しさを引き立てるためのカットとスタイリングです。どちらもペットの健康や生活の質を高めるために必要不可欠で、それぞれの目的に応じて選ぶことが大切です。

トリミングの注意点

トリミングを行う際には、ペットの快適さを確保するためにいくつかの注意点を押さえておく必要があります。以下に詳しく解説します。

トリミングできない場合もある

ノミやダニがいるペットは、ほかのペットに感染するリスクがあるため、トリミングができない可能性があります。また、カウンセリング時には見つからなくても、トリミング作業中に発見した場合には、その場で施術を中断する可能性もあるようです。

初めてのトリミングで持っていくもの

初めてトリミングサロンを利用する際には、事前に準備が必要な持ち物があります。

まず「狂犬病予防接種証明書」と「混合ワクチン接種証明書」は必須となることが多いようです。ワンちゃんの健康状態を確認するために必要な書類で、接種日〜1年以内のものを求められる場合が多いようです。

もし、接種を控えている場合や猶予を受けている場合は、動物病院からの証明書を用意しておくとよいでしょう。その他、サロンによっては身分証明書など追加の書類が必要な場合もあるため、事前に予約時に確認しておきましょう。

また、トリミングの際に備えて日頃からの準備も重要です。ワンちゃんがお口周りやお腹、しっぽなど体のどの部分を触られても嫌がらないようにしておくと、トリマーが施術を行いやすくなります。

子犬の頃から「触られる練習」をし、褒めながら慣らしていくと、トリミングだけでなく動物病院での診察もスムーズに受けられるようになります。

もし触られることが苦手な場合は、サロンスタッフにその旨を伝えましょう。必要に応じて口輪の装着を練習しておくことも、ストレスを軽減する助けになります。

以上を踏まえ、初めてのトリミングに臨む際は、持ち物の準備と日頃のケアを怠らず、ワンちゃんにとって快適な時間になるよう心がけましょう。

予約をとりやすい時期・とりにくい時期

犬のトリミングには予約が取りやすい時期と取りにくい時期があります。

予約が取りにくい時期としては、夏場や年末、ゴールデンウィーク、お盆などの長期休暇が挙げられます。これらの繁忙期はトリミングを希望する飼い主さんが多いとされているため、早めの予約が必要です。

一方、それ以外の時期、例えば年明けから春先や、夏や年末の繁忙期を過ぎた時期は、予約が取りやすい傾向にあります。そのため、この閑散期を上手に活用することで、希望の日程で予約が取れ、予約のストレスを軽減できるでしょう。

おすすめのカット・おすすめしないカット

夏の暑い時期や皮膚病がある場合は、洗いやすい短めのスタイルにして、清潔さを保ちやすくするのがおすすめです。

また、冬に丸刈りをしてしまうと、防寒効果が失われ体調を崩す原因になるため、おすすめできません。

トリミングの頻度

月に1回程行うのがよいとされていますが、希望するカットスタイルによって適切な頻度は異なります。被毛を長めに保つデザインを選ぶ場合、毛玉や絡まりが起きやすいため、より頻繁にトリミングを行う必要が出てくることがあります。

トリミングの費用

費用は、サロンや動物病院によっても異なります。

小型犬の場合、トリミングの平均的な料金は5,000~9,000円程で、シャンプーや爪切り、肛門腺のケア、耳掃除などの基本的なサービスが含まれています。中型犬では6,500~10,000円、大型犬では9,000~30,000円のところが多いようです。

まとめ

ここまでトリミングの予約についてお伝えしてきました。トリミングの予約の要点をまとめると以下のとおりです。

  • トリミングは、基本的に予約が必要。注目を集めているサロンでは、2週間先まで予約が埋まっていることも珍しくなく、予約なしで訪れても対応が難しい場合が多いようである
  • トリミングサロンを選ぶ方法は、通いやすさやサービス内容と料金などで選ぶのがおすすめ
  • ノミやダニがいるペットは、ほかのペットに感染するリスクがあるため、トリミングができない可能性がある

トリミングの予約は、事前に計画を立て、希望の日程で予約ができるよう早めに行動しましょう。これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

参考文献