散歩は、犬にとってストレス発散や運動不足の解消になり、健康な日々を過ごすうえで欠かせないものです。
しかし、散歩中に歩かなくなったり、散歩に行こうとすると拒否したりして困っていませんか。
犬の散歩嫌いは、ただのわがままだと考えがちですが、実は何かしらの理由を抱えています。
犬は自分の気持ちを言葉にして表せないため、飼い主が気付いてあげる必要があります。では、散歩嫌いになる理由にはどのようなものがあるのでしょうか。
この記事では、散歩を嫌う理由から対処法、しつけ教室における散歩嫌いの克服方法などについて紹介します。
犬の散歩嫌いをしつけ教室で克服できる?

飼い主自身がトレーニングを行うこともできますが、犬のトレーニングは扱い方を知り、根気強く向き合うことで成果が出ます。
毎日コツコツと時間をかけてトレーニングを行う必要があるため、時間がない方にとっては、自力でのトレーニングが難しいと感じることもあるでしょう。
自力では難しい場合には、プロにトレーニングをしてもらうことも可能です。
では、プロのトレーニングで散歩嫌いを克服することはできるのでしょうか。
プロによるトレーニングで克服できる可能性がある
多くの場合、犬の散歩嫌いは、プロによるトレーニングで克服できます。
ドッグトレーナーは、多くの犬と関わっているため、犬の性格に合わせたトレーニングを実施しています。
散歩嫌いの犬に対しては、その理由や原因を特定し、散歩を楽しいものに変えることで徐々に散歩嫌いを克服することが可能です。
また、愛犬だけでのトレーニングにとどまらず、飼い主に散歩を拒否する際の対処法を学べるメリットがあります。
散歩嫌いの克服には、プロの指導に加えて、日々の努力の積み重ねが重要です。
しつけ教室で行うトレーニング方法
散歩嫌いを克服するためには、リーダーウォークというトレーニングを実施します。
リーダーウォークとは、飼い主の横に愛犬がついて散歩をする方法です。
リーダーウォークを身につけておけば、愛犬が急に飛び出したり吠えたりすることを防げるため、周囲に配慮して散歩できます。
リーダーウォークのトレーニング方法は、愛犬を飼い主の左側に立たせ、前に出ようとしたら立ち止まり、左側に戻ってきたら散歩を再開します。
この手順を何度も繰り返し、できたら褒めてあげましょう。
トレーニングを繰り返すことで、前に出てはいけないことや、主導権は飼い主にあることを理解させます。
また、しつけ教室ではリードの付け方や持ち方、おすわりや待てなどのコマンドも学べます。
散歩のマナーを身につけることで、安全性に配慮して楽しく散歩ができるでしょう。
犬の散歩のしつけを始める時期とトレーニングの重要性

しつけは、犬が人間社会で安全性に配慮して暮らすためのルールを身につけることです。
ルールを学んで身につけることで、犬自身の安全性の確保だけでなく、周囲や飼い主の身も守ることができます。
散歩は、多くの人間や犬に出会う場です。しつけを身につけておくことで、愛犬も飼い主も安心して出かけられるでしょう。
犬のしつけはいつ頃始めればよいのでしょうか。
また、散歩のルールを身につけることの重要性についても確認していきましょう。
なるべく早い時期から始めるのが効果的
子犬の散歩デビューは、2回目または3回目のワクチン接種を受けてから抗体ができる2週間後とされています。
犬は、生後3〜16週の子犬の時期に社会性を身につけます。
この時期は恐怖心よりも好奇心が上回るため、周囲の環境を受け入れやすい特徴があるそうです。
そのため、普段の生活や散歩のときに聞く音、匂いなどに慣れやすくなるといわれています。
また、獣医師から許可が出れば、散歩デビュー前に抱っこで外に出てみましょう。
抱っこ散歩をすることで、外の環境に慣れ、散歩デビューしやすくなります。
しつけが不十分だと問題行動につながる可能性がある

散歩のしつけが不十分だと、飼い主を引っ張ったり、知らない方や犬に向かって必要以上に吠えたりする可能性があります。
犬が飼い主の前に出てしまうと、車や自転車との衝突事故や飛びつきなどのリスクが高まります。
周囲への安全面を考えて、散歩のマナーは身につけておくことが大切です。
また、車の音や工事の音などの外の環境に慣れていないと、恐怖心から吠えたりすれ違った人間や犬に飛びついたりする問題行動を起こす可能性もあります。
散歩中でも、飼い主の待てや座れなどの指示に従えるようしつけておくことで、周囲への配慮だけでなく愛犬自身の身を守ることにつながります。
犬が散歩を嫌がる理由

以前は散歩が好きだったのに、急に散歩嫌いになったり、特定の場所だけ歩かなくなったりした経験はありませんか。
散歩を拒否するのは、わがままで行きたくないと主張しているわけではありません。
必ず、何かしらの理由があります。
まずは、愛犬がなぜ散歩嫌いになったのかを特定することが大切です。
散歩を嫌う理由や原因には、どのようなものが考えられるのでしょうか。
外や道具に恐怖心がある
子犬の頃に散歩に行った経験がなかったり、家のなかで過ごすことが多かったりすると、外への恐怖心から散歩嫌いになります。
生後3〜16週間の社会化期に、人間の生活音や知らない方、知らない犬などに触れる機会がないと、慣れない音に敏感に反応します。
特に、保護犬で外の環境に慣れていない場合には、外への恐怖心から散歩嫌いになっている可能性があるでしょう。
また、首輪やハーネス、リードなどの散歩道具への恐怖心も原因の一つです。
首輪やハーネスのサイズが合っておらず、苦しかったり素材が硬くて当たると痛かったりすると、装着を嫌がるようになります。
装着を拒否したときに怒鳴ったり、散歩で歩かないとリードで引っ張ったりすると、散歩道具へ恐怖心を抱いてしまい、散歩嫌いの原因になるでしょう。
散歩中のトラウマがある
急に散歩嫌いになったり、保護犬が散歩を拒否したりする理由には、散歩中のトラウマが関係している可能性があります。
散歩中には、車のエンジン音や工事の音などの大きな音に遭遇する機会が多いでしょう。
過去に、大きな音で怖い思いをしたことがあると、大きな音が怖いことという認識になっており、トラウマがフラッシュバックすることがあります。
犬は人間よりも音や匂いに敏感で、トラウマが関係している音や匂いを感じ取ると、その場を避けようとしたり歩かなくなったりする原因になるでしょう。
また、ほかの犬に吠えられたり急に知らない方に触られたりすることも、犬にとってはトラウマです。
この場合、知らない方や犬に向かって必要以上に吠えたり、自分を守ろうとして飛びついたりする問題行動を起こす可能性もあります。
トラウマは、少しずつ慣れさせて怖くないことを認識してもらう必要があり、克服には多くの時間が必要になるでしょう。
体の痛みや体調不良

体に痛みがあったり体調がすぐれなかったりする場合も、散歩を嫌がるようになります。
犬も年齢を重ねるとケガや病気をしやすくなり、高齢になると、関節痛や内臓疾患などを発症しやすくなります。
散歩が好きだったのに、急に散歩を嫌がるようになったり、以前よりもじっとしている時間が長くなったりした場合には、体のどこかに異常をきたしているかもしれません。
また、犬種によって発症しやすい病気やケガもあるので、愛犬がなりやすい病気やケガを把握しておきましょう。
いつもと違う歩き方や散歩への反応などを観察し、異変が見られたら病院で診察してもらうことが大切です。
散歩を嫌がる犬に対して飼い主ができる対処法

散歩を嫌がる原因には、外への恐怖心や過去のトラウマ、病気などさまざまな要因が関係しています。
歩かなくなったからといって散歩に連れていかなかったり、無理に歩かせようとしたりしてはいけません。
では、散歩嫌いな愛犬に対して飼い主ができることには、どのようなものがあるのでしょうか。
散歩嫌いの原因を把握する
散歩に行きたがらない犬には、原因があります。
まずは、散歩嫌いの原因を把握することが大切です。自宅に来たときから散歩が好きではないのか、急に散歩に行きたがらなくなったのかを明確にしましょう。
最初から散歩に行きたがらない場合は、外や散歩の道具に恐怖心がある可能性があります。
急に散歩に行きたがらなくなった場合は、病気やケガ、過去のトラウマが原因である可能性があるでしょう。
原因に合わせた対策を講じることで、散歩嫌いを克服できるでしょう。
犬の様子や反応をしっかりと見る
散歩中は、犬の様子や反応をしっかりと見ましょう。
犬が不安感を抱いたり、何か訴えたいことがあったりすると、飼い主にアイコンタクトを送ることがあります。
犬は信頼している飼い主に、アイコンタクトを取ることで不安感を軽減します。
何か訴えたいことがある場合には、目線を向けて優しく声をかけてあげることで、安心感を覚えるでしょう。
いつでもアイコンタクトが取れるように、散歩中は犬の様子や反応に注意して見てあげましょう。
外に対する恐怖心を和らげる工夫をする

車の音や工事の音、多くの人間の生活音など、外に対する恐怖心を抱いている場合は、少しずつ外の音に慣れさせます。
まずは、自宅の庭や自宅前の玄関スペースなどで遊んでみましょう。
継続することで、少しずつ外は楽しい場所だという認識になります。
外に慣れてきたら、車や人通りが少ない時間帯に抱っこ散歩や散歩にチャレンジしましょう。
初めは短い距離からスタートし、愛犬が引き返す様子が見られたら無理をせず戻り、徐々に距離を伸ばしていくことで散歩嫌いを克服できるでしょう。
散歩が楽しくなるアイテムを活用する
散歩が楽しいものと認識してもらうためにも、犬が好きなおもちゃやおやつを持っていきましょう。
散歩への足取りが重くなったり、歩かなくなったりしたときは、少し先におやつを置いて誘導してみましょう。
ただ、おやつを与えすぎてしまうとおやつなしで散歩することが難しくなるため、与えるタイミングには十分注意が必要です。
また、散歩のときにしか持っていかないおもちゃを準備するのも有効的です。
公園についたら、とっておきのおもちゃで十分遊んであげましょう。
散歩のときにしかないおやつやおもちゃがあると、犬も散歩に行く楽しみが生まれ、散歩に行きたいという気持ちになることでしょう。
犬のしつけ教室の種類と選び方

犬のしつけ教室は、ドッグトレーナーが基礎的なしつけや問題行動の改善、社会性を育む場です。
犬へのしつけだけでなく、飼い主が愛犬への指示の出し方やアイコンタクトの取り方なども学べます。
コミュニケーションを取ることで、信頼関係を深めることにもつながります。
では、しつけ教室の種類や選び方のポイントについて確認していきましょう。
犬のしつけ教室の種類
犬のしつけ教室は、主に4種類に分けられます。
そのなかでも、個人レッスンやグループレッスンに分かれており、愛犬と飼い主に合ったスタイルを選べるでしょう。
主な種類は以下のとおりです。
- 1日預かりタイプ
- 一定期間預かりタイプ
- 出張タイプ
- 通いタイプ
1日預かりタイプは、犬の保育園や幼稚園と呼ばれる施設です。
人間の子どものように、飼い主が仕事の間預けることができ、基本的なしつけや犬同士のコミュニケーションを学べる場といえます。
主に、子犬の社会性を育てることが目的です。
一定期間預かりタイプは、1〜3ヶ月ほど、ドッグトレーナーのもとに預けて徹底的にトレーニングを行います。
問題行動がひどく、プロの力を借りたい場合に利用されやすいそうです。
出張タイプは、自宅や近くの公園にドッグトレーナーが出張し、直接指導を受けられるタイプのしつけ教室です。
家庭教師のように自宅や普段の散歩コースなど、慣れ親しんだところで指導を受けられるため、日常的に指導内容を反復しやすいメリットがあります。
通いタイプは、飼い主と犬が一緒に指導を受けられるしつけ教室です。
個人レッスンとグループレッスンがあり、受けたい指導がある場合には個人レッスンのほうがよいでしょう。
社会性を育てたい、仲間を作りたい場合には、グループレッスンがおすすめです。
基礎的なしつけから散歩のマナーまで身につけて、犬も飼い主も健康な日々を送れます。
しつけ教室を選ぶ際のポイント
しつけ教室を選ぶ際には、愛犬と相性のよい教室であるか、ドッグトレーナーの経歴や料金設定が明確かを基準に選びましょう。
しつけ教室には4つの種類があり、愛犬の年齢や性格に合わせた教室を選択します。
子犬の場合は、社会性を育てながら基礎的なしつけを学べる幼稚園や通いタイプの教室が適しています。成犬で問題行動に困っている場合は、出張タイプがよいでしょう。
また、ドッグトレーナーが過去にどのような経歴を持っているのか、料金設定が明確になっているかも要確認です。
しつけ教室を選ぶ際には、ホームページだけではわからない部分も少なくありません。
よくわからない場合には、一度見学や体験に行って、ご自身の目で確認すると安心感を持って愛犬を預けられるでしょう。
犬のしつけ教室を活用する際の注意点

犬のしつけ教室は、安全で健やかな生活を送るために必要なしつけを行います。
しつけ教室を活用する際に確認しておきたいのが、飼い主とドッグトレーナーとの相性です。
ドッグトレーナーは、愛犬だけでなく飼い主とコミュニケーションを取り、困っている問題行動や希望するしつけ内容などを相談する機会がたくさんあります。
相談しやすいドッグトレーナーかどうか、指導方針が飼い主と同じかを把握して、納得したうえでしつけ教室を利用しましょう。
まとめ

愛犬が散歩を嫌がる場合には、何かしらの理由があります。
自宅に来たときから散歩が嫌いなのか、引っ越してから散歩嫌いになったのかなど、日々の出来事を振り返ると散歩嫌いの理由を特定できるでしょう。
散歩嫌いは、飼い主が時間をかけて治すこともできますが、根気や多くの時間が必要になるため、難しい場合にはしつけ教室を利用するのもおすすめです。
また、愛犬の性格を理解して相性のよいドッグトレーナーを見極めることで、スムーズに楽しみながらしつけを学べるでしょう。
散歩のしつけは、散歩嫌いを治すだけでなく、愛犬や周囲の身を守るためにも身につけておきたいものです。
愛犬と楽しい散歩時間を過ごすためにも、散歩マナーを身につけましょう。
参考文献
