ペットのしつけ教室では何をする?自宅でのしつけとの違いやしつけが必要な理由とは

ペットのしつけ教室では何をする?自宅でのしつけとの違いやしつけが必要な理由とは

ペットをしつけ教室に通わせようか悩んだ経験がある方もいるのではないでしょうか。しつけ教室に興味はあっても、実際に何をするのか知らない方も少なくありません。ペットのしつけ教室と自宅でのしつけはどのような違いがあるのか、しつけが必要な理由や、しつけ教室で身につけることができる内容などをご紹介します。ペットのしつけ教室を検討する場合は、しつけ教室の内容やメリットやデメリットを確認して、目的に合ったしつけ教室を選びましょう。

ペットのしつけ教室では何をする?

ペットのしつけ教室では何をする?

ペットのしつけ教室では、社会生活で必要な基本的マナーや行動のしつけを教えてくれます。その他にも、無駄吠えや噛みつきといった問題行動の改善トレーニング、ペットの社会性の教育、飼い主のしつけに対する知識やスキルの指導が行われています。

しつけ教室にはさまざまな種類があり、トレーニングの目的が異なっているのが特徴です。

しつけ教室の種類のひとつに、飼い主と犬がトレーナーとマンツーマンで行う個人トレーニングがあります。個人トレーニングには、利用者が施設へ通ってトレーニングを受けるタイプと、自宅へトレーナーが来てくれる出張タイプがあります。

その他、10組程度の集団で指導を受けるグループトレーニングもあります。グループトレーニングでは、ほかの参加者や犬と交流する機会を持てるのが特徴です。

犬を預けて利用するタイプのしつけ教室には、合宿トレーニングや犬の幼稚園保育園があります。

合宿トレーニングは、1〜3ヵ月程度の間、犬をトレーナーに預けて集中指導が行われます。幼稚園や保育園では、半日程度で基本的なしつけや社会化するためのトレーニングが行われます。このほかにも、子犬向けのパピートレーニングや、子犬に社会性をつけて外部の刺激に慣れさせるパピーパーティーなどがあります。

このように、ペットのしつけ教室はその種類によって何をするのかが異なります。それぞれが身につけたいことや目的に合った教室選びをすることが大切です。

しつけ教室と自宅でのしつけの違いとは

しつけ教室と自宅でのしつけの違いとは

教室と飼い主がしつけをするのとでは、どのようなところに違いがあるのでしょうか。しつけ教室に通うメリットやデメリット、しつけ教室に通わせる時期と合わせてチェックしておきましょう。

しつけ教室と自宅でのしつけの違い

しつけ教室と自宅でのしつけの違いとしては、正しいしつけが行えるかどうかが大きな点です。

自宅でのしつけは、犬の性格や習性などを理解できてペットとの絆も深まります。ただし、誤った指導方法でしつけをしてしまうと、将来的に問題行動につながってしまう可能性もあります。後になってからしつけをしなおすのは犬が混乱してしまう場合もあり、簡単ではありません。

しつけ教室に通うメリット

しつけ教室に通うメリットは、正しいしつけを学べる点にあります。プロに指導してもらうことで、しつけによる成果や成長をより早く感じられるでしょう。問題行動がある場合は、それぞれの犬に合ったトレーニングが受けられます。

グループトレーニングでは、ほかの飼い主や犬と交流する機会が得られるのもメリットです。家族以外の人間やほかの犬と触れ合うことは、自宅ではなかなかできない経験のため、社会性を養うにもしつけ教室は適しています。

しつけ教室に通うデメリット

ほかの人や犬に慣れていない場合では、しつけ教室に通うことで恐怖やストレスを感じることもあります。犬にとってストレスがかかる場合は、無理やり教室に通わせることはやめましょう。

また、トレーナーと飼い主のしつけ方法に違いがある場合は、犬が混乱してしまう可能性があります。トレーナーのいうことは聞いても、飼い主のいうことは聞かなくなるようなことも起こってしまいます。しつけ教室を利用する場合は、トレーナーと飼い主がしっかり連携してしつけを行うことが必要です。

費用面の負担も、しつけ教室に通うにあたって理解しておく必要があります。しつけ教室は継続的に通う必要があるため、費用が高額になるケースも少なくありません。

ペットをしつけ教室に通わせる適切な時期

しつけ教室に通わせる理想的な時期としては、生後2~3ヵ月程度だといわれています。

社会化期にあたる時期に、ほかの犬たちとの交流や外部の刺激を受けることで、たくさんのことを学びます。生後3ヵ月以降は、おすわりやふせなどのコマンド学習をしていきましょう。人と触れ合う時間を増やして、体に触られることに慣れるようにするのもポイントです。

しつけを行う時期は早ければ早い程よいとされていますが、成犬になってからしつけ教室に通うことも決して無駄ではありません。成犬になってからトレーニングを受けるケースもたくさんあります。問題行動などの悩みがある場合は、その目的に合った教室に通うことで、行動の改善が期待できるでしょう。

ペットにしつけが必要な理由

ペットにしつけが必要な理由

ペットとともに社会で生活していくうえで、しつけは不可欠といえます。どのような理由でしつけが必要なのかを知っておきましょう。

飛びつきや吠え癖などの問題行動を正す

無駄吠え、噛みつき、物を壊す、トイレができない、飼い主にしたがって散歩ができないなど、問題行動がある場合は、しつけによって正すことができます。問題行動を放置してしまうと、ペットや周りの人がケガをしたり、家が荒れたりと生活にも影響が現れます。

無駄吠えによって近隣住民からクレームを受けたり、人を噛んでしまったら慰謝料請求をされたりする可能性もあります。

ペットの社会化につながる

家族以外の人間やほかの動物、物や音など刺激を受ける機会がたくさんあります。ペットが社会化されていないと、過剰に怖がったり強く威嚇したりする行動が現れます。放置していると、留守番ができないなど生活面で不便を感じることもあるでしょう。できるだけ早いうちから社会性を身につけるためのしつけをすることが大切です。

飼い主との信頼関係や絆が深まる

飼い主をリーダーとして認めて信頼し従うのが理想的な飼い主とペットの姿です。信頼関係や絆を深めるためにはしつけが不可欠とされています。

しつけがされていない状態だとペットはストレスが溜まります。飼い主との関係が悪いと愛情を受け取れない状態ともいえます。飼い主とペットのお互いが信頼しあって幸せに暮らすためにもきちんとしつけを行いましょう。

どのような飼い主が利用すべきか

どのような飼い主が利用すべきか

どのような場合にしつけ教室を利用すべきなのでしょうか。ご紹介するような飼い主さんはしつけ教室の利用がおすすめです。 

初めてペットを飼う方

初めてペットを飼う方は、しつけの仕方を覚えることから始まります。ペットを飼いなれている方にとっても、しつけには難しさを感じるものです。しつけ教室に通うことで、正しいしつけ方法を学ぶことができます。

ペットの専門家であるトレーナーに相談しながら育てることができるのもメリットです。噛んだり吠えたりといった問題行動を防ぐためにも、初めての飼育ではプロに頼ることをおすすめします。

多忙で時間が限られている方

ペットのしつけをする時間があまり取れない方にもしつけ教室が便利です。

しつけ教室には預かり型の教室もあるため、教室の時間は任せっきりにすることもできます。幼稚園や保育園、合宿トレーニングでは、飼い主が同行せずにペットだけを預けてトレーニングを行えます。幼稚園や保育園は半日程度預けられます。幼稚園などは送迎付きの教室もありますので、忙しい飼い主さんにもおすすめです。合宿トレーニングでは、1〜3ヵ月程度飼い主から離れて集中的にレッスンを受けることができます。

自己流のしつけに限界を感じている方

自分でしつけを行っても問題行動に悩んでいる場合は、しつけ教室の利用がおすすめです。基本的なコマンドに従えなかったり無駄吠えや噛み癖がある、社会性に乏しい場合は、生活で困ることも少なくありません。

自己流のしつけに限界を感じている場合は、専門家であるトレーナーにトレーニングを頼むことで改善する可能性があります。それぞれの悩みに対して相談することができるのもメリットです。

しつけ教室に通う前に確認すべきポイント

しつけ教室に通う前に確認すべきポイント

しつけ教室に通おうとする前には、確認しておくべきポイントがあります。しつけ教室のメリットとデメリットを知ったうえで、よく検討してから通いましょう。

プロにしつけを任せる際の注意点

プロにしつけを任せる際には、トレーナーと飼い主の指導方法に違いが出ないようにすることがポイントです。

トレーナーと飼い主のいっていることが違えば、ペットはどうしたらよいのか混乱してしまいます。しつけにおいては、トレーナーに任せっきりにせず、飼い主が学んだことを日々実践していくことが大切です。トレーナーと連携して目的を達成できるよう、飼い主も学ぶ姿勢を持ちましょう。

しつけ教室に通うことによるペットへの負担

しつけ教室の雰囲気やトレーナー、ほかのペットとの相性が悪いと教室に通うことにストレスを感じてしまう場合があります。ペットの負担にならないように、楽しみながら通える環境かどうか、事前に相性を確認しておくことが大切です。しつけ教室では体験レッスンを行っているところもありますので、雰囲気や相性を確かめるとよいでしょう。

ペットの性格や問題行動に合ったプログラムがあるか

個人トレーニングやグループトレーニングのほか、幼稚園や保育園、合宿トレーニング、パピー向けレッスンなど、しつけ教室にはさまざまな種類があります。飼い主と一緒に受講するタイプもあれば、ペットを預けてレッスンを受けるタイプもあります。

しつけ教室では、社会性を高める、基本のコマンドを覚える、問題行動を改善するなど、目的によってプログラムやコースがわかれています。しつけ教室選びでは、ペットの性格や問題行動に合った内容の指導が受けられるところを選びましょう。

例えば、ほかの犬に怯えてしまう性格ならグループではなく個人レッスンから始める、噛み癖がある場合は噛み癖を治すことを得意としているトレーナーに指導を受けるなど、それぞれの目的に合ったプログラムを選ぶことが大切です。

しつけ教室に通う前に準備すること

しつけ教室に通う前には、まずは候補になっている教室の雰囲気やトレーナーとの相性を確かめておくことをおすすめします。ほかの参加者やレッスンの雰囲気はどうか、施設は清潔にしているか、トレーナーの資格や経験、専門分野などをチェックしておけば、ミスマッチを防ぐことができます。

また、ペットの体調管理を行うことも大切です。食欲や便に異常はないかなどをよく観察して、万全の体調でレッスンに臨みましょう。特にグループトレーニングの場合は、ほかのペットと触れ合うことで病気に感染するリスクがあります。予防接種や寄生虫予防対策をしておくこともおすすめです。体調面に不安がある場合は、動物病院に相談してから通うようにしましょう。

まとめ

ペットのしつけ教室では、社会生活を送るために必要なしつけが行われます。具体的に何をするかは、それぞれの教室によって異なります。基本的なコマンドを覚えたい、問題行動を正したいなど、身につけたいことや目的に合わせた教室選びをすることが大切です。しつけ教室に通うことで、正しいしつけの方法を身につけることができます。専門家の指導を受けることで、今まで悩んでいた問題が解決することもあるでしょう。しつけ教室を検討している方は、一度体験レッスンを受けてみることをおすすめします。ペットの性格や目的に合ったトレーニングを受けて、大切なペットと楽しい暮らしを送りましょう。

参考文献