動物病院で行われる検査とは?ペットの健康診断について解説します

動物病院で行われる検査とは?ペットの健康診断について解説します

大切な家族の一員であるペットの健康は気になりますよね。しかし、言葉を話せない動物の体調不良に気付くのは簡単ではありません。そこで重要になるのが、動物病院で行われる定期的な健康診断です。

本記事では動物病院の健康診断で行う検査について以下の点を中心にご紹介します。

  • 動物病院の健康診断について
  • 動物病院で行われる健康診断の内容
  • 動物病院で健康診断を受ける前の注意点

動物病院の健康診断で行う検査について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。

ぜひ最後までお読みください。

ペットの健康診断とは

ペットの健康診断とはどのようなものなのでしょうか。以下に詳しく解説します。

ペットの健康診断は必要なのか

一見健康に見えるペットでも、体の内部では病気が進行している可能性があります。犬や猫は言葉を話せず、自身の不調を訴えることができません。さらに、本能的に痛みを隠す習性があり、飼い主さんが異変に気付いたときには病気がすでに進行していることも珍しくありません。  

また、犬や猫の成長スピードは人間よりもはるかに速く、1年で数年分の歳をとります。なかでもシニア期に入ると、認知症や運動機能の低下、排泄トラブルなどのリスクが高まります。

飼い主さんが日々の健康チェックを行うことも大切ですが、見えない部分で進行する病気を見逃さないためには、定期的な健康診断が不可欠です。
健康診断では、血液検査や尿検査、レントゲン、超音波検査などを通じて、症状が出る前の病気を発見できることがあります。  

また、健康診断を受けることで、将来的にかかりやすい病気のリスクを知ることにも役立ちます。
例えば、特定の犬種や猫種には遺伝的にかかりやすい病気があり、定期的な検査を受けることで、早期発見・早期治療につなげることができます。

病気は進行すると治療の選択肢が限られ、治療費やペットの負担も増えてしまいます。健康診断を通じて初期の異常を見つけ、早い段階で適切なケアを行うことで、ペットの負担を軽減し、健康寿命を延ばすことができる可能性があります。

大切な家族であるペットがいつまでも元気に過ごせるように、定期的な健康診断を受ける習慣をつけましょう。

健康診断を受けるタイミング

ペットの健康診断を始める明確な基準はありませんが、一般的に1歳を迎えた頃から受けるのが理想的とされています。
生後半年まではワクチン接種のために月1回程度動物病院を訪れることが多いですが、その後は成長が落ち着き、健康状態を定期的に確認することが重要になります。

犬や猫は1年で人間の十数年分も成長するため、1歳時点での健康診断を通じて、生まれ持った異常や若い時期にかかりやすい病気を早期に発見し、今後の健康管理に役立てることができます。  

また、新しくペットを迎えた場合、特に保護犬や保護猫は寄生虫や感染症のリスクがあるため、まず動物病院で健康診断を受けることが推奨されます。先住のペットがいる場合はすぐに合流させず、検査結果を確認してからにしましょう。  

成犬・成猫の場合でも少なくとも1年に1回程度の健康診断が推奨されます。
さらに7歳を超えたシニア期に入ると、病気のリスクが高まるため、半年に1回程度の健康診断を受けることが理想的です。犬や猫の半年は人間にとっての1〜2年分に相当するため、シニア期に入ったらよりこまめな健康チェックが必要になります。
定期的な健康診断を受けることで、病気の早期発見・早期治療につながり、ペットの健康寿命を延ばすことが期待できるでしょう。

健康診断にかかる費用

ペットの健康診断にかかる費用は、動物病院や検査内容により幅があります。
一般的な1日ドックでは、中央値が1万4千円前後で、7500円〜3万円程度の病院が多いようです。血液検査のみなら数千円で済む場合もありますが、複数の検査項目を組み合わせると費用は上がる傾向にあります。ペット保険で一部カバーされる場合もあるため、事前に各病院の料金表や検査内容を確認し、見積もりを比較することが重要です。
初診時には注意事項も併せてチェックし、納得のいくプランを選ぶことが健康管理の第一歩となります。

ペットの健康診断|動物病院で行われる検査とは

ここでは、ペットの健康診断の検査内容を見ていきましょう。
以下でご紹介します。

身体検査(視診・触診)

動物病院での健康診断では、視診・触診を通じてペットの全身を詳しくチェックします。視診では、目や耳、口腔内の状態を確認し、炎症や異常がないかを観察します。
触診では、しこりの有無や関節の状態、内臓の異常の兆候を確認し、便秘や体型の変化もチェックします。
さらに、聴診器を使って心音や腸の動きを確認し、異常がないかを判断します。体重測定も重要で、前回の測定値と比較し、痩せすぎ・太りすぎの兆候の発見に役立てます。

尿検査・便検査

尿検査と便検査は、ペットの健康状態を把握する重要な検査です。
尿検査では、腎臓や膀胱の異常、糖尿病やホルモン疾患の兆候を確認します。なかでも、尿蛋白クレアチニン比の測定により、慢性腎臓病の早期発見が期待できます。

便検査では、寄生虫の有無や血便、腸内環境の異常をチェックします。検査の精度を高めるため、検査時には新鮮な尿や便を持参しましょう。

血液検査

血液検査は、ペットの健康状態を総合的に把握できる重要な検査です。
血液一般検査では、貧血や炎症の有無を確認し、血液化学検査では、肝臓・腎臓・膵臓などの内臓機能を調べます。
また、心臓病やホルモン疾患のリスクも評価されます。犬の場合は、フィラリア予防の採血時に血液検査を併せて行うことが推奨されています。健康維持のため、5歳以上の犬猫は年1〜2回程度の血液検査がおすすめです。
猫は通院頻度が少なく病気の発見が遅れがちのため、定期的な健診を習慣化することが大切です。

レントゲン検査

レントゲン検査は、ペットの骨格や内臓の状態を確認するために行われる画像診断の一つです。骨折や関節の異常のほか、心臓や肺の大きさや形、内臓の位置の異常を評価できます。また、腎臓や膀胱の結石、消化管内の異物、腫瘍なども発見できるため、さまざまな病気の診断に役立ちます。
なかでも、症状が出にくい内臓疾患や腫瘍は、レントゲンを用いた検査で早期発見ができる可能性が高まります。健康診断の一環として定期的に受けることで、病気の予防や早期治療につながります。

超音波検査(エコー)

超音波検査は、心臓や内臓の状態をリアルタイムで観察できる非侵襲的な検査です。
レントゲンでは確認しづらい腫瘍や血液の流れ、内臓の動きなどを詳細に調べることができます。
腹部エコーでは腎臓や肝臓、腸の動きを確認し、胸部エコーでは心臓の構造や動きを評価します。検査時にはゼリーを塗布し、超音波を発する器具を体に当てて観察するため、部位によっては毛を剃ることがあります。
血液検査やレントゲンと併用することで、より正確な診断が期待できます。定期的な健康診断に取り入れることで、病気の早期発見につながります。

ペットの健康診断を受ける際の注意点

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ここまでペットの健康診断についてお伝えしましたが、健康診断を受ける際には、いくつか注意しておくべきことがあります。以下でご紹介します。

食事について確認する

健康診断の内容によっては、検査前の絶食が必要になる場合があります。
例えば血液検査や超音波検査では、食事が検査結果に影響を及ぼすことがあるため、前日の夜ご飯以降はおやつ等は控え、当日は水のみを与えるよう指示されることが一般的です。
正しい検査結果を得るためにも、獣医師の指示に従い、適切なタイミングで食事を止めることが大切です。
また、日常的に服用している薬がある場合は、健康診断前に獣医師に相談し、服用の可否を確認しておきましょう。
適切な準備をすることで、スムーズに検査を受けることができ、ペットの健康管理にも役立ちます。

排尿・排便について確認する

尿検査や便検査を受ける際は、検査当日に新鮮な尿や便を持参する必要があります。
犬や猫は排泄のタイミングをコントロールできないため、事前に採取方法を獣医師や動物看護師に確認し、計画的に準備することが重要です。
尿はできるだけ新鮮なものが望ましく、必要に応じて冷蔵保存することが推奨される場合もあります。しかし、尿を冷蔵保存すると本来ないはずの尿結晶が冷やされる過程で析出してしまうことがあるので、冷蔵保存していた旨は忘れずに伝えるようにしてください。また、病院によっては穿刺採尿を実施していることもあります。検査の精度が高くなるため、可能なら実施を検討するとよいでしょう。
便も同様に、採取後なるべく早く持参すると、より正確な検査につながります。
スムーズに検査が受けられるよう、前もって採取の準備を整えておきましょう。

ペットの様子や体調を観察する

健康診断を受ける際は、ペットの日常の様子や気になる症状を事前にメモしておくと、獣医師に的確に伝えやすくなります。食欲や排泄の状態、行動の変化などを記録し、写真や動画を撮影しておくのもおすすめです。また、健康診断当日に体調が優れない場合は、無理に受診せず、まず獣医師に相談しましょう。場合によっては、健康診断ではなく診察に切り替えることが適切な場合もあります。

ペットは言葉を話せないため、飼い主さんが日頃から注意深く観察し、健康を守ることが大切です。

ペットの健康診断の流れ

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ペットの健康診断の主な流れはどのようなものなのでしょうか。以下でご紹介します。

1.予約

ペットの健康診断を受ける際は、事前に動物病院への予約が必要です。
予約時に、ペットの体調や気になる症状があれば伝えておくと、よりスムーズな検査を受けられます。また、病院によってはWeb予約やLINE予約が可能な場合もあるため、事前に確認しておくとよいでしょう。
検査内容によっては、食事や水分の制限が必要な場合があるため、予約時に獣医師やスタッフに併せて確認しておきましょう。

2.問診・診察

健康診断当日は、受付後に獣医師や動物看護師による問診が行われます。
ペットの普段の食事や排泄の状態、気になる症状などを詳しく確認し、健康状態を把握します。問診の内容をもとに、実際に獣医師がペットの体を触診し、異常がないかチェックします。
この段階で気になることがあれば、遠慮せずに相談しましょう。日頃の様子を記録したメモや写真・動画を持参すると、より正確な診断に役立ちます。

3.検診

問診と診察が終わると、実際の検査が始まります。検査内容は健康診断のメニューによって異なりますが、一般的には体重測定や心音の確認をはじめ、血液検査、尿検査、レントゲン、超音波検査などが行われます。
検査はペットの状態に応じて進められ、必要に応じて追加の検査が実施されることもあります。

4.結果報告・再検査の相談

検査終了後、獣医師から結果の説明を受けます。
異常がなければ健康であることを確認できますが、もし異常が見つかった場合は、今後の対応や治療方針について相談します。検査結果がすぐに出ない場合は、後日郵送や再度の訪問で報告を受けることになります。
結果次第では、追加の精密検査や再検査が必要になることもあるため、獣医師の指示をよく聞き、適切な対応を進めましょう。

ペットの健康のために定期的な健康診断を

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愛犬や愛猫は、私たちの大切な家族の一員です。しかし、人間と違って自身の不調を言葉で伝えることができません。そのため、飼い主さんが普段から体調の変化に気を配ることが重要ですが、見た目だけでは気付けない病気もあります。

犬や猫は人間よりも速いスピードで年を重ね、1年で数歳分の変化が訪れます。シニア期に入ると病気のリスクも高まるため、定期的な健康診断が欠かせません。  

健康診断では、血液検査や尿検査、レントゲン、超音波検査などを通じて、目に見えない病気の発見に役立ちます。8歳以上のシニア期に入ったペットは、病気のリスクが高まるため、半年に1回の健康診断がおすすめです。約1〜7歳の成犬・成猫でも、少なくとも年1回の健康チェックを受けることで、病気の早期発見・早期治療につながります。  

また、旅行や遠出を予定している場合も、事前に健康状態を確認しておくことで、急な体調不良を防ぐことができます。愛するペットが長く健康に過ごせるよう、日頃のケアに加えて、定期的に動物病院で健康診断を受ける習慣をつけましょう。

まとめ

ここまで動物病院の健康診断で行う検査についてお伝えしてきました。動物病院の健康診断で行う検査の要点をまとめると以下のとおりです。

  • 動物病院の健康診断とは、ペットの体内に病気が潜んでいないか確認する大切な診断で、定期的な検診が推奨されている
  • 動物病院で行われる健康診断は、身体検査(視診・触診)、尿検査・便検査、血液検査、レントゲン検査、超音波検査(エコー)などの検査を行い、全身をチェックする
  • 動物病院で健康診断を受ける前は、前日の食事管理や尿や便の持参方法の確認を行い、普段のペットの様子を記録しておくと、より正確な診断が期待できる

動物は言葉が話せないため、動物病院での健康診断を行うことで、ペットの健康を守ることにもつながります。健康診断の内容の理解を深め、定期的な受診を心がけましょう。

以上の情報がお役に立てましたら幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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