ペットホテルは、一時的にペットを預かってお世話をしてくれる施設です。数日家を空けなければならない用事ができた場合でも、自分の代わりにお世話をしてくれるため、ペットを飼っている方の心強い味方です。
しかし、ペットであればどのような動物でも預けられるわけではありません。基本的には、預けるために守るべきルールがあります。
この記事では、子犬はいつからペットホテルに預けられるのか、年齢や注意点も踏まえて解説します。子犬をペットホテルに預けることを検討している方の助けになれれば幸いです。
子犬をペットホテルに預けるタイミングとは?
日々の暮らしのなかで、急な出張や旅行、引っ越しなどで家を数日空けなければいけないこともあります。その際に子犬をはじめ、ペットと一緒に暮らしている方は、その期間自分の代わりに面倒を見てくれる方を探さなくてはなりません。
しかし、周囲の方々の都合や住んでいる場所によっては、代わりに面倒を見てくれる方が見つからないこともあるでしょう。そのような状況のときに、一時的に預かって面倒を見てくれる施設がペットホテルです。
しかし、子犬を預ける場合、気をつけなければならないこともあるため注意しましょう。
子犬がペットホテルを利用するための年齢条件
ペットホテルごとに、ホテルを利用できる年齢に制限があります。ホテルによって年齢制限は違うため、利用する際は必ず確認しましょう。
子犬は生まれてから一定期間は親と一緒に過ごさなければいけません。ペットショップなどで販売するには、生後56日以上でなければならないと法律で定められています。
そのため、この期間はペットホテルに預けず、親と一緒の空間で過ごさせてあげるのがよいでしょう。
ワクチン接種の完了時期の確認ポイント
ペットホテルには、ほかの動物たちも預けられているため、病気などをもらう可能性があります。
そのため、伝染病などを防止するために、混合ワクチンや狂犬病の予防接種をしておく必要があります。ほぼすべてのペットホテルでは、摂取したことがわかる証明書を提示しなければならないため、用意しておくとよいでしょう。
また、予防接種が完了していても、1週間から3週間以内である場合は宿泊を断っているホテルもあります。
自分が預けようとしているペットホテルが、どのような条件で預かっているか確認し、預けたい日程に合わせて予防接種をしましょう。
ペットホテル利用が推奨されるタイミング
ペットホテルは主に、出張や旅行、引っ越し作業などで数日家を空けなければならないときに利用が推奨されます。数日の間でも家にお留守番をさせるのは危険を伴ううえ、飼い主さんも心配でたまらないでしょう。
ペットホテルは、動物の世話に慣れているスタッフが常駐しており、快適で過ごしやすい空間を用意してくれています。安心感を持って預けられるでしょう。
子犬に適したペットホテルの選び方
ペットホテルにもさまざまな施設があり、提供しているサービスにも違いがあります。なかには子犬に適しているホテル、適していないホテルがあるため、サービスをしっかり比較して預ける施設を決めましょう。
ここでは、子犬に適したペットホテルの特徴と確認すべき内容をご紹介します。
子犬に適したペットホテルを選ぶ際のチェックポイント
子犬は免疫力が弱いため、成犬よりも体調不良になりやすいです。そのため、動物病院に併設しているペットホテルを選ぶのがおすすめです。動物病院が併設してあるペットホテルなら、異常が起きたときにすぐに対応してもらえます。
また、トリミングショップが併設されているペットホテルもあります。トリミングの際に行うブラッシングなども、子犬にとっては大切なスキンシップです。スキンシップを図ることで、不調などにいち早く気が付くことができます。
普段からこういったスキンシップは図る必要がありますが、ペットホテルに預けているときに、急に異常が起きる可能性は十分にありえます。スタッフが子犬に触れ合う機会が豊富なサービスを提供しているホテルを選ぶのも、子犬の健康のためには大切です。
初心者が確認すべきサービス内容
ペットホテルによって、提供しているサービスや料金に違いがあります。料金に関しては、小型犬か大型犬かなどで違いがあるため、自分のペットがどこに当てはまるのかきちんと確認しましょう。
また、料金は数時間だけの預かりや連泊だと、割引が効くこともあります。預けたいペットホテルに割引の用意があるかどうかは、トラブルを避けるためにも調べるのがおすすめです。
ペットフードや首輪、リードの用意があるかは、それぞれのホテルによります。用意がなく、持参する必要があるホテルの際は、ペット自身が食べ慣れているペットフードと使い慣れて愛着のある首輪などを用意しましょう。普段から使用しているものがあることで、子犬自身も落ち着きます。
ペットホテルも普通のホテルと同じように、ホテル独自のルールがあります。預ける前にしっかりと確認して、ルールを守って利用しましょう。
安全性を重視したペットホテルの特徴
動物病院が併設されているペットホテルは、異常が起きてもすぐに対応してくれるため、安全性が高いといえます。子犬は特に免疫力が弱く、体調に変化がみられやすいです。
また、寒さなどにも弱く、気を付けなければならない点がたくさんあります。動物病院が併設されているペットホテルだと、そういった体調の変化に素早く対応してくれるでしょう。
また、Webカメラが設置されており、ペットの様子を出先で確認できるオプションがついているペットホテルもあります。Webカメラでいつでも様子を確認できるので、不安や心配が少なく用事を済ますことができるでしょう。
こういった安全性を重視したホテルは、ペットと飼い主ともに、過ごしやすい時間と場所を提供してくれるでしょう。
子犬をペットホテルに預ける前に準備すること
ペットホテルに預ける場合、準備しなければならないことがいくつかあります。
この準備を怠ると、ホテルにペットを預けられなくなったり、ペットにストレスを与えてしまったりするかもしれません。
後悔をしないためにも、しっかりと準備しましょう。
ペットホテルに必要な持ち物一覧
ペットホテルに必要なものには、主に以下のようなものがあります。
- 狂犬病予防接種・ワクチン接種証明書
- ドックフード
- おやつ
- 首輪
- リード
- ゴミ袋
- 水
- おもちゃ
- 毛布
狂犬病の予防接種やワクチン接種の証明書は、ペットや飼い主たちの健康を守るために大切です。提示が求められない場合もありますが、用意しておくとよいでしょう。
ドックフードやおやつなどは、用意がないホテルもあります。普段食べ慣れているものや好きなものを用意しましょう。首輪やリードなど散歩用品も、用意がないところもあるため、普段使い慣れているものを持っていきます。
普段遊んでいるおもちゃや使っている毛布を持ち込むことで、子犬のストレスを軽減できます。なるべく快適に過ごせるように、これらは準備しておくことをおすすめします。
事前の健康チェックと予防接種の重要性
預ける際は、健康チェックも大切です。体調が悪い場合、慣れない環境により症状が悪化することもあります。当日ペットの体調が悪いようであれば、予定を変更するなどして、預けずに家で休ませるなどの対応が必要です。
しかし、出張や引っ越しなどは急に予定をキャンセルできるものではありません。そのため、当日に万全な体制で預けられるように、事前に健康管理に気を使いましょう。また、預けられなくなったときのことを考えて、ほかの案も用意しておくとよいでしょう。
身体にノミやダニがついている場合も、預かりを断られるため、身体のケアも怠ってはいけません。日頃から常に清潔であるようにケアしましょう。
ペットホテルはさまざまなペットが利用するため、ほかのペットの病気をもらわないように、またこちらも移さないようにするために予防接種は大切です。健康的に過ごすためにも、予防接種は計画的に行うようにしましょう。
おもちゃや毛布の持ち込みについて
おもちゃや毛布はホテル側で用意されていることも少なくありませんが、普段使っているものを持っていくことをおすすめします。
ペットにとって、知らない人がいる知らない場所にいくことはとてもストレスです。しかし、遊び慣れているおもちゃや毛布があると、そのストレスを少しでも軽減できます。なるべくホテルで快適に過ごせるように、持ち込みましょう。
高温・低温時期の施設の温度管理
ペットホテルでは、時期によってペットに適した温度設定を、温度計や湿度計を用いながら管理しています。温度が管理されている空間は、ペットにとって過ごしやすい環境であると想像できます。
しかし、ペットによって体調などは個体差があるため、毛布などを準備して体温調整ができるようにしておくとよいでしょう。毛布はストレス軽減だけでなく、体温調整にも役立ちます。
ペットホテル利用時の子犬のストレス対策
普段生活している空間でない場所に行くことは、子犬にとって大きなストレスになります。ホテルに預ける際は、そのストレスをできるだけ軽減させるような対策が必要です。
ここでは、子犬がホテルで過ごす際のストレス対策について解説します。
子犬の性格に合わせた環境選び
子犬といっても性格はそれぞれ違います。ペットの性格に合った環境を用意してあげることが大切です。
ペットホテルでも、ゲージのなかで過ごすホテルや、ある程度の広さの部屋で過ごすホテルがあります。ペットの性格によって、どちらがよいかは違います。
普段と違う環境に興奮し走り回る子や、怖がって動けない子などさまざまです。その子に合った環境が整っているホテルを選ぶことで、子犬のストレスを軽減できるでしょう。
滞在中のストレス軽減サービスを活用
ペットホテルのなかには、トリミングやエステ、マッサージなどを行っているホテルもあります。エステやマッサージを受けることでリラックスできるでしょう。
ホテル内にずっといると、それだけでストレスがたまります。散歩のサービスがあるホテルを選ぶことによって、気分転換ができます。その際に、家から持ってきた首輪やリードを使うと、より落ち着けるでしょう。
ホテル側はペットが快適に過ごせるように、さまざまなサービスを用意しています。ぜひ活用しましょう。
子犬がリラックスしやすい時間帯を選ぶ
日帰りで済む用事であれば、子犬がリラックスしやすい時間に預けて、用事を済ませるとよいでしょう。ペットホテルは数時間から預けることができます。
子犬が普段寝ている時間帯など、子犬にとってリラックスしやすい時間帯に合わせて預けるようにすると、余計な負担やストレスを与えずにすみます。
ペットホテルを選ぶ際の注意点
預けたいペットホテルが、動物取扱業の登録をしているかどうかを確認しましょう。動物取扱業の登録を受けている施設は、地方自治体などから運営の許可を得ている施設です。
許可を得ている施設だとわかっていると、あまり不安にならず大切なペットを預けることができます。
また、ホテル内の設備が清潔であるか、ストレスにならないスペースの確保があるかなどどのような環境であるかもチェックする必要があります。スタッフとの相性や対応がよいかもできる範囲で調べましょう。
外泊はただでさえペットに負担をかけます。そのなかでも、子犬にストレスがあまりかからない環境であるかをしっかりと見極めましょう。
子犬のペットホテルの費用相場
ペットホテルの費用は、体格によって変わります。相場は以下のとおりです。
- 小型犬:1泊3,000円~5,000円程度
- 中型犬:1泊3,500円~6,000円程度
- 大型犬:1泊4,000円~8,000円程度
日帰りの一時預かりや連泊だと、割引が効いて安くなる場合もあります。提供されているサービスと料金をよくみて決めましょう。
まとめ
ペットホテルは短期間家を空けなければならないときに、ペットを預けることができる施設です。子犬でも預けられる施設もあります。
預ける際は、狂犬病の予防接種やワクチン接種、ダニやノミをとるなど健康に気を付けたうえで預けましょう。動物病院が併設してあるホテルだと、異常時にもすぐにみてもらうことができます。
子犬にとって、普段と違う場所で過ごすことはストレスです。少しでもストレスを軽減できるように、家で使っているおもちゃや毛布を持ち込みましょう。
ペットホテルを選ぶ際は、子犬に合った環境であり、サービスや料金設定が適切な施設を選びましょう。
参考文献