ペットをペットホテルに預ける際、環境の変化がストレスになるのではないかと不安を感じる飼い主さんも少なくないでしょう。多少のストレスは仕方ないにしても、なるべくペットが落ち着ける環境でないと、ペットの体調にも響いてしまいます。
では、ペットホテルでの環境の変化によるストレスは我慢するしかないのでしょうか。本記事ではペットホテルに預ける際の環境の変化はストレスになるのか・注意点・施設の選び方について解説します。
ペットが快適に過ごせる環境かつ、飼い主さんが信頼できるペットホテル選びとなるように助力できれば幸いです。
ペットホテルに預ける際の環境の変化について
- ペットホテルに預ける際の環境の変化はペットにストレスを与えますか?
- ペットホテルに預ける際の環境の変化は、ペットにとって大きなストレスになる可能性があります。人間でも旅先のホテルでは十分な睡眠が取れない方もいるでしょう。ペットも同様です。
- 普段と異なる未知の環境
- 飼い主さんが不在の空間
- ほかのペットと接触する機会の増加
上記はストレスを与えてしまうだけでなく、ペットの警戒心をも強くしてしまうことがあります。生活習慣を大切にする犬や猫などの場合は、環境が大きく変化すると普段とは異なる行動を取る可能性があるため、注意しましょう。
- 環境の変化に対応するための対策を教えてください。
- ペットが環境の変化に対応するためには、事前にペットホテルを見学したりデイユースを利用したりして、ペットがどのような環境で過ごすかを確認することが重要です。ペットを環境の変化に対応させるためには、見学やデイユースは3回程度の利用を推奨しています。短い時間から飼い主さんがいない空間で過ごすことに慣れさせてあげましょう。
また、利用するペットホテルに普段の生活リズムや食事の量、トイレの習慣について事前に伝えておくこともおすすめです。スタッフとのコミュニケーションをしっかり取れれば、ペットに適切なケアが提供されるかを事前に把握できるでしょう。ペットホテルを利用したことがある、ほかの方の意見を参考にすることも大切です。
- 環境の変化に対応するために持参した方がよいものを教えてください。
- 環境の変化に対応するためには、ペットが普段からよく使用しているアイテムを持参することをおすすめします。具体的なものは、以下のとおりです。
- フードや普段飲んでいる水
- お気に入りのクッションやベッド
- リードやハーネス
- ぬいぐるみ
- 毛布やタオルケット
- 飼い主さんの匂いが染み込んだもの
- 食器
- 服用している薬とその処方箋
ペットホテルによっては、フードや水、食器に関しては準備してくれる施設もあります。しかし、ペットのストレスや体調管理の面では慣れ親しんだフードを持参することが重要です。ほかのペットの匂いがする食器やベッドでは、ご飯を食べなくなったり眠れなくなったりすることもあります。お散歩時に使用するリードやハーネスも、普段のものと異なるとお散歩拒否につながる可能性があるため、なるべく普段使用しているものを持参するようにしましょう。
- ペットホテルに長期間預けるのはやめた方がよいでしょうか?
- 可能な限り、ペットホテルにペットを長期間預けるのはやめた方がよいでしょう。しかし、やむをえない事情によってペットを長期間預けなければならない場合もあります。長期間ペットホテルに預けると、飼い主さんと離れている分だけ寂しさや不安を感じやすくなるため、事前準備はしっかりと行いましょう。
ペットが新しい環境に慣れるには時間がかかります。時間をかけてペットが慣れるよう段階を踏むか、長期間の預け入れが必要な場合は電話・面会ができるペットホテルを選ぶことをおすすめします。ペットの性格やそのときの状況に応じて、預ける期間の調節が大切です。
ペットホテルでの1日の過ごし方や預ける際の注意点
- ペットホテルではどのような部屋に宿泊するのですか?
- ペットホテルでは基本的にケージか個室で宿泊します。ただし、複数のペットを預ける場合には、大部屋の同室で宿泊することもあります。ペットの種類・ペットの預かり数・ペットの性格によって、部屋の種類が変わる場合があるので注意しましょう。
また、ペットホテルによっては、定期的に共用の広場や遊び道具が置かれているスペースでのフリータイムが設けられていることもあります。どのような部屋なのかやペットホテルでのスケジュールは、ペットホテルによって大きく異なります。その点も含めて事前に確認しておくことが大切です。
- ペットホテルでの1日の過ごし方を教えてください。
- ペットホテルでの1日の過ごし方は一般的に、朝食を食べた後に散歩や遊びの時間が設けられます。午後は休息の時間です。夕方頃には再度散歩や遊びの時間が設けられ、夜食や水分補給量などの健康管理チェック、これらが終われば睡眠時間になるといった設定をしているペットホテルがほとんどです。食事やお散歩の時間はあらかじめ確認しておくことをおすすめします。
- ペットホテルで起こりうるトラブルを教えてください。
- ペットホテルで起こりうるトラブルにはさまざまなものがあります。具体的な例を挙げると、以下のとおりです。
- 食欲不振
- 脱走
- 排泄問題
- 分離不安
- ほかのペットとのトラブル
- 病気の感染
ペットホテルによってはドッグランが併設されており、お散歩をドッグランで行うこともあります。その際にペットが脱走したというトラブルが報告されています。
よくあるトラブルは食欲不振や排泄問題です。ストレスによって食欲がなくなったり、排泄した糞を食べたりするなどの問題があります。また、さまざまなペットと接触するため、病気に感染するリスクも否定できません。このようなトラブルが起こる可能性も視野に入れて、ペットホテルを選びましょう。
- ペットホテルに預ける際の注意点を教えてください。
- ペットホテルに預ける際の注意点は、信頼できる施設を選ぶことです。ペットホテルの衛生管理やスタッフの対応だけでなく、予防接種やペットの健康管理がしっかりと行われているかを確認しましょう。
長期宿泊の場合には、定期的にペットの様子を確認でき、ペットの状態に合わせたケアを依頼できるかどうかも重要です。預ける前にはペットの食事やトイレの習慣、体調などについてスタッフに詳しく伝えることに留意しましょう。
ペットホテルの選び方や注目するべきポイント
- ペットホテルの選び方を教えてください。
- 先述のとおり、ペットホテルは信頼性があり、衛生管理や健康管理の体制がしっかりしている施設を選びましょう。利用したことがある飼い主さんからの意見はとても参考になります。実際にペットホテルに足を運んで、飼い主さん自身の目でペットホテルの環境やケアの内容を確認することが重要です。快適に預けられるように、気になる点は事前にスタッフにしっかり確認しましょう。
- ペットホテルを選ぶ際に注目するべきポイントを教えてください。
- ペットホテルを選ぶ際に注目するべきポイントはいくつかあります。ポイントは以下になります。
- 第一種動物取扱者が登録されているか
- ペットホテルのルールについて
- オプションサービスの有無
- 1日の流れ
- トラブル時の対処法
衛生管理や設備も大切ですが、ペットの安全性が確保されているかが何よりも重要です。特に長期宿泊の場合には、動物病院と提携しているかを確認しましょう。預けた後に印象が異なると感じても手遅れです。
トラブルがあった際の対処法は知っておいて損はありません。細かいところまでしっかり確認して、飼い主さんが納得できたペットホテルに預けるようにしましょう。
編集部まとめ
今回はペットホテルに預ける際の環境の変化によるストレス・注意点・施設の選び方について解説しました。
ペットが快適に過ごせるかどうかは、自身が泊まるホテルだったらと考えるとより確認しやすいでしょう。ペットは言葉でコミュニケーションを取ることは難しいため、ストレスがなく快適に過ごせるようにするには、それなりの事前準備が必要です。
愛用しているアイテムを持参したり、長期宿泊になる前にデイユースで飼い主さんと離れても、分離不安にならないよう慣らし期間を設けたりする工夫が大切になります。
これからペットホテルを選ぼうと考えている飼い主さんの参考になれれば幸いです。