旅行や出張、やむをえない事情でペットと離れなければならない場合、ペットホテルやペットシッターのどちらを利用しようか検討する飼い主さんも少なくないでしょう。
また、連泊に関する不安の声はよく耳にする問題です。本記事ではペットホテルでの連泊について、連泊にかかる費用や必要な持ち物、リスクがあるのかを解説します。
ペットホテルとペットシッターの違いやメリット・デメリットについても詳しくご紹介します。飼い主さんとペットにとってよりよい選択肢をみつけるための参考にしていただければ幸いです。
ペットホテルは連泊もできる?
- ペットホテルで連泊はできますか?
- ペットホテルでは、連泊の利用が可能です。ほとんどのペットホテルでは1泊からの短期滞在から1ヶ月単位での長期滞在まで対応しており、連泊の場合でもペットの健康管理や落ち着ける環境が整えられています。特に飼い主さんが長期の外出をやむをえない際に、ペットの安全性や快適さを確保するためのプランを提供するペットホテルが増えています。
ただし、連泊の日数によっては受け入れできないペットホテルもあるため、事前にペットホテルの情報を調べておくことが大切です。
- 連泊の際にペットに必要な持ち物はありますか?
- 連泊は飼い主さんだけでなく、ペットにとっても不安が大きくなります。そのため、ペットが普段から愛用しているアイテムを持参しましょう。ほかにもペットの連泊に必要な持ち物は以下のとおりです。
- ペットが普段から食べているフード
- フードやお水を入れる器
- クッションやおもちゃ
- リードや首輪
- 飼い主さんの匂いが付いているもの
- 服用している薬や指示書
上記はあくまでも一例です。また、慣れない環境ではペットに負担がかかるため、普段は大人しい性格の子でも暴れたり落ち着かなくなったりすることがあります。そのため、飼い主さんの匂いが付いているものを持参するようにしましょう。飼い主さんの匂いがついたものは汚れてもいいタオルや使い古した服などがおすすめです。
- ペットホテルで連泊した場合の費用相場を教えてください。
- ペットホテルで連泊した場合の費用相場は、1泊あたり3,000〜7,000円が一般的です。ただし、以下のような条件によって、費用は大きく異なります。
- ペットの種類
- ペットの大きさ(小型犬・中型犬・大型犬)
- ペットの数
- 預かり期間(デイユース・1泊・長期滞在)
- 預かる部屋のグレード(ケージ・個室・大部屋)
- お散歩の回数
- 預かり時期
預かり時期は年末年始やゴールデンウィークなど、旅行者が増えるシーズンには料金が通常よりも割高になります。また、お散歩でしか排泄できないペットやお散歩回数が決まっているペットなどは、その分費用が追加されることもあります。
連泊日数やペット数に応じて割引が適用されるペットホテルもあり、費用の変動相場はさまざまです。利用を考えているペットホテルを事前に確認しておくことをおすすめします。
- 安心感を持って連泊できるペットホテルの選び方を教えてください。
- 安心感を持って連泊できるペットホテルの選び方は、実際にそのペットホテルを見学することです。ペットホテルの衛生管理やスタッフの対応を飼い主さん自身が確認しましょう。連泊前の慣らしとしてデイユースできるペットホテルがおすすめです。ほかにもチェックしてほしいポイントはいくつかあります。
- 動物病院とペットホテルが提携している
- 常にペットの様子を確認するスタッフが滞在している
- ペットの様子を細かく写真付きで報告してくれる
- 食事やお散歩などの健康管理方法
- トラブル発生時の対応方法
できるだけペットホテルについて調べたり、実際に利用して飼い主さん自身が安心感を持てたりするかどうかが重要です。
ペットホテルとペットシッターの比較
- ペットホテルとペットシッターの特徴の違いを教えてください。
- ペットホテルとペットシッターの大きな違いは、ペットが過ごす環境です。ペットホテルは、ペットがホテル内でほかの動物たちと過ごすことが一般的です。ペットの社会性を育むことができます。
一方、ペットシッターは飼い主さんの自宅でペットのお世話をします。ペットが自宅の慣れた環境で過ごすことができるため、環境変化に対するストレスがペットホテルと比べて少ないことが特徴です。特に、猫やエキゾチックアニマルを飼育している方はペットシッターを利用する傾向にあります。多頭飼育や移動が困難である、分離不安が強いなどの条件がある場合にはペットシッターがおすすめです。
ほかにも、ペットシッターは直接訪問してペットのお世話をするため、ペットの性格・体質をよくヒアリングして信頼関係を築くコミュニケーション能力が重要視されます。また、必要に応じてペットの爪切り・歯みがき・トリミングを行ってくれるところもペットホテルとの違いになります。ペットホテルもペットシッターもトラブルが発生することもあるため、信頼できるところを選ぶことが重要です。
- ペットホテルとペットシッターの費用の違いを教えてください。
- ペットホテルの費用相場が1泊あたり3,000〜7,000円に対して、ペットシッターの費用相場は1時間あたり1,000〜3,000円が一般的です。ペットのお世話の内容によっては1日あたり5,000〜10,000円以上になることもあります。ペットシッターは移動時間や交通費などがかかるだけでなく、細かな健康管理を行ってくれるため、ペットホテルよりも費用は高くなる傾向にあります。
ペットホテルで連泊するリスクや注意点
- ペットホテルの連泊のリスクを教えてください。
- ペットホテルでの連泊にはさまざまなリスクが考えられます。いくつか例を挙げるとしたら、以下のとおりです。
- 長期間の環境の変化によってストレスが溜まる
- 体調不良を引き起こす
- 食欲不振になる
- 排泄がうまくできなくなる
- 感染症のリスクが高まる
上記を踏まえて、信頼できるペットホテルを選び、ペットの健康状態を定期的に確認できる環境であることが大切です。
- ペットホテル連泊の注意点を教えてください。
- ペットホテルでの連泊は、ペットが普段の生活に近い環境を提供してもらえるかどうかを注意して確認しましょう。特に食事や睡眠時間、お散歩の時間が大きく異なってしまうと、ペットにかかるストレスが大きくなってしまいます。
また、トイレのケアが普段と同じリズムで行われるよう確認しておくことに留意しましょう。定期的にペットの様子を電話・カメラ・写真で確認できるサービスがあるペットホテルを利用すると状況を把握しやすくなります。
- ペットホテルの連泊でペットがストレスを感じることがありますか?
- ペットホテルの連泊でペットがストレスを感じることは大いにあります。
- 普段一緒に過ごしている飼い主さんがいない
- 生活環境が大きく異なる
- ペットの生活リズムが崩れる
- ほかのペットと接触する不安
人間が旅行先のホテルのベッドだと眠れなくなるという状態と同じです。ペットも生活環境が異なればストレスになります。また、ペットは言葉でコミュニケーションを取ることが難しいです。飼い主さんはペットホテルに連泊する期間を把握していても、ペットは飼い主さんがいつお迎えにくるのか把握できません。
また、ペットと人間は一生の時間軸が異なります。人間が1日24時間と感じていても、ペットにとっては24時間が3日に該当することもあります。なるべくストレスを軽減できるよう、入念な事前準備が重要です。
編集部まとめ
今回はペットホテルでの連泊にかかる費用・必要な持ち物・リスクがあるのかについてと、ペットホテルとペットシッターの違いやメリット・デメリットについても詳しく解説しました。
自身を取り巻く環境が大きく変化すると、ストレスを感じたり眠れなくなったりする経験は、人間誰しも経験したことがあるでしょう。ペットも同じです。
むしろ、ペットは急に環境が大きく変化することになるので、その分ストレスを感じやすくなります。計画的なペットホテルの利用を検討している場合は、まずデイユースの利用やペットホテルの見学を行ってペットが慣れるようにすることが重要です。
少しでもペットが快適に過ごせるよう、静かな環境で過ごせるペットホテルを選んだりペットの愛用しているアイテムを持参してあげたりなど、対策を講じるようにしましょう。
ペットホテルやペットシッターの利用を検討している飼い主さんが、安心感を持ってペットを預けられる助力になれれば幸いです。
参考文献