愛犬の吠え癖や噛み癖、トイレの失敗などに悩んでいませんか?日常生活に支障をきたす行動があると、飼い主のストレスが溜まるのはもちろん、犬自身の生活の質も低下します。
そうした問題行動を短期間で集中して改善したい場合におすすめなのが、犬のしつけ教室の合宿です。
しつけ教室は、犬と人間が不安なく快適な暮らしを送れるよう関係性を築くためにも大切な場所です。
この記事では、犬のしつけ教室の合宿の基本情報やトレーニング内容、利用に適したタイミングとしつけ教室の合宿を利用する際の注意点を解説します。
しつけ教室の合宿の基本情報
- しつけ教室の合宿とはどのようなサービスですか?
- しつけ教室の合宿とは、犬を一定期間預けて、プロのトレーナーによる集中したしつけを受けさせるサービスです。
家庭でのしつけが難しい、または忙しく時間的にしっかりトレーニングができない飼い主の代わりに犬のしつけを行ってもらえるため、近年利用する方が増えています。
合宿では犬の性格や問題行動に応じて個別のプログラムが組まれ、基本的なコマンド(おすわり・待て・伏せなど)や無駄吠え、飛びつき、引っ張り癖などの行動を改善していきます。
- しつけ教室の預かり期間を教えてください。
- 預かり期間は施設やプログラムにより異なりますが、2週間~1ヶ月程度が一般的です。場合によっては、数ヶ月に及ぶ長期コースが用意されているしつけ教室もあります。短期間で成果を出すためには、犬にストレスを与えないように、段階的にトレーニングを進めなくてはいけません。そのため、自身の犬の性格や問題行動の程度に合わせて、預かり期間を設定することが大切です。
- 合宿での1日の流れを教えてください。
- しつけ教室により1日のスケジュールは異なりますが、一般的な流れは下記のような流れです。
- 朝:散歩・排泄・食事
- 午前中:基本トレーニング(コマンド訓練・アイコンタクト・マナーなど)
- 昼:休憩・自由時間
- 午後:応用トレーニング(問題行動の矯正・ほかの犬との交流)
- 夕方:散歩・食事・自由時間
- 夜:就寝前の軽いトレーニング・スキンシップ
上記のようなスケジュールのなかで、トレーナーが犬の様子を観察しながら丁寧に指導します。個々の性格や矯正したい問題行動などを考慮し、無理のないスケジュールを作成し対応するのが一般的です。
一日のスケジュールに合わせた生活を送ることで生活リズムが整い、人との生活にも適応できるようになるでしょう。
- しつけ中の様子は見学できますか?
- 多くのしつけ教室では、飼い主の見学を受け付けており、見学日を設けているところもあります。また、トレーニング中の様子を、写真や動画で共有してくれる教室もあります。
一定期間、犬を預けるのは犬はもちろん飼い主も不安でしょう。そのため、飼い主が納得したうえで預けられる教室であるかどうかも、しつけ教室を選ぶ際の参考にするとよいでしょう。
- 合宿の費用相場はどのくらいですか?
- 合宿の費用は、預かり期間やトレーニング内容などにより異なります。一般的な費用相場は下記のとおりです。
- 2週間コース:50,000~100,000円(税込)
- 1ヶ月コース:100,000~200,000円(税込)
- 長期コース(2~3ヶ月):200,000~500,000円(税込)
コース料金のほかに、個別指導や送迎サービスなど追加オプションの費用がかかる場合もあります。事前にコース内容やオプションの有無などを確認し、費用の見積もりを出してもらうようにしましょう。
しつけ教室の合宿で行うトレーニング内容と利用タイミング
- しつけ教室の合宿で行われる具体的なトレーニング内容を教えてください。
- しつけ教室の合宿で行われる主なトレーニング内容は、下記のとおりです。
- 基本的なコマンドの訓練:おすわり・まて・おいで・伏せなど
- 無駄吠えの矯正
- 飛びつき・引っ張りの抑制:散歩中のマナーを身につける
- 噛み癖の改善
- トイレトレーニング:排泄場所の認識とタイミングの調整
- 社会化トレーニング:ほかの犬や人との接し方
犬の年齢や性格、問題行動の有無などにより、トレーニング内容は異なります。犬の状態や目標に合わせたトレーニング内容になっているかを、面談で確認しましょう。
社交的な犬の場合は、ほかの犬と一緒にトレーニングを受ける方が効果が出やすい傾向です。
逆に、臆病な性格の場合は個別トレーニングが適していることもあります。
性格や問題行動を見極め、適切なトレーニング内容であるかをトレーナーと話し合うことも大切です。
- しつけ教室の合宿を利用するのに適したタイミングを教えてください。
- しつけ教室の合宿を利用するのに適しているタイミングは、下記のとおりです。
- 犬を飼い始めたとき
- 問題行動が目立つようになってきたとき
- 家庭内でのしつけが難しい・継続できないとき
初めて犬を飼うタイミングでしつけ教室を利用することで、しつけの仕方や犬との接し方などを飼い主も学べます。また、問題行動が目立つようになり、家庭内でのしつけでは手に負えないケースもあるでしょう。
そのような場合には、専門知識があるトレーナーに相談することをおすすめします。
- 何歳の犬が合宿に参加できますか?
- 一般的には、生後3~4ヶ月以降のワクチン接種を行っている犬であれば合宿に参加できます。社会性が育まれる生後3~6ヶ月は、特にトレーニングの効果が現れやすい時期のため、1歳未満で参加することが推奨されています。
しかし、成犬や老犬であっても問題行動の改善やマナー向上を目的に合宿に参加することは可能です。
年齢を問わず柔軟に対応するしつけ教室が増えているため、犬の年齢に合わせたトレーニングを行ってくれるか確認するとよいでしょう。
しつけ教室の合宿利用時の注意点
- 合宿のために用意する物はありますか?
- 合宿に参加する際には、以下の物を持参するよう依頼される可能性があります。
- ワクチン接種証明書
- 健康診断書
- 普段使用しているリードやハーネス
- お気に入りのおもちゃや愛用している毛布など
- 普段食べているフード
ワクチン接種が完了していれば、合宿に参加が可能です。健康診断を受けており、健康状態に問題がないことを受け入れ条件にしているしつけ教室もあります。
また、普段使用しているリードやハーネス、おもちゃや毛布などがあれば持参しましょう。犬は環境が変わるとストレスを感じやすくなりますが、親しみがある臭いがついたものがあるとストレス軽減につながります。
一方、フードや生活用品を一式準備してくれる教室もあります。必要な持ち物は事前に確認しておきましょう。
- 合宿利用時の注意点はありますか?
- 合宿を利用する際には、以下の点に注意するとよいでしょう。
- 教室の方針やトレーニング方法が自分の考えと合っているか
- トレーナーと信頼関係が築けるか
- 合宿終了後のフォロー体制があるか
- 犬の健康状態やストレス反応に配慮した関わりをしてもらえるか
自分のしつけ方針と合っている施設であるかを確認することは大切です。
また、トレーナーと信頼関係が築けると、不安なく愛犬を預けることができるでしょう。
しつけは一度では終わらないため、継続したトレーニングが重要です。合宿後に家庭でのトレーニングを継続するなかで、問題が生じたりトレーニング方法がわからなくなったりした場合に、フォローしてくれる教室であるか事前に確認しましょう。
また、大切な愛犬を預けるため、犬の状態に配慮した関わりをしてくれるかという点も注意するとよいでしょう。
- 帰宅後で合宿効果が薄かった場合の対処法を教えてください。
- 合宿から戻った後、すぐに以前の問題行動が再発してしまうことがあります。その際にはまず、飼い主自身が合宿中に受けたトレーナーからのアドバイスや合宿中の様子を撮影した動画、報告書などを見直ししつけ方を復習しましょう。
また、トレーナーに相談することも大切です。多くの教室では合宿後のフォロー体制を整えており、帰宅後の個別指導やオンライン相談を受けられます。
しつけ方法に一貫性がないと、犬が混乱してしまいます。そのため、家庭でも合宿中と同じしつけ方で犬と接することが大切です。家族がいる場合は、犬への対応の仕方を統一し、犬が困惑しないよう接しましょう。
編集部まとめ
犬のしつけ教室の合宿は、短期間で集中的にトレーニングを行えるメリットがあります。
特に、問題行動の早期改善やしつけの基礎をしっかり習得したいと考えている飼い主にとって、効果的な選択肢の一つです。
しつけ教室の合宿に参加する際は、事前に犬の性格や問題行動の程度に合わせた合宿期間やトレーニング内容であるかを確認し、犬に過度なストレスが加わらない環境を選択することが大切です。
合宿に参加するだけで、しつけが終わるわけではありません。合宿後自宅に戻った後でも、一貫した関わりやしつけを行うことで効果を継続できます。
犬の性格やライフスタイルに合った教室を選択し、信頼できるトレーナーと協力しながら犬とよりよい関係を築いていきましょう。
参考文献