犬がご飯を食べない理由は?考えられる病気や対処法について解説!

犬 ご飯食べない

犬がご飯を食べなくてお悩みの方も多いのではないでしょうか?
本記事では、犬がご飯を食べない理由について以下の点を中心にご紹介します。

  • 犬がご飯を食べない原因
  • 犬がご飯を食べなときに考えられる病気
  • 犬がご飯を食べないときの対処法

犬がご飯を食べない理由について理解するためにもご参考いただけたら幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

犬がご飯を食べない原因

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ストレスを感じるとご飯を食べなくなることがありますか?
犬が突然ご飯を食べなくなったら、それは何かしらのストレスのサインかもしれません。犬は感情豊かな生き物であり、ストレスを感じると食欲が減退することがあります。
では、どのような状況が犬にストレスを与えるのでしょうか?

大きな原因は、環境の変化です。例えば、引っ越しや家族構成の変化など、日常の生活環境に大きな変動があったとき、犬は不安を感じ、ストレスを抱えることがあります。
また、飼い主さんと犬とのコミュニケーション不足も大きなストレス源です。長時間の留守番や、散歩や遊びの時間が不足していると、犬は孤独を感じ、ストレスを抱えることがあります。

新しい刺激もまた、犬にストレスを与えることがあります。普段と違う環境への旅行や、初めての犬との出会いなど、未知の経験は犬にとってストレスとなることがあります。
さらに、飼い主さんと離れること、例えばペットホテルへの預け入れや病院での入院なども、犬にとっては大きなストレスです。
犬がご飯を食べなくなったときは、これらのストレス要因を一つずつチェックしてみましょう。
老化が進むとご飯を食べなくなりますか?
老化により犬の身体機能が変化するため食欲が落ちることがあります。
まず、筋力や代謝、消化機能の低下です。筋力が落ちることにより、犬は以前ほど活発に動けなくなります。これにより、必要なカロリー量が減り、結果として食事の量も減少します。

また、消化機能の低下も食欲減少に影響します。食べる姿勢を維持するのが難しくなると、犬は食事を避けがちになります。

さらに、味覚や嗅覚の衰えも食欲減少の一因です。食べ物への興味が薄れると、以前好んで食べていたものにも興味を示さなくなります。
加えて、歯や歯茎の健康問題が食事に影響を及ぼすこともあります。

また、犬の寿命が近づくと、食事や水を摂取しなくなることがあります。
老犬の食事は、病気との関係もあるため注意深く観察することが重要です。
おやつは食べるのにご飯を食べないのはなぜですか?
犬がドッグフードよりおやつを好む場合、その理由はいくつか考えられます。
犬がわがままになっていることもありますが、これは単なる性格の問題というよりも、飼い主さんの行動による学習の結果です。
健康でストレスを抱えていない犬でも、「おやつや人間の食べ物が出るまで待てばいい」と学習してしまうことがあります。これは犬の賢さの表れでもありますが、わがままな行動へとつながる原因になります。

また、犬は特定の食べ物を好む傾向があります。
ドッグフードの種類が変わると、その味や食感を嫌がって食べなくなることもあります。
おやつに慣れてしまった犬は、ドッグフードの単調な味や形状に興味を示さなくなることがあります。

このように、犬がおやつは食べるのにご飯を食べない場合、飼い主さんの行動や犬の味覚などの要因が絡み合っている可能性があります。
運動不足は、ご飯を食べないことに関係しますか?
運動不足によって消化器官の働きが低下し、食欲が減退することがあります。
また、運動不足の犬はストレスが溜まりやすく、ストレスは食欲不振の原因にもなります。
運動不足に心当たりがある場合は、以下の散歩量を目標に散歩に行くようにしてみてください。
小型犬は1日2回、30〜60分程度の散歩が必要で、中〜大型犬は1日2回、約60分以上の散歩が必要です。

運動の際には胃捻転に注意しましょう。
胃捻転とは、胃がねじれてガスや液体が溜まり、血流が悪くなる危険な状態です。
胃捻転は、食後に激しく動いたり、一度に大量に水を飲んだりすることで起こりやすくなります。
胃捻転は命に関わる緊急事態なので、嘔吐や呼吸困難などの症状が見られたらすぐに動物病院へ連れて行きましょう。

犬がご飯を食べないときに考えられる病気

犬がご飯を食べないときには病気の可能性がありますか?
犬がご飯を食べなくなると、飼い主としては何より心配なことの一つが、病気の可能性です。
犬が食欲を失う背景にはさまざまな原因が考えられますが、中には緊急性を要する病気のサインの場合もあります。
犬がご飯を食べない状態が続くとき、特に注意すべきは以下のような症状です。

・水も飲まない場合:
 これはただの食欲不振以上の重大な問題の可能性があります。
 重度の歯周病や口腔内の異常などが原因で飲食を拒否することがあるため、
 口内を確認することが重要です。

・食事を取らないにもかかわらず嘔吐をする場合:
 何らかの健康上の問題を指摘している可能性が高いです。
 犬が嘔吐する内容物の色や状態を観察し、動物病院での診察に役立てましょう。

・誤飲や中毒:病気以外の原因で食欲が落ちることもあります。
 これらの状況では、ただ食欲がないだけでなく、命に関わる危険も伴うため、早急な対応が求められます。

特に食欲不振が2〜3日続く場合は、速やかに動物病院での診察を受けることをおすすめします。
歯や口内の炎症が食欲不振の原因となることはありますか?
歯肉炎、歯周病、口内炎などの口腔疾患は、口内で痛みを引き起こすため、犬の食事に大きく影響を及ぼします。
犬の口腔疾患のサインとして、歯の汚れや歯茎の腫れ、ただれ、そして口臭が挙げられます。

犬がご飯を食べないときの対処法

犬 発熱
ストレスが原因でご飯を食べないときはどうしたらいいですか?
犬がストレスを感じてご飯を食べなくなったとき、まず大切なのはストレスの原因を突き止め、解消することです。
ストレスの原因を特定するためには、犬の日常生活を見直し、できる限り飼い主さんとの時間を増やしましょう。例えば、留守番の時間をできるだけ短くしたり、一緒に遊ぶ時間を増やしたりすることがおすすめです。

また、犬が好きな活動をしてあげることも重要です。
散歩が好きな犬には、長めの散歩やドッグランでの運動を、散歩が苦手な犬には家の中での穏やかな時間を提供することが効果的といわれています。

さらに食事の際には犬が安心して食べられる環境を整えることが必要です。
また、新しい環境に慣れない犬には、無理に声をかけず、静かにそばにいてあげることも大切です。
一方、食欲がないからといって叱ったり無理に食べさせようとしたりするのは、さらなるストレスを引き起こす可能性があるため避けましょう。
老犬のご飯の食べさせ方を教えてください。
高齢になると、食が細くなることが多いため、食事の量を調整し、栄養価の高い食事を提供することが大切です。
老犬は嗅覚が鈍くなる傾向にあるため、ドッグフードを温めることで香りを引き立たせると、食欲を促せます。ただし、加熱しすぎるとビタミンなどの栄養素が失われるため、注意が必要です。
また、市販のドッグフードだけでなく、手作りの食事を試してみるのも一つの方法です。
ただし、急に食事内容を変えると犬が戸惑うことがあるため、最初はドッグフードに手作り食をトッピングする形で導入すると良いでしょう。
手作り食を始める場合は、栄養バランスに注意し、不明点があれば動物病院で相談しましょう。

さらに老犬は体重が落ちやすいため、食事時間にこだわらず、食べたがるタイミングに合わせて少量ずつ与えると良いでしょう。
誤嚥を防ぐためには、食器台を使用して食事の姿勢をサポートすることが効果的といわれています。
寝たきりの場合は、顔を起こすためにクッションや飼い主さんの体を利用する、またはシリコンのスプーンを使って少量ずつ食べ物を口に運ぶ方法があります。
食が細くなっても栄養を確保し、快適に食事を取れるよう、飼い主さんが工夫と配慮をしてあげることが大切です。
動物病院に相談するタイミングを教えてください。
犬の健康状態を把握するためには、日々の様子を注意深く観察することが大切です。
犬がご飯を食べない場合、それだけでなくほかの症状も同時にチェックする必要があります。身体を触って異常がないか確認し、通常と異なる変化を見つけた場合は、すぐに動物病院への相談を考えましょう。
特に、食欲不振のほかに元気がない、誤飲誤食の可能性がある、嘔吐や下痢などの症状が見られる場合は、病気のサインである可能性が高いです。
おやつばかり食べるときはどうすればいいですか?
犬がおやつばかり食べて、ご飯を食べない場合、適切な食事のしつけが必要です。
重要なのは、ご飯の時間を一定に保ち、決められたドッグフードをきちんと食べさせることです。
食器にフードを入れて、20〜30分程待ちましょう。この間、ほかの食べ物を与えたり、無理に食べさせたりしないことが大切です。

犬がこの時間内に食べなければ、食器を片付けてしまいます。
これは犬に、「ご飯を食べないとなくなってしまう」ということを学ばせるための方法です。
次の食事までに空腹になった犬は、用意されたドッグフードを食べるようになる可能性が高いです。

また、おやつを与え過ぎている場合は、おやつの量を減らすかやめてみると、犬は食事の重要性を学び、ドッグフードに関心を向けるようになります。
このように、食事の管理を徹底し、食事のしつけを行うことで、犬がバランスの良い食事を摂るようになるでしょう。

編集部まとめ

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ここまで犬がご飯を食べない理由についてお伝えしてきました。
要点をまとめると以下の通りです。

  • 犬がご飯を食べない原因としてはストレス・老化・病気が挙げられる
  • 犬の食欲不振は、歯肉炎や歯周病、口内炎などの口腔疾患の影響も考えられる
  • 犬の様子を日頃から観察し通常と異なる変化を見つけた場合は、すぐに動物病院へ相談する

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

【参考文献】