愛犬の抜け毛が目立つと、飼い主としてはどのようにケアすればよいかと気を揉むものです。あまりにも量が多い場合は病気が原因ではないかという不安も募りますが、犬の抜け毛対策はどのように取ればよいのでしょうか。今回は効果的な抜け毛対策を紹介しつつ、犬の毛が抜ける理由についても、詳しく解説を加えました。注意が必要な抜け毛のサインもまとめるので、ぜひ参考にしてください。
犬の抜け毛対策のための基本ケアと工夫

犬の毛が抜けるのは自然な現象ではあるものの、飼い主が適切なケアを行えば、大量に抜け落ちる毛の量を減らすことは可能です。初めに、基本的な抜け毛対策と取り入れたい工夫について説明します。
- 犬の抜け毛を減らすために飼い主ができることを教えてください
- 定期的なシャンプーは犬の抜け毛対策になります。適切な頻度は年齢や被毛の長さ、季節、生活環境などによって異なりますが、月1回から2回程度を目安にシャンプーすると、犬の身体を清潔に保てることはもちろん、抜け毛を取り除けるのでおすすめです。毛穴の汚れを除去することが抜け毛予防にもつながります。シャンプーの後はタオルやドライヤーでしっかりと水気を取るとともに、保湿ケアを行ってください。その他には、定期的なトリミングも有効です。特に長毛種は毛を短くカットすれば、シャンプーやブラッシングといったケアを行いやすくなります。毛が短くなったぶん、抜け毛の掃除が容易になるというのもメリットです。ただし、毛が短くなると紫外線が肌にあたりやすくなるほか、ノミやダニにも刺されやすくなるので、外出の際などは別途対策を講じましょう。
- ブラッシングはどのくらいの頻度で行うとよいですか?
- 余分な毛を除去するブラッシングは基本的な抜け毛対策の一つであり、皮膚の新陳代謝を促して美しい被毛をキープする効果もあるため、毎日行ってください。犬の毛質や長さに合ったブラシを選んで、皮膚が傷付かないように優しくケアするのがポイントです。
- 抜け毛対策に役立つグッズはありますか?
- 抜け毛が床に落ちるのを防ぐため、愛犬に服を着せるというのはすぐに取り入れることができる工夫です。また、抜け毛を掃除する際には粘着クリーナーが役立ちます。
- 食事内容の見直しは抜け毛対策に効果がありますか?
- 食事内容の見直しは抜け毛対策に効果的です。愛犬の被毛や皮膚の状態がよくない様子であれば、食事の栄養バランスを整えて、体質改善を図りましょう。
犬の抜け毛の原因
ここでは、犬の抜け毛の原因を深掘りします。原因は一つではなく、正常な生理現象の一種として毛が抜けているのではない場合もあるので、真因を探り、適切な対応を取らなければいけません。
- 犬の毛が抜ける理由を教えてください
- 前述のとおり、犬の毛が抜けるのは正常な生理現象の一種といえますが、栄養不足やストレス、老化などに起因して抜け毛が増えているケースもあります。また、何らかの病気が潜んでいる可能性も否定できません。犬の抜け毛がひどく、抜け毛のほかにも気になる症状が見られるときは、ただの生理現象と決め付けず、速やかに獣医師の判断を仰ぐべきです。
- 犬種ごとに抜け毛の原因や特徴は異なりますか?
- 外側に生えているオーバーコートと内側のアンダーコートという2層構造の被毛を持つダブルコートの犬種は、年に2回の換毛期にアンダーコートが生え変わるため、抜け毛が多いのが特徴です。ダブルコートの代表的な犬種としては、ゴールデン・レトリーバー、柴犬、ポメラニアン、フレンチ・ブルドッグなどが挙げられます。一方、アンダーコートを持たないシングルコートの犬種には、明確な換毛期がありません。ダブルコートのような夏毛・冬毛といった区別もなく、年間をとおして徐々にオーバーコートが生え変わるため、季節によってごっそりと毛が抜け落ちたりはせず、抜け毛自体が少ないといえます。シングルコートの代表的な犬種は、トイプードル、マルチーズ、ヨークシャー・テリア、シーズーなどです。
- 季節による換毛期について教えてください
- ダブルコートの犬種は年に2回の換毛期に抜け毛が多くなります。3月から7月にかけての春の換毛期には、暑さに備えて密度の高いふわふわとした被毛が抜け落ち、密度の低い粗い被毛へと生え変わっていきます。9月から11月にかけての秋の換毛期には、逆に粗い被毛が抜け落ち、寒さに備えてふわふわの被毛になります。春や秋に抜け毛が増えたときは、換毛期を迎えているのかもしれません。
- 病気によって抜け毛が増えるケースはありますか?
- 病気によって抜け毛が増えるケースもあるので、犬の状態をよく観察し、気になる点が見られたら、早めに動物病院を受診しましょう。
注意が必要な抜け毛のサインと受診の目安

抜け毛の原因が病気と思われる場合には動物病院を受診した方がよいとはいっても、判断を下すのは難しいものです。終わりに、注意が必要な抜け毛のサインと受診の目安について、具体的にまとめます。
- 動物病院を受診すべき抜け毛のサインがあれば教えてください
- 犬の抜け毛が目につくようであっても、地肌が見えておらず、かゆみ、匂い、赤み、フケなどがない場合には、心配は少ないでしょう。逆に、これらの症状があり、急な体重の増減や、元気のない様子、食欲の変化、ハアハアという呼吸などが一緒に見られたら、動物病院を受診すべきです。加えて、部分的な抜け毛や、左右対称になっている抜け毛、尻尾の抜け毛などが見られる場合にも、動物病院の受診をおすすめします。
- 皮膚トラブルやかゆみがある場合の注意点を教えてください
- 皮膚の赤みや黒ずみがある場合、皮膚を触ったらゴツゴツとした感触がある場合、皮膚にかさぶたが目立つ場合などは、何らかの病気が潜んでいるかもしれません。犬が皮膚を頻繁になめたり、かいたりしている場合にも、注意が必要です。かゆみがある場合も、やはり動物病院を受診した方がよいでしょう。かゆみは軽度であっても感染症などの可能性が考えられるため、そのまま放置することはできません。普段から愛犬の様子によく目を配っておき、抜け毛やその他の症状が見られたら、すぐに対応できるよう心づもりしておくべきです。
- 抜け毛が増え続ける場合は病気の可能性がありますか?
- 春と秋の換毛期に抜け毛が増えるのは自然なことといえますが、換毛期の季節を過ぎてもずっと抜け毛が増え続けたり、急激に抜け毛が増えたりした場合には、病気の可能性が疑われるので、なるべく早く獣医師に相談することをおすすめします。抜け毛とともに皮膚トラブルやかゆみ、その他の全身症状などが見られる場合も、速やかに対応を取りましょう。抜け毛の状態を見て違和感を抱いたら、その他の症状はないかチェックすることが一つのポイントといえます。
編集部まとめ
犬の毛が抜けるのは通常自然な現象であり、飼い主のケアや工夫によって対策を立てることができます。ただし、抜け毛の原因は一つではなく、何らかの病気が潜んでいる可能性も否定できないため、愛犬の状態からなぜ抜け毛が起きているのかを推察し、適切な対応を取ることが大切です。抜け毛と一緒に元気のない様子が見られたり、皮膚トラブルやかゆみがあったりする場合には、早めに動物病院を受診して、愛犬の健康を守ってあげましょう。
【参考文献】
