ペットが夜間に急な体調不良を起こすと、飼い主さんは大変心配になりますよね。しかし、診療時間外では対応できる動物病院が限られているため、対応方法を知っておくことが重要です。
本記事では動物病院の時間外診療について以下の点を中心にご紹介します。
- 動物病院での時間外診療とは
- 動物病院での時間外診療の流れ
- 動物病院での時間外診療の注意点
動物病院の時間外診療について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。ぜひ最後までお読みください。
動物病院での時間外診療とは

- 夜間救急動物病院について教えてください
- 夜間救急動物病院は、かかりつけの動物病院が閉まっている夜間に、急病やケガを負ったペットを緊急で診察治療する病院です。日中は閉まっており、予防注射や健康相談などの診療は行っていません。
診察内容は主に応急処置や救命処置が中心で、重症の場合は入院や緊急手術を行うこともあります。診療後は診断や治療内容をかかりつけの動物病院へ引き継ぐため、翌日以降もケアを受けられます。
ペットが夜間に体調を崩した際は、まず夜間救急動物病院へ電話で相談することが大切です。
- 時間外に診てもらえる動物病院の探し方を教えてください
- 時間外に診てもらえる動物病院を探す方法は3つあります。
1. インターネットで検索する
インターネットで「夜間診療 動物病院 ○○(地域名)」と検索すると、最寄りの夜間診療を行っている動物病院が見つかります。また、公益社団法人東京都獣医師会のホームページでは、午後6時〜11時までの当番病院が紹介されています。
2. 夜間診療専用電話を利用する
東京都内の場合、午後7時〜11時の間に「03-3405-0621」へ電話をかけると、最寄りの当番病院を紹介してもらえます。住所や症状を伝え、案内された病院へ向かいましょう。
3. かかりつけ病院へ事前確認する
普段通っている動物病院が夜間対応を行っているか確認しておくのもおすすめです。特に緊急時に備えて、夜間対応の連絡先を事前にメモしておくといいでしょう。
ペットの急病に備えて、最寄りの夜間診療可能な動物病院を事前に調べておくことをおすすめします。
- 動物病院で時間外診療を受けられるケースを教えてください
- 動物病院で時間外診療を受けられるケースは、基本的に緊急性のある症状に限られます。具体的なケースは以下のとおりです。
1. 急な体調悪化や呼吸困難
2. 大量出血や深い傷
3. 誤飲や中毒症状
4. 出産トラブル
これらのケースに当てはまる場合は、できるだけ早く夜間診療を行っている動物病院に連絡し、指示を仰ぐようにしましょう。
動物病院での時間外診療の流れ

- 時間外に動物病院を受診する前にやるべきことを教えてください
- 時間外に動物病院を受診する前にやるべきことは次のとおりです。
1. 事前に電話連絡をする
夜間救急動物病院は、事前連絡なしで訪れても対応できない場合があります。そのため、診療が受けられるかどうか、対応できる症状かを確認するためにも、電話で連絡を入れて現状を伝えましょう。
2. 症状を明確に伝える
電話をかける際は、ペットの症状(呼吸困難、出血、嘔吐、けいれんなど)を具体的に伝えます。また、発症の時間や異変が起きた原因も説明できるようにしておきましょう。
電話で確認し、診察可能と伝えられた場合のみ、速やかに受診しましょう。
- 動物病院を時間外に受診する際の持ち物を教えてください
- 動物病院を時間外に受診する際に持っていくべきものは次のとおりです。
1. 持参するもの
・身分証明書(免許証、保険証など)
診察時に本人確認が必要な場合があります。
・現金またはクレジットカード
診察料を一括清算できるように準備しましょう。夜間診療ではクレジットカードが使えない場合もあるため、現金も用意しておくことをおすすめします。
2. あれば持参するもの
かかりつけ動物病院の診察券
診療履歴が確認できるため、迅速な対応につながります。
・ペット保険証
保険適用がある場合は忘れずに持参しましょう。
・現在服用している薬や処方箋
・投薬中の薬があれば持参し、薬名や服用量がわかるものも用意します。
・検査結果や診断書
かかりつけ病院での血液検査やレントゲン結果があると、より正確な診断が受けられます。
・便、尿、吐しゃ物など
症状を確認するために重要な情報源となるため、密閉容器に入れて持参します。
・誤飲した異物や薬品のパッケージ
誤飲事故の場合、その物や同一のパッケージを持っていくと診断の助けになります。
必要なものをあらかじめリスト化し、緊急時にすぐ持ち出せるよう準備しておきましょう。
- 動物病院の時間外診療の流れを教えてください
- 動物病院の時間外診療は、以下の流れで行われます。
1. 電話での事前連絡
先述しましたが、時間外診療を希望する際は、電話で事前に連絡を入れてください。電話ではペットの症状を簡潔に説明し、診察の可否を確認します。
2. 受診の指示を受ける
診察可能な場合、病院から指示があるため、指示に従い受診します。夜間や緊急の場合、病院の入り口に到着したらインターホンを押すなどの対応が必要です。
3. 診察と検査
到着後、必要に応じて問診票を記入し、ペットの症状に応じた診察や検査が行われます。緊急性が高い場合はすぐに治療を開始することもあります。
4. 治療と処置
診察結果に基づき、注射や点滴などの治療が行われます。夜間診療では内服薬の処方は行わず、応急処置が中心となる場合があります。
5. かかりつけ病院での継続治療
診察後は検査結果を渡されることが多いといわれ、翌日以降にかかりつけ病院での治療を引き継ぐ形になります。
動物病院での時間外診療の注意点

- 動物病院を時間外受診する際の料金について教えてください
- 動物病院を時間外に受診する際は、日中の診察料に加えて時間外診療料が別途かかります。例えば、診察終了後〜21時までは3,300円、21時以降から翌朝8時30分までは6,600円といった料金設定がある場合があります。
また、夜間の初診の場合には初診料が追加されることもあるため、事前に確認しておくことが大切です。
- 時間外にオンラインで動物病院に相談できる仕組みはありますか?
- 夜間にペットの体調不良で不安を感じた際、オンラインで獣医師に相談できる仕組みがあります。スマートフォンやパソコンを使い、ビデオ通話やチャットを通じて相談を受けられるサービスです。特に近くに夜間救急動物病院がない地域に住んでいる方におすすめです。
- 事前に確認しておくべきことを教えてください
- 動物病院で時間外診療を受ける前に、以下の点を確認しておきましょう。
・緊急時のアクセス方法の確認
夜間救急病院までの距離やアクセス方法を事前に調べておき、いざというときにすぐに対応できるよう準備しましょう。
・家族内での役割分担の確認
家族内で誰が連れて行くのか、どのように病院へ行くのかを話し合い、役割を決めておくことで緊急時に慌てずに行動できます。
これらの準備を事前に整えておくことで、ペットの緊急時にも落ち着いて対応できるでしょう。
編集部まとめ

ここまで動物病院の時間外診療についてお伝えしてきました。動物病院の時間外診療の要点をまとめると以下のとおりです。
- 夜間救急動物病院は、かかりつけの動物病院が閉まっている夜間に、急病やケガを負ったペットを緊急で診察治療する病院のこと
- 時間外診療では、まず電話で連絡し症状を伝え、診察可能な場合は指示にしたがって受診し、診察・応急処置を受ける。翌日以降はかかりつけ病院で継続治療を行う
- 夜間にペットの体調不良で不安を感じた際、オンラインで獣医師に相談できるサービスもあるため、積極的に活用しよう
動物病院の時間外診療は、かかりつけ病院が閉まっている夜間や緊急時に対応する重要なサービスです。
受診前には電話で診察可能か確認し、必要な持ち物を準備することが大切です。また、ペットの緊急時に備えて夜間診療可能な病院を事前に調べておくことをおすすめします。
これらの情報が少しでも動物病院の時間外診療について知りたい方のお役に立てば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。