「猫が薬を嫌がって飲んでくれない…」そんなときの対処法を徹底解説!

猫 薬 飲まない

猫が薬を飲むのを拒否する理由は何でしょうか?猫への薬の飲ませ方には、どのような方法があるのでしょうか?
本記事では、猫が薬を飲まないことについて以下の点を中心にご紹介します!

  • 猫が薬を飲まない理由
  • 種類ごとの飲ませ方
  • 嫌がって飲んでくれない場合の対処法

猫が薬を飲まないことについて理解するためにもご参考いただけると幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

猫が薬を飲まない理由

薬が苦手な猫は多いのでしょうか?
猫に薬を飲ませる行為は、飼い主さんにとっても大変なことです。猫は薬の味や匂いに敏感で、嫌がったり逃げたりすることが多い傾向にあります。実際に、獣医師100名に聞いたところ、約8割の猫が薬で苦労しているという回答がありました。薬によっては、一日に数回、定時の内服が必要な場合もあり、薬がうまく飲めないために適切な投薬ができないという猫も多いようです。このように、薬の内服が苦手な猫はかなり多いといえます。
猫が薬を嫌がるとき考えられる理由を教えてください
猫が薬を嫌がるときの理由は、主に以下の3つです。

薬の味や匂いが不快:猫は薬の味や匂いに敏感で、苦みや酸味を毒物と認識し、薬を飲ませることに抵抗します。

薬を口に入れることが怖い:猫は自分の体に異物が入るのを嫌がり、口を開けさせられるのを怖がります。薬を強制的に飲ませようとすると、噛んだり暴れたりする可能性があります。

薬の必要性が分からない:猫は薬が病気を治して元気になるために必要なものだと理解していません。そのため、薬を飲むことに抵抗感や不信感を持つことがあります。

種類ごとの飲ませ方

錠剤やカプセルはどのように飲ませればいいのでしょうか?
錠剤やカプセルは猫にとって苦手な薬の形の一つです。猫は錠剤やカプセルを飲むときに喉に詰まらせたり、吐き出したりすることがあります。そこで、錠剤やカプセルを飲ませるときには以下の方法を試してみてください。

錠剤やカプセルを食べ物に混ぜる:錠剤やカプセルを細かく砕いて、猫の好きなウェットフードや缶詰、チーズなどに混ぜて与えます。薬の味や匂いが強い場合は猫が食べない可能性があります。また、薬の成分が食べ物と反応して効果が変わる場合もあるので、事前に獣医に相談してください。

錠剤やカプセルを包んで与える:錠剤やカプセルを食べやすい形に包んで与えます。市販の錠剤包みや、ゼリー状のペーストなどがあります。錠剤やカプセルの味や匂いを消して、猫が飲み込みやすくします。しかし、猫が包みを噛んだり、吐き出したりする場合もあるので、注意してください。

錠剤やカプセルを直接飲ませる:錠剤やカプセルを直接猫の口に入れて飲ませます。この方法は猫にとってストレスが大きいので、最後の手段として考えてください。猫を抱きかかえて、頭を上に向けて、口を開けて、錠剤やカプセルを奥の方に入れます。その後、口を閉じて、喉をさすって飲み込ませます。このとき、猫が噛まないように気をつけてください。また、錠剤やカプセルを飲ませた後は、水や牛乳などを与えて、喉を潤わせてあげてください。
粉薬の飲ませ方を教えてください
粉薬は、錠剤やカプセルよりも飲ませやすいとされています。しかし、猫は薬の味や匂いに敏感で、嫌がることもあります。そこで、以下の方法を試してみてください。

粉薬を食べ物に混ぜる:粉薬を猫の好きなウェットフードや缶詰、ヨーグルトなどに混ぜて与えます。

粉薬を水に溶かして飲ませる:粉薬を水に溶かして、注射器やスポイトで口に入れて飲ませます。食べ物に混ぜるよりも確実に薬を飲ませられますが、猫が嫌がって暴れることもあります。その場合は、猫をタオルでくるんで抱きかかえたり、首をやや上に向けたりして、ゆっくりと口に入れてください。

粉薬をペースト状にして舐めさせる:粉薬を水やオリーブオイルなどでペースト状にして、猫の前足や鼻に塗ります。猫は自分の体をきれいにする習性があるので、舐めて薬を飲むことになります。猫によってはペーストを嫌がることもあるので、様子を見ながら行ってください。
液体の薬はどのように飲ませればいいのでしょうか?
液体の薬は、猫にとって飲みやすい形態です。以下のポイントを参考にしてください。

注射器やスポイトを使う:液体の薬は、注射器やスポイトを使って口に入れると便利です。注射器やスポイトは、事前に水で洗っておきましょう。薬を入れるときは、空気が入らないように注意してください。

猫の頭を持ち上げる:猫の頭をやさしく持ち上げて、口角から注射器やスポイトを差し込みます。猫の頭を持ち上げると、喉に薬が流れやすくなります。ただし、猫の頭を強く持ち上げたり、無理に開けたりしないでください。猫が嫌がったり、咳き込んだりする可能性があります。

少量ずつ与える:一度に大量の薬を与えると、猫が吐いたり、誤嚥したりする危険があります。少量ずつ与えて、猫が飲み込むのを確認してから、次の分量を与えましょう。薬を与えるときは、猫の口を閉じて、喉をやさしくさすってあげましょう。

ご褒美を与える:薬を飲んだ後は、猫に水やおやつを与えて、ご褒美をあげましょう。猫にとって薬は苦いものですから、水やおやつで口の中を洗ってあげると、薬を飲むことに対する嫌悪感が減り、気分が良くなります。

嫌がって飲んでくれない場合の対処法

薬を飲んでくれないのですが放置しても大丈夫ですか?
猫が薬を飲まない場合、内服させずに放置することは避けるべきです。ペットが薬を拒否することはよくあることですが、放置すると病状が悪化する可能性があり、薬を飲ませるコツを探ることが大切です。
しかし、どうしてもうまくいかない場合は、獣医師に相談しましょう。飼い主がイライラしたり諦めたりすると、状況が悪化する可能性があります。
なかなか飲んでくれない場合はどうすればいいのでしょうか?
まずは、猫を褒めてあげることが大切です。薬が飲めないことでついつい怒ってしまう方もいらっしゃいますが、なかなか飲めない時でも怒らずに褒めてあげることで、猫の内服に対しての苦手意識や拒否反応を和らげ、その上で、薬を飲ませる方法を工夫しましょう。
そのほかには、例えば、薬を好きなオヤツやウエットフードに混ぜたり、口から直接喉の奥に落とす方法を試したりしてみましょう。
しかし、どうしてもうまくいかない場合は、獣医師の診断を仰ぎましょう。
稀ではありますが、猫が薬を飲むとアレルギーや副作用などで体調が悪くなる可能性もあるため、薬が合っているかどうかを獣医師に相談しましょう。
吐き出した薬をもう一度飲ませても大丈夫ですか?
吐き出した薬をもう一度飲ませることについては、錠剤の場合は形状が残っている場合に限り、再度の内服ができる場合があります。
しかし、抗がん剤などの特定の薬は、再投与を避けるべき場合があります。
液剤の場合は形状が残っていても再投与は避けるべきです。液剤は吐き出しても全量がわからないため、追加で飲ませると過量投与につながりかねません。

編集部まとめ

ここまで猫が薬を飲まないことについてお伝えしてきました。
猫が薬を飲まないことの要点をまとめると以下の通りです。

  • 猫が薬を飲まない理由は、そもそも薬の必要性を理解していないことや、薬の味や匂いが不快で口に異物を入れることが怖いと感じていること
  • 錠剤やカプセルを飲ませる方法には、食べ物に混ぜたり、包んだり、直接飲ませる方法があり、粉薬は食べ物に混ぜるか水で溶かして飲ませ、液体の薬は注射器やスポイトで口に入れる
  • 嫌がって薬を飲まない場合は、なかなか飲めない時でも怒らずに褒めてあげることで拒否反応を和らげたり、好物に混ぜたりして薬を飲ませる方法を工夫し、うまくいかない場合は獣医師に相談する

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

参考文献