猫を飼っていると、じゃれるようにして急に手を噛まれることがあります。飼い主としては愛らしくも感じますが、されるがままにしておくと、問題行動にエスカレートする可能性も否定できません。噛まれたところが傷になり、腫れてしまう恐れもあるでしょう。今回は猫が手を噛む理由や噛まれたときの対処法について、詳しく解説を加えました。猫が手を噛むのを防ぐためにできることは何かもお伝えするので、ぜひ参考にしてください。
猫が手を噛む理由

愛猫にいきなり手を噛まれても、なぜそのような行動を取るのか見当が付かず、どう対処すべきかわからないという飼い主の方は少なくないでしょう。初めに、猫が手を噛む理由を掘り下げます。
- 猫が手を噛むのはなぜですか?
- 猫がスキンシップを取っているときに軽く手を噛んでくるようであれば、それは愛情表現の一種です。飼い主に甘えたいなどの理由から、甘噛みしているものと考えられます。一方で飼い主の手が動く様子に狩猟本能を刺激され、急に噛んできたというケースもあるでしょう。そのままにしておくと、飼い主の手を噛んでもよいと認識し、行動がエスカレートするかもしれないので、手で遊ぶのは禁止してください。その他には、歯がムズムズするときや、もう撫でられたくないとき、ストレスを感じているとき、発情期のときなどにも、猫が手を噛んでくる可能性があります。加えて、病気や怪我の痛みが原因の場合もあるため、注意が必要です。
- 甘噛みと本気噛みの原因は異なりますか?
- 甘噛みと本気噛みの原因は基本的に変わりません。本気噛みは甘噛みの延長線上で起こることがほとんどです。いずれにしても、猫が噛むときには必ず理由があるので、なぜ噛んでくるのかよく見極めて、状況ごとに適切な対処を行う必要があります。
猫に手を噛まれたときの対処法
愛情表現の一種であっても、猫に手を噛まれたら少なからず痛みを感じるものです。傷の程度によっては適切に対処しなければ、飼い主の身が危険にさらされることとなります。ここでは、猫に噛まれたときに取るべき対応と傷が深い場合の対処法について確認しましょう。
- 猫に手を噛まれたら、どのように対応すべきですか?
- 大きな声で痛いといい、遊びを中止してください。毅然とした態度を取って、猫の興奮が収まるまで無視することも有効です。こうした対応を繰り返せば、猫が強く噛み過ぎたということを学習してくれます。ただし、怒鳴るなどの恐怖を与えるしつけは行ってはいけません。飼い主と愛猫の信頼関係が崩れてしまいます。
- 噛まれた手はすぐに引いた方がよいですか?
- 噛まれた手をすぐに引くと、獲物が逃げたと勘違いした猫がよりひどく噛み付いてくるかもしれません。逆に噛まれた手をゆっくりお口のなかに押し込んで、猫の気持ちをクールダウンさせてください。猫が我に返って手を離してくれたら成功です。なお、こちらの方法は力加減を間違えると痛みを伴うこともあるので、十分注意しながら行いましょう。
- 噛まれた際の傷口の処置方法を教えてください
- 猫の歯によって手に傷が付くと、そこから細菌やウイルスに感染する恐れがあるため、すぐに手を洗ってください。可能であれば石鹸を使用し、流水で5分以上洗います。その後、傷口を消毒薬で消毒してください。
- 猫に噛まれた傷が深い場合、病院を受診すべきですか?
- 猫に噛まれた傷が深いようであれば、ペットに噛まれただけと侮らず、病院を受診すべきです。
- 猫に噛まれた傷が腫れている場合はどのように対処すればよいですか?
- 噛まれたところが痛みを伴って腫れている場合は、速やかに病院を受診しましょう。
- 猫に噛まれたことで感染症にかかる可能性はありますか?
- 猫に噛まれたことが原因でパスツレラ菌やカプノサイトファーガ属菌の感染症にかかるケースはあります。場合によっては重篤な合併症を引き起こす可能性があるため、十分な注意が必要です。
猫が手を噛むのを防ぐためにできること

猫に手を噛まれたときの対処法をお伝えしましたが、手を噛まれることがなければ、それに越したことはありません。終わりに、猫が手を噛むのを防ぐためにできることは何か、詳しく説明します。
- 猫が手を噛むのを防ぐのに役立つアイテムはありますか?
- 前述のとおり、猫には狩猟本能があり、物を噛みたいという欲求が生まれつき備わっています。この欲求が一因となって手を噛んでくるのですが、手の代わりに猫が噛んでも問題ないおもちゃを用意しておくと、噛み付き防止に役立つでしょう。使い方は簡単です。猫が手を噛んできたら、素早くゴムや布製のおもちゃとすり替えて、猫の物を噛みたいという欲求をうまく発散してやります。猫に噛まれた傷は深刻な病気につながる可能性もあるため、代わりに噛み付けるアイテムを取り入れて、リスクの軽減に努めましょう。
- 噛み癖がある猫のしつけ方を教えてください
- 大きな痛みを伴わない甘噛みだけが繰り返される場合には、そのまま放っておいても問題ないように思えますが、甘噛みを放置するのは危険です。甘噛みだから大丈夫だと何も対処せずにいると、次第に嚙む力が強くなっていき、本気噛みになる恐れがあります。本気嚙みは甘噛みの延長線上にあるので、普段から毅然とした態度で甘噛みも許さないことが、手を噛む猫に必要なしつけです。軽く手を噛まれただけでも、だめ、痛いといった言葉を大きめの声で伝え、噛むのはいけないことだと教えてあげましょう。逆に本気噛みされたときは、怒鳴ったり叩いたりしないよう気を付けるべきです。恐怖や痛みによるしつけは、飼い主と愛猫の信頼関係を崩します。猫が興奮し、状況が悪化することも考えられます。噛み付かれたときに、やり返すような行動も取ってはいけません。
- 猫のストレスを効果的に発散させる方法を教えてください
- 多頭飼いであれば、猫同士を遊ばせるというのも一案です。猫同士でじゃれあうことは効果的なストレス発散につながり、飼い主に攻撃やじゃれあいの矛先が向かなくなることも期待できるでしょう。また、子猫の場合はほかの猫と触れ合うことで社会化し、噛む力の加減を学んでいきます。幼い頃から猫同士で適切なコミュニケーションの時間を持てると、飼い主を悩ませるような噛み癖が付くことを未然に防げるかもしれません。ただし、過度なじゃれあいによって怪我を負ってしまう危険もあるため、猫たちの遊びがヒートアップしないように見守ってあげてください。単純に遊ぶ時間を増やしてあげるというのも、ストレス発散に効果的です。甘噛みがひどいときは、猫が遊び足りないと感じており、ストレスを溜めている可能性があります。狩猟本能からくる物を噛みたいという欲求やエネルギーをうまく発散させるためにも、噛んでも問題ないおもちゃなどを取り入れて、意識的に遊ぶ時間を長くしてあげましょう。おもちゃは猫じゃらしなど、素早く動く物がおすすめです。その他には、キャットタワーや隠れ家を増やす、上下運動ができる環境を整える、パズルフィーダーや知育玩具を使うといった方法も有効なので、できるものから取り入れてみましょう。
編集部まとめ
猫が手を噛む理由はさまざまですが、甘噛みであっても、噛み癖を放置することは避けるべきです。飼い主がされるがままになっていると、本気噛みにエスカレートする可能性があります。毅然とした態度を取って、噛むのはいけないことだと教えてあげましょう。猫に噛まれた傷を侮って適切に対処しないことも、大変危険です。感染症にかかり、場合によっては死に至るかもしれません。傷が深いようであれば、速やかに病院を受診してください。
【参考文献】
